勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

「王道」と「ストイック」

2009-03-01 | B'zのお喋り
某国営放送も、なかなか粋なことをする。
正月にBSで放映された「B'z~20年の軌跡」と言う特集を、DVD発売時期に合わせて再放送した。
前回は見られなくて、今回も危うく見逃すところだったが、事なきを得た。

なかなかよく出来た作りだと思う。
松本さんの生真面目さと、稲葉さんの天然が、伝わってくる部分をしっかり押さえている。
スタッフもあの場面を入れたと言うことは、稲葉さんの天然ぶりにかなり驚かされたんだろう。

松本さんの、若い頃だと言うのに、妙に大人な考え方。
「バンドは収入に差があるとうまくいかない」
だからギターとボーカルと言う役割分担の他に、作曲と作詞と言う役割もきちんとシェアした。
それぞれの印税がちょうど半分になるように。
これはB'zが長続きしている大きな要因だと思う。

稲葉さんの天然ぶりも随所に見られる。
長野でファンからもらった「ささ虫」の瓶詰(佃煮?)を、虫の形をした木の枝か何かだと主張する。
木の枝、食べられるか!
さらに瓶の成分表を読んで、「あ、虫だ…」

鹿児島の合宿中、松本さんが黄金虫を捕獲して稲葉さんに見せる。
珍しいね、最近見ないね、などと言う会話を交わしているうち、松本さんの手の上を這っていた黄金虫が羽根を広げる。
「あ、逃げた」
松本さんが言ったのと同時に、稲葉さんが左手で飛んできた虫をさっとキャッチ。
松本さんの驚いた顔と、稲葉さんのちょっと自慢そうな顔。
何度見ても爆笑だ。

さらにB'zと言えばこれ、の短パンを試着している時(1曲だけだがこの短パンで歌った43歳も凄い)。
松本さんに「笑うなよ」とかなりむきになって、思わず笑ってしまった松本さんがしどろもどろの言い訳をする。
鏡を見ながら、周りのスタッフに感想を尋ねていたが、最後にTVクルーに「NHK的には大丈夫ですか?」
NHKでも短パンで放送禁止にはしません。

まあ、それはさておき…。
番組で、何より印象的なのはこの言葉だ。
松本さんを一言で表現すると?
「王道」
稲葉さんを一言で表現すると?
「ストイック」

稲葉さんは自分を「陰」だと思っている。
そして松本さんを「陽」だと評した。
B'zは「陰陽」のバランスが取れたバンドなのだ。

松本さんは稲葉さんの「B'zのシンガー」(稲葉談)である為の努力を、とても普通ではできないと考えてる。
だけど今回のLIVEの為に「B'zのギター」である為に松本さんがしてきた努力は、ファンなら誰でも容易に想像できる。

そして松本さんはこう締めくくる。
「音楽の才能?ギターの才能?僕は人より思い入れが強かっただけ」
音楽が、ギターが好きと言う気持ち、うまくなってやると言う思い入れ。
それがあったからここまで来られた。
才能なんてなくたっていい。
大切なのは人より強く思うこと。

ギターと出会ってよかったよ。これなかったら、俺、他に何にも出来ないもん。

人より強く何かを思う気持ち、それこそが才能だ。
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