オリンピックでもサッカーワールドカップ(W杯)でも放映権料が途方もない額になる。だがふっかけすぎると、結局はそっぽを向かれるのが落ちではないかと朝日新聞2021-7-28(拡大版)を読んで思った。
オリンピックの日本国内での放映権料は1988年のソウル五輪で77億円だったのが今回の東京五輪では660億円だそうだ。後者は平昌大会を含むというからその分を割り引いたとしても大幅増だ。このため1局では賄えないから、NHKと民放はジャパンコンソーシアム(JC)として放映権を一括購入して、各局に放映する協議を割り振る方式を続けてきた。
だが来年開催予定のW杯カタール大会ではJCは放映権を購入しない見込みだという。JCに提示された金額が200億円を超えた(1998年のフランス大会は5億5000万円)。さすがに、「高すぎる」「これなら撤退が合理的な経営判断だ」と受け止められているという。
オリンピックについてはすでにJCは2032年夏季大会までは購入済みだという。だがW杯や五輪は赤字が続いているというから、だとすればやはり「放映権を買わない」のがまともな経営判断ではないか。
どんなにふっかけても買わざるを得ないと思われれば料金高騰は止まらない。「高すぎるものは買わない」という、まともな市場原理に従って行動することが、長期的には価格の適正化にもつながるのではないか。
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