兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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薬の大きさと成分量

2022年08月21日 | 病気

先日の外来で質問された内容で、あーー そうなんだ! と思ったことがありました。

薬の大きさのお話です。

 

血圧の薬を飲んでいる方ですが、普段はアムロジンOD5㎎なのですが、ここ最近 OD錠が入手できず、当院での処方がアムロジン5㎎錠になっていました。お名前は同じですし、成分も同じです。

OD錠は口の中でホロっと解けますので、人によってはラムネみたいで飲みやすい と言われます。

それが入らないので、OD錠ではなくて普通の錠剤になっていました。

 

その方が、薬が大きくなったから嫌だった。と外来でおっしゃるのです。

OD錠に比べると飲み込みにくいのかなと思って、アムロジン5㎎錠は割線があるので、半分に折って2個飲むと錠剤の大きさ小さくできて飲めますよ とお話しました。

が・・・よくよく聞くと 事情が違うのです。

アムロジン5㎎錠は直径8㎜程度 アムロジンOD錠は直径7㎜程度 であり、小さなものの1㎜って割と違いが分かりますよね。それで、薬が大きくなったから 薬飲みたくないのに薬が強くなったと思った そうなのです。

 

両方ともアムロジン5㎎製剤で 有効主成分はアムロジピンベシル酸塩で同量のお薬です。

名前は同じで成分も同じ と変更時には説明していますが、大きさで 成分強さが違うと思ったようです。

今、院内で処方が可能なお薬にOD錠がないことを説明して、今回も了承を得られましたが、手に入るなら小さいほうが良い と言って帰宅されました。自分の身体に入るものですからいろいろ気になる気持ちはわかります。

が、大きさ!! と思って目からうろこでした。自分が思っていることと患者さんが感じていることってずいぶん違うのだな とまた、改めて勉強になりました。

 

基本的には錠剤(タブレット剤)は薬物の成分にでんぷんなどの結合剤のような基剤を加えて圧縮して、板状や球状にした薬剤です。携行しやすく、長期的な保管がしやすいのが特徴ですね。

先発医薬品と後発品(ジェネリック)でも基剤や添加物の違いで匂いや大きさが異なることがあります。

基本的な成分が一緒であれば、作用は同じと言われています。(一部、ジェネリックで効きが悪いかなと感じるものはありますが・・そこは目をつぶり)

 

特にOD錠は口の中で溶けるので、飲み込むことが難しかったり、苦手な方にお勧めです。

 

薬の大きさと薬の成分量の関係、またひとつ患者さんの感じていることを知る良い機会でした。

 

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