ヘヴィ・メタルで10分に及ぶインストゥルメンタル・ナンバーということで、いきなりハードルが高いわけですが(笑)
まあ無理はしないでね。
「クトゥルーの呼び声」というタイトルから、わかる方はわかるでしょう。これはアメリカの幻想怪奇作家、H.P.ラブクラフトによる怪奇小説が元になっているわけです。
この曲では「Ktulu」と表記されていますが、原作では「Cthulhu」と表記されており、「クトゥルー」「クトゥルフ」「クルールー」「クリトルリトル」と様々に読まれており、本当はなんて読むのかわからない。
原作者ラブクラフトは、おそらくわざと読めないような綴りにしたのでしょう。謎めいた演出を表現するために。
なかなかやるね(笑)
超古代、宇宙より」地球に飛来し、地球上を支配していた「クトゥルーの古き神々」。しかし支配していた大陸の大規模な沈没に伴い、海底で永き眠りについた。
その「古き神々」が蘇るのでないか、という恐怖。
この恐怖は原作者の没後も継承されていき、アントニオ・ダーレスという作家により「クトゥルー神話」として大系付けられ、世界中の作家たちによって新たなクトゥルー神話が創造され続けてきました。
日本では故・栗本薫氏による『魔界水滸伝』が特に有名ですね。
恐怖は伝播していく。恐怖は生物の生存本能と直結しているもの。だから生きている限り、恐怖心が無くなることはない。
であるが故に、人は恐怖を感じることで、己の「生」を実感する、とも言えます。
なので、人が人である限り、この世から「恐怖」が消え去ることはなく、だから
だから
エンタテインメントから、怖いもの、ホラーものが無くなることもないのです。
絶対。
ま、適度な恐怖を味わうことで、適度に楽しめればそれでよし。遊園地にはジェットコースターもあればお化け屋敷もある。どちらも「恐怖」のエンタテインメントだ。
ただ、あんまり「そちら」の方に傾きすぎると、本当に「クトゥルーの呼び声」が聴こえるかもよ。
くれぐれも
お気をつけあれ。
フッ、フフフ…。