※例によってあまり込み入った事は書いていません
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今季はワールドカップ(以下WC)イヤーであり、そのWCが冬季に開催されるというイレギュラーぶり。
そのため前倒しでの閉幕に向けて日程が圧縮されており、波乱の予感。
ただでさえウィルス禍は未だ健在で、キャンプ開催に難儀するクラブも見受けられるなど、2年前の超過密日程と同様の問題(コンディション調整など)が猛威を振るう事も考えられ。
そんな訳で順位予想は困難を極める事でしょう。
※ポジションの凡例
GK=ゴールキーパー。そのまんま。
CB=センターバック。3バックの際は()内に左右中を表記。
SB=サイドバック。4バックのみ記述。()内に左右を表記。
WB=ウイングバック。3バックのみ記述。()内に左右を表記。
DH=ディフェンシブハーフ。要はボランチ(2人)ないしはアンカー(1人)。
SH=サイドハーフ。4-4-2のみ記述。()内に左右を表記。
IH=インサイドハーフ。3バックの際はシャドーないしはトップ下、4-3-3の際はボランチを除いたMF。
OH=オフェンシブハーフ。4-2-3-1の2列目。()内に左右中を表記。
WG=ウイング。3トップのみ記述。()内に左右を表記。
FW=フォワード。セカンドストライカーの役割にはSSを追記。
CF=センターフォワード。3トップのみ記述。
R=右サイド C=中央 L=左サイド
東北地方は岩手が昇格・仙台が降格という流れで、一気に4クラブに膨れ上がるという隆盛ぶり(?)。
前年表記順でトップを飾った秋田同様に、今季の岩手が繰り広げるサッカーの内容もフィジカルを活かしたパワーサッカー。
東北のフットボールを席捲しつつある所に下(J3)ではフィジカル養成クラブと形容されるいわきFCが参入と、流れが固定化されているようである。(いわきがどんなサッカーをしているのかは未確認)
<いわてグルージャ盛岡>
予想フォーメーション 3-4-2-1
GK 野澤大志ブランドン 阿部 松山 稲葉
CB 牟田(C)戸根(L)甲斐(CL?)小野田(R)田平(?)深川(?)斉藤(?)
WB 中村太亮(L)ビスマルク(RL)加々美(R)宮市(R?)チャンヒョンス? 南?
DH 脇本 増田 石井 小松 オタボー 弓削 奥山?
IH 和田 色摩 モレラト 中村充孝 武田 中野
FW ブレンネル 韓勇太 キムジョンミン (和田)
予想順位 16位~22位
前年の秋田のように、パワーサッカーで残留を果たさんとするという位置付け。2月に入ってもなお、独自にトライアウトを行い大学から選手を拾い上げるなど、初のJ2を迎えるに辺り慌ただしい編成となった印象だ。
肝となる3バックは佐々木(千葉へ移籍)の穴埋めに、J3の主力級選手を獲って「岩手山脈」を維持しようとしているのは相変わらず。大規模な補強がままならない以上、生命線である守備力がどれだけ粘れるかが残留へのカギとなりそう。
J2からの移籍選手で目立つ所は、ともに山形からの中村充と小松。小松はセンターラインを固めるのが主な仕事となりそうだが、攻撃力が持ち味の中村充、近年は故障がちという事もあり違いを出せるジョーカー的役割だろうか。
攻撃の橋頭堡となるのは当然ブレンネルだが、リザーブの韓・新加入のキムジョンミンと、ロングボール主体のサッカーを繰り広げるための備えは隅から隅まで染み渡っている。
<ベガルタ仙台>
予想フォーメーション 4-4-2
GK 杉本 ストイシッチ 小畑 井岡
CB 平岡 吉野 福森 若狭 キムテヒョン
SB 蜂須賀(RL)石原(L)真瀬(R)照山(R)内田(L)(若狭)
DH 松下 富田 フォギーニョ レアンドロ・デサバト 鎌田 (吉野)
SH 氣田(L)加藤(R)梁勇基(L)名倉(RL)遠藤(R)(石原)
FW 富樫 赤崎 フェリペ・カルドーゾ 中山 皆川 (名倉)
予想順位 5位~10位
前年降格決定してから指揮を執った原崎政人氏が、そのまま継続して監督を務める。
ボール保持重視のサッカーを展開するらしいので、記載順で挟まれている岩手・秋田のアンチテーゼとなる事請け合い。財政難に苛まれる状況ながら、梁にレアンドロ・デサバトと有名助っ人を獲得するなど、1年でのJ1復帰を目指さんとしているようである。
しかしその所為で平均年齢が高めなのが気掛かりであり、新人獲得も1人だけで層が薄く、勝負所での不安要素となりそう。この辺りは20歳代前半の選手の奮起に期待したいが、ボランチとセンターバックにはそれが皆無なのが辛い、と気付いたのか駆け込むように2月に福島から鎌田を獲得した。
それなりの有名選手が揃っているが、爆発力に欠けていそうな2トップ。カルドーゾの大化けが期待されているが、中山が水戸時代の実力を発揮できるかにかかるウェイトの方が大きそうだ。
<ブラウブリッツ秋田>
予想フォーメーション 4-4-2
GK 田中 新井 松井 安田
CB 千田 増田 加賀 小柳 池田 加藤
SB 飯尾(LR)藤山(R)小暮(R)高瀬(L)吉村(R?)(小柳)(輪笠)(才藤)
DH 稲葉 輪笠 普光院 江口 (藤山)
SH 茂(L)沖野(R)三上(R?)井上(L?)(中村)(才藤)(青木)(小暮)
FW 中村 武 齋藤 吉田 青木 半田 才藤
予想順位 13位~19位
10月に加入内定した加藤が素晴らしい体格(191センチ)であり、その後池田や小柳の獲得で「いかにも秋田らしいなあ……」なんて感想を抱いたものであるが、小暮・吉村・藤田とサイドの選手もしっかり補強したオフ。
大きな補強ポイントが故障者に塗れたセンターバックと、鈴木が(FC東京に)引き抜かれた傷跡が癒えない右サイドだったのは一目瞭然。大ベテランの加賀に多くを期待するのは既に酷であり、千田の無事(前年は前半戦を棒に振る)を祈りつつ補強選手に期待、といったCB事情。一方の右SB、才藤・飯尾はじめスクランブルで凌いでいた状況に別れを告げられるか。
他方、前線には吉田謙監督の教え子繋がりで青木を補強した。加入と同時にFW最年長の立場になったが、過去のシーズンを見ると点取り屋としての活躍はJ3時代が主で、J2では得点出来ていないというキャリア。ポストプレイヤーとして年下のFWへの文字通り伝導役となるのか。あるいは吉田氏との再会で劇的な化学反応が起きて点取り屋として化けるのか。
<モンテディオ山形>
予想フォーメーション 4-4-2(4-4-1-1)
GK 藤嶋 後藤 長谷川 大友
CB 野田 山﨑 木村 坂本
SB 山田拓巳(L)半田(R)松本怜大(L)川井(R)吉田(L?)
DH 藤田 南 小西 岡﨑 (國分)
SH 加藤(L)國分(RL)新垣(R)河合(L)チアゴ・アウベス(?)横山(?)(木戸)(南)
FW 山田康太(SS)藤本 鈴木 松本幹太(SS) 木戸 荒川 (南)
4-3-3の場合
GK 藤嶋 後藤 長谷川 大友
CB 野田 山﨑 木村 坂本
SB 山田拓(L)半田(R)松本怜(L)川井(R)吉田(L?)
DH 藤田 小西 岡﨑 (國分)(南)
IH 山田康 南 河合 國分 (小西)(鈴木)
WG 新垣(RL?)加藤(L)松本幹? 荒川? チアゴ?
CF 藤本 鈴木 木戸?
予想順位 4位~11位
ヴィニシウス・アラウージョが移籍の運びとなってしまった以上、彼不在の方が成績が良かった、と開き直るしかない。彼の他に林・中原も移籍したため、再構築も無くはないと思い、ピーター・クラモフスキー監督の清水時代のメインである4-3-3も同時に予想した。しかしそれだとウイングが不透明なので、やはり前年同様の4-4-1-1が有力だろうか。
小西が加わったため、前年ボランチで通した南が前目になる事も考えられるなど、不透明さが目立つ。鈴木・新垣・河合が加わり、選手層は問題無くなったと思われるので、後はいち早く最適解に辿り着く作業か。前年のような出遅れは無いと信じたい。
センターバックの層が非常に薄いのが気掛かりか。パワーサッカーを売りにするクラブ(秋田・岩手)とは対極的で、東北の勢力図を示しているようであり面白い(?)ものの、スクランブルの状況になった時は誰を持ってくるのか不安が拭えない。