再読のための覚え書き
行為と死
石原慎太郎(19321-2022)
中東戦争戦時下、エジプトにいた商社の皆川は、侵略攻撃をしてくる英仏軍を阻止すべく、武器を手に取る。
しかしそれは、エジプトのためではなく、恋人ファリダのためであり、皆川は生命の燃焼を心に刻んだ。
やがて日本に帰り、皆川は女性たちに惑溺するが、そこに見出すのは死でしかなかった。
「力なく拡がり今朽ちようとするように、最後の張りを喪ってしぼもうとする黒い花弁を見つめながら、その瞬間、何故か彼は人間がどうして老いて死んでいくのかを覚らされたような気がした。」
2022.10.9読了
行為と死
新潮文庫
昭和42年5月20日初版発行
昭和43年7月10日3刷
#本 #読書 #文学 #文 # #文庫 #石原慎太郎 #行為と死
