私がそれなりにオリンピックを見ていたのは、ロンドンが最後だと思う。
以前は夜中遅くまで、あるいは朝方に目覚ましかけて、夢中で見ていた。
やがて情熱は薄れ、興味は他へ移っていく。
それでもニュースは目に入ってくる。
それは日本人選手の活躍だったり、世界記録の話題だったりした。
スポーツと、選手の話題だった。
今回、まず目に入るのは「誤審」の見出し。
ホームチーム(主催国)が裁定で有利になることは多いけど、
ここまで多いと、それだけじゃないんだろうなとは思う。
あの下品な開会式は言うまでもないが、あれこれきな臭い。
私が最近よく見てるYouTubeチャンネルを紹介しておく。
何が言いたいかというと、人々が見たいのは感動的なスーパープレーと
そのために努力を惜しまなかった人たちのドラマだ。
どんな意見を持とうと勝手だが、それをスポーツの祭典で主張するな!
ってことなのよね。
だから人々は、癒しを求めた。
その結果が「無課金おじさん」のネットミームだ。
ほぼ一日で、あれだけのファンアートがネットに上がる。
私が「絵を描ける」人たちに嫉妬する理由だ。
ディケッチ選手は、あらゆる意味で最高の素材だった。
まず容姿。ロマンスグレーの素敵なおじさまだ。
そしてスポーツが本来持っていたはずのシンプルさ。
スポンサーから装備を整えてもらわなくても、己の鍛え上げたスキルだけで
十分なのだと思わせ、夢を与えてくれた。
男「ちょっと出かけてくる」
娘「わかった。帰りにアイス買ってきてね」
男「・・・」
娘「コンビニ行くんでしょう?」
男「それよりはちょっと遠い」
娘「どこ?」
男「パリだ・・・フランスの」
娘「だったらもっとおしゃれしなくちゃ」
男「・・・これでいい」
娘「そう?じゃ、いってらっしゃい」
パリで銀メダル確保。
面倒なことを片付けて、家の玄関の前まで辿りつく男。
だか、中には入らず近くのお店へ。
彼が手にしている袋の中には、頼まれたアイスクリームが入っていた。
まあ、軽く、こんなストーリーが思い浮かぶキャラ。
彼にはいつまでも「無課金おじさん」でいてほしい。