映画『クワイエット・プレイス』予告編
映画『クワイエット・プレイス破られた沈黙』予告編
最近観た映画の中では段違いの面白さです!
ホラーといえば確かにホラーなのだけれど、物語の中心になるのはひとつの家族。この家族の関係性が実にリアルで、お互いがお互いを想い合っているが故に軋轢も生じ、そうした軋轢、行き違いがハラハラドキドキを生み、恐怖を生み、胸を熱くさせほっこりさせ、感動させ涙する。
過酷で残酷な世界で、いかに家族が生き残って行くかという物語の作り方が絶妙です。ホラーだけど、家族の物語なんです。
ある日突然それは起こる。空に奇妙な雲が立ち上り、それが突然現れる。
音に反応して人を襲う怪物。この怪物たちの出現によって世界の様相は一変。人類文明は荒廃。
この変わり果てた世界で生き抜く方法はただ一つ。
音を立ててはいけない。
原案・脚本・監督は俳優でもあるジョン・クランシスキー。この方、第1作目には父親役で出演もしています、第1作目には?え?てことは、父親は......。ハイ!これ以上はネタバレになるので(笑)
ちなみに母親を演じたエミリー・ブラントは、ジョン・クランシスキーの実の奥様でもあります。この方が一応の主役ですが、素晴らしいのは子供たち。長女役のミリセント・シモンズと弟役のノア・ジューブの演技が良い。特に2作目はこの二人が大活躍です。
聾啞者でもある長女は勝気で積極的にガンガン行くタイプ。家族を助けようとする行動がハラハラさせる。一方の弟は臆病で姉の無茶な行動にいつも冷や冷やしている。そんな二人が最終的には家族を守り、救うんですよ。子供たちはこの過酷で残酷な世界の中で、それぞれの壁を乗り越えて「大人」になっていく。特に臆病だった男の子が母親を助けるために、「少年」を超えて「男」になっていく、その壁を越えた瞬間の表情が実にいい!
この子たちの演技を観るだけでも価値がある。
できれば1作目と2作目と連続して観ることをおススメします。一気見というやつですな。子供たちの成長ぶりがよくわかります。ただ1作目と2作目との撮影との間にはおよそ1年の開きがあって、この1年の間に子供たちが「肉体的」に成長しちゃってる。映画内の時間軸ではわずか数日の開きしかないのに、子供たちが1年分の成長しちゃってる。特に男の子は1作目に比べて背が高くなってる。顔つきも大人っぽくなっちゃってる。背がのびちゃったのを隠すために、編集で相当苦労したみたいです(笑)
この辺りの変化を楽しむのも一興かな(笑)
ホラーだけど感動もする。家族のドラマ、人間ドラマとしても秀逸!近年の映画のなかでは一歩も2歩も抜きんでた傑作!
これはおススメしたい。