勝手にお喋りーSanctuaryー

マニアックな趣味のお喋りを勝手につらつらと語っていますー聖域と言うより、隠れ家ー

お彼岸の花

2005-09-23 | 日常のお喋り
お彼岸のこの時期に咲くから彼岸花。
またの名を曼珠沙華。
花言葉は悲しい思い出。

実はこの花、余所のお宅の庭の横の斜面に咲いていた。
細長い斜面一面に密集して咲く様が余りに美しく、つい目を奪われた。
その斜面に塀はなく、隣接したお宅からはちょっとだけ離れている。
私は花に誘われるように足を踏み出し、写真撮影を始めた。
20枚ほど撮ってから立ち上がり、ふと背後を振り返ると、そこには庭の花に水をあげている方の姿が…。

「申し訳ありません」「構いませんよ」
そんな会話を交わした。
良い方だったので叱られることはなかったが、どう考えても私は私有地と知っている場所に足を踏み入れた。
完全なる不法侵入だ。

写真に夢中になると、うっかり危険な場所にも入ってしまう。
一歩足を踏み外したらビルの下に落下、なんてとんでもない所にも乗ってしまう。
そしてこの日のように、不法侵入まで犯してしまうのだ。
人はカメラを持つと、その人格さえ変えてしまう。

『brog.kb』でhaderu様が大騒動を引き起こしている。
ビジュアル系バンドのライブ写真をエントリーしてしまったのが発端だ。
ライブ中の写真撮影は禁じられてる。
彼は確かに間違ったことをしたのだ。
だが、その気持ちはわからなくもない。
常識云々は別にして、カメラを手にすると人格が変わる私には、真っ向から彼を責めることは出来ない。

世間にはいろんな人がいる。
うっかり他人の庭に侵入してしまい、怒鳴られる前に行動を改めなくては。
そうは思っているのだが、実はまだ『うっかり』を続けている。
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減らないね、マジック

2005-09-21 | TVや舞台やスポーツのお喋り
私の父はスポーツなら何でも好きだった。
家にいる時は、大概TVでスポーツ中継を見ていた。
専門は陸上だが、野球やラグビーのプレー経験もあった。
だからお正月は、駅伝とラグビー中継ばかりだった。
そして春から秋にかけてのゴールデンタイムは常に野球中継。

初めはルールも理解できないし、また野球かよ!と思っていた。
だけど見続けているうちに、だんだん面白くなる。
この辺の話は前にも書いた気がするが、とにかく気がつくと、私はすっかり野球好きの子供になっていた。
そして父に連れられて野球場通い。

子供の頃から性格が捻くれていた私は、まず巨人嫌いになった。
そして下位低迷を続ける阪神ファンになった。
一番熱心だったのは高校生の頃。
年間30試合、観戦した。
つまりドーム、神宮、横浜の対阪神戦の殆どを見に行っていたわけだ。

一昨年の優勝は盛り上がった。
85年以来、またしてもどん底へ逆戻りかと言う状態が長く続いた。
だけど星野監督の許、奇跡の復活、そして優勝。
それなのに、私は殆ど球場に足を向けなかった。

高校生の頃と今と、何が一番変わったかというと、その情報量だ。
当時はネットなどと言うものは余り普及していなかった。
スカパーもなく、阪神のゲームを見られるのは巨人戦だけ。
後は直接球場に足を運ぶしかない。

新聞だってそうだ。
当時定期購読していた日刊スポーツの端から端を眺め回しても、阪神の記事はスコアだけと言う日も多かった。
せっかく巨人に勝っても、敗因や反省や、巨人目線のものばかり。
つくづく大阪日刊を読める人が羨ましかった。

今はその大阪日刊を、なんとネットで読むことが出来るのだ。
試合の翌日どころか、その日のうちに私は「なにわWEB」を読むことが出来る。
今もアニキ38号ソロが速報されている。

しかも今年7月からは、「虎番BLOG」も始まった。
大阪日刊の虎番記者5人が、ゲームのある日に交代でエントリーしてるのだ。
これは私の一番のお気に入りブログだ。

だけど簡単に情報が手に入ると、何故か距離が広がる。
今年も私は殆ど球場で六甲おろしを歌うことはなかった。
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「誰にでも秘密がある」の原作映画

2005-09-15 | 映画のお喋り
ちなみに私は「誰にでも秘密がある」は未鑑賞だ。
後半部分はストーリーが変わっているらしいので、見てない私には何とも言えないが、原作映画を見た限り、これじゃ「韓流ブーム」に乗った人にはきつかったんじゃないかと思う。

だが、原作「アバウトアダム」は面白い。
ケイト・ハドソンなども出演してるのに、なんでこの映画が劇場未公開なんだろう。
それにしても私のマイナー志向は止まらないなあ。

 『アバウト・アダムーアダムにも秘密がある』 2000年  
          アイルランド・イギリス・アメリカ合作映画
 監督:ジェラルド・ステンブリッジ
 出演:スチュアート・タウンゼント、ケイト・ハドソン、フランシス・オコナー、シャーロット・ブラッドリー

ストーリーは、よくあると言えばよくある手法だが、3姉妹と弟ひとりが、それぞれの視点から見たアダムとの関わりを描いている。
4人の兄弟姉妹が、アダムに対して抱いている共通認識は、「ヴィンテージ・ジャガー」に乗る男。
その一点のみだ。

第1章は末娘ルーシー(ケイト・ハドソン)編
彼女はアダムをひたすら内気で誠実な男だと思い込んでいる。
それまで遊びで付き合っていた男たちと違って、がっついて来ない。
デートにも誘えず、自分がリードしてやらないと何も出来ない男。それがアダム。
*ジャガーについて:両親がなくなった後、思い出としてその遺産を全部はたいて、父が母に買い与えることを夢見ていたジャガーを買った。

第2章は次女ローラ(フランシス・オコナー)編
堅物で文学の修士論文製作中のローラは、運命的で情熱的な恋を夢に見ている。
妹から紹介されたアダムは、どこか暗い影の付きまとう謎めいた男。
彼女が論文テーマに選んだ女流詩人の詩を暗誦するようなロマンチックな男。
話の途中で席を立ち、車の中で泣いているどこか庇ってあげたいタイプに見える。
*ジャガーについて:母は幼い頃になくなり、育ててくれた父が免許を取った日に買ってくれた。父はその後失踪し、彼の心に深い傷を残してる。

第3章は弟デビッド編
3人姉妹の末に生まれた唯一の男デビッドは、常日頃から男兄弟を望んでいた。
出来ればどんな相談にも乗ってくれる兄貴が欲しい。
彼はアダムにガールフレンドとの仲が進まないことを相談する。
親身になってくれる優しいアダム。女の扱いも手馴れたものだ。
いったんはガールフレンドを奪われたと思ったものの、結局彼女はデビッドの許へ。
アダムってなんていい兄貴!

第4章は長女アリス(シャーロット・ブラッドリー)編
平凡で面白味にかける夫にうんざりした毎日を送るアリス。
心のどこかで乾いた心を満たしてくれる素敵な男性との出会いを望んでいる。
初めはアダムの誘いを退けたものの、単なる遊びの関係と割り切っている彼に身を委ねる。
火遊び上手だが、常識を持った信頼のおける青年と思ってる。
*ジャガーについて:両親と姉をこの車の事故で亡くす。特別な思いを抱いた彼は、遺産を全て使って、このジャガーを修復した。

ジャガーについてのそれぞれの認識。
これがアダムに対する見方の象徴だ。
もちろんアダムは相手によって微妙に話を作り替えている。
真実は誰にもわからない。と言うより、単なるナンパ道具かもしれない。
ルーシーは父の願いをかなえる為にジャガーを買ったことを、彼の『優しさ』と捕らえる。
ローラはジャガーを買い与えた後、何も言わずに失踪した父親の思い出を引きずり、自分を責める彼の『孤独』と捕らえる。
アリスは父母と姉を奪い去った車をわざわざ修復する、彼の『複雑さ』と捕らえる。
この辺の作りが上手い。
女性が男性に求める三つの要素を、アダムはひとりひとりに分け与えてるのだ。
「優しく思いやりに溢れ」「孤独の影があり」「複雑な心理を抱える」男。
それがアダムなのだ。

ラストは結局四角関係がバレて、ドタバタになるのかと思ったら。
なんと言うハッピーエンドだろう。
でも不幸になった女性は一人もいないんだから(弟を含めて)、確かにハッピーエンドなんだよね。

もしもアダムが私の前に現れたら?
私は彼をどんな男性と思い込むのだろう。
それがきっと私の理想で、アダムは見事にその男性を演じてくれることだろう。
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