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DAZN観戦 2022年J2リーグ第20節 モンテディオ山形vsFC琉球

2022-06-07 16:13:26 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の山形の記事はこちら(14節・栃木戦、2-1)
※前回の琉球の記事はこちら(13節・新潟戦、1-1)

<前節からの変更>

山形=2人変更。一人がアンダー代表に召集された半田で、彼の右サイドバックには川井が左から回り、左SBには山田拓巳。もう一人がボランチの藤田で、河合がボランチに回ったうえで、チアゴ・アウベスが入って右サイドハーフに。前節右SHだった國分が、河合が居たセカンドトップを務める。尚、新たに入った山田拓とチアゴは、いずれも3日前の天皇杯でもスタメンだった。

琉球=右SBが田中→大森と、1人の入れ替えに留まる。天皇杯ではスタメンだった田中・大森両名だが、前節スタメンの田中が欠場と、3試合で2戦を受け持つという算段を立てたのか。

スタメン

J1の中断期間、それ即ち代表戦が行われるという事でもあり。
よってA代表だけで無く、アンダー代表もアジアカップのために召集され、半田・木村の2人を有する山形は彼ら抜きでこの試合に挑む事となりました。
おまけに木村の方は、前回招集された影響で野田裕喜にレギュラーを奪われる(といっても召集前の試合で退場処分を受けたのが直接の原因な気がする)事態になるなど、代表招集で齎されるのはプラスの要素だけでは無いという事を如実に表しています。

それで無くても山田康太をはじめ離脱者が耐えない山形の現状。
天皇杯2回戦(群馬戦、1-3)ではアカデミーの選手を大量にベンチ入りさせるという苦しいやり繰りを強いられ。
そしてこの日はDAZN中継の予想フォーメーションから、河合をトップ下に置いた4-2-1-3の予想がされる等「難しいやり繰り」が感じられる一幕が。
確かに天皇杯では4-3-3のフォーメーションで戦っており、シフトの可能性は十分に感じられ。(なお放送席では、「普段の布陣から攻撃的な予想をした」との事)
しかし蓋を開けてみれば、國分が山田康的な役目を果たす、普段通りの4-4-1-1のシステムでした。

一方の琉球も、3バックとされていたものの、4-2-3-1での布陣と奇しくも外された予想。
前回観た際は上原牧人がセンターバックを務めていましたが、今回は沼田がCBと、SBがCBを務めるという状況は相変わらず。
左利きのCBという存在で役割を全うしている沼田ですが、それが結果に繋がらないのがもどかしくあります。

前半の立ち上がりは「プレッシング合戦」といった絵図になります。
山形が好機を作ったのちの前半2分、最終ラインで繋ぐ山形に対して琉球・中野がエリアからすぐ手前という位置でパスカット。
中央で拾った清武がエリア内を突きますが、ディフェンスに遭いシュートは撃てず終わり。
気を取り直して攻める山形は、3分にコーナーキックを得ると、一旦攻撃を切られるも小西が敵陣で奪い返し。(シュートは撃てず)
ゲーゲンプレスで相手に攻撃権を渡さない振る舞いを見せ、勢いに乗ります。

7分の琉球、左サイドで持った福村が中央へ斜めの縦パスを送り、受けた中野から右へサイドを移して前進。
そして清武を経由して再度ボールを持った中野がカットインからミドルシュートを放ち、GK後藤にセーブされるもエリア内で拾った大本が再度シュート(枠外)と連撃。
このシーンのように、激しいレーンチェンジのパスを絡めての前進で山形のプレッシングを無効化する攻撃が貫徹されていれば、琉球にもワンチャンスがあったと回想します。
しかし山形のプレッシャーの前にそれは果たせず、ここ以外は裏狙いのロングパスが目立った琉球。

そして迎えた12分、山形は敵陣左サイドからのスローイン。
投げられたボールをデラトーレが胸で落とし、エリア手前で拾った加藤がカットインの姿勢からシュート。
琉球・大森にブロックに入られるも、ループへと軌道が変わったのが完全に功を奏し、GK田口を越えてゴール右へと吸い込まれます。

先制に成功した山形がそのまま主導権を握り、離脱者多数な状況でも、謙遜無い多彩な攻撃で敵陣に攻め上がるシーンを量産。
その一方でディフェンスでは、リードした事もありプレッシングは控えめとなり、中央を固める姿勢が強まります。

それを突いて攻撃権を支配したい琉球でしたが、遅攻を強いられるという状況に追い込まれ。
立ち上がりに見せた崩しは敢行出来なくなり、ショートパス主体でも、ワンサイドしか使えない攻撃に終始。
サイドハーフを中央へと絞らせ、サイドバックに高い位置を取らせる振る舞いは徹底されていたものの、右サイドは本職で無い大森なため推進力を欠き。
左サイドからどうにかするしかない状態でしたが、それでも右サイドでの前進が主となっていたため、流動性を欠く要因となりました。

山形は22分、野田裕のミドルパスを國分が収めて左サイドで攻め、流れて受けた小西が中央へとスルーパス。
エリア内へデラトーレが走り込む決定機となりますが、GK田口が前に出て弾いて何とか凌ぎ。
ボランチ(双方とも)がサイドに寄る事で敢行される、人数を掛けたサイドアタックに手を焼いていた感があった琉球。

時間が進むにつれ、硬直性が和らいできた琉球が攻撃権を支配できるようになり。
ボランチの池田が前に出て攻撃に絡む事で、両サイドを絡めて崩す姿勢が出来上がったでしょうか。
42分には右サイドからのパスを中央で受けた池田が左へ流れて縦パス、大本のポストプレイを挟んで受け直し、ドリブルでエリア内左を突き。
そしてシュートを放ちましたが、ゴール上へと外れてモノに出来ず。
その後は左サイドでの攻撃へと重心が切り替わり押し込むも、結局同点ゴールは奪えず終わります。

1-0で折り返して迎えた後半。
早速の後半1分に、中野の右→左へのサイドチェンジを受けた大本が、カットインを経てミドルシュートを放つ(GK後藤キャッチ)という琉球の攻撃で幕を開け。
前半と同様に、山形のディフェンスを前に琉球がどう崩していくかという展開が主となります。
しかし山形は前半のような堅守一辺倒にはならず、3分には左サイドで國分がボール奪取し、デラトーレが奥へ進入してエリア内へパスを送る(繋がらず)という具合にプレスにいく局面では行くというスタイル。

再び山形のプレッシングに手を焼く琉球ですが、7分には最終ラインの繋ぎから李栄直(リヨンジ)の右→中央への浮き球パスでそれを掻い潜り、前線へと繋げ。
対抗する姿勢はきちんと取られており、容易に主導権は渡しません。
流動的になった左サイドで、主に大本を裏へと走らせる攻撃を敢行していくも、オフサイドになるケースも多く中々フィニッシュまではいけず。

押し込んだ末に得たCKでは、クロスに対して李がラフに合わせにいきGK後藤へのチャージで反則を取られたり。(11分)
15分には敵陣中央で富所が反則気味にボール奪取して好機に繋げる(シュートは撃てず)など、ややラフプレーへの傾倒が見られます。
16分にはGK後藤の左へのフィードを、大森がクリアミスでフリックのような形になり、抜け出した加藤に拾われて山形の好機を招くといったシーンもその荒さが一因だったでしょうか。

ともかく、琉球が同点にすべく攻勢を掛けるも実らず。
それによる隙を突くように山形も敵陣深めまで攻め、クロスを量産するもフィニッシュには繋がらずという一進一退を描く後半。
一種の膠着状態のなか先に山形ベンチが動き、18分にデラトーレ→鈴木へと交代。

それを受けてか、21分に琉球も動き上原慎也・大森→野田隆之介・上原牧人へと2枚替えを敢行します。
反撃体制へと移りたい所でしたが、直後の22分には福村がスパイクに異常が起こったとして、交換のためピッチ外に出る事に。
これで暫くの間数的不利での戦いを強いられる琉球。
それでも山形の攻撃を凌ぎつつ、24分には池田がドリブルで前進しカウンター気味の攻撃を仕掛けようとした所を山形・山田拓に倒され反則・警告。

この直後に福村が復帰、さあ反撃……という所に、落とし穴が待っていました。
25分の山形の攻撃、最終ラインから左へ展開し山田拓のロングパスで前線へ、セカンドボールを繋いで鈴木が前進。
これを李・上原牧の2人で止めにいった琉球、鈴木のドリブルは止めたもののこぼれ球を拾われてしまい危機となり、加藤がエリア内左奥へ切り込んでクロス。
合わずに右サイドへ流れるも小西が拾い、今度は河合の右手前からのクロスが上がると、チアゴが中央で合わせヘディングシュート。
手前でバウンドしたボールにGK田口が触れるもゴールに吸い込まれ。
この時間帯で大きな追加点となります。

直後の27分にも河合の敵陣でのボールカットから、細かく繋いだのちエリア内へのスルーパスに反応した鈴木がシュート(GK田口キャッチ)とゴールを脅かす山形。
その後サイドチェンジを絡めて前進し、左手前からの池田のクロスをファーサイドで野田隆が合わせにいく好機を作った琉球ですが、あろう事か伸ばした右腕に当ててしまうハンドで逃してしまい。(警告相当だと思ったがカードは出ず)

ショックを隠せないという琉球の振る舞いを尻目に、攻撃権を支配するに至る山形。(琉球は29分に清武・福村→金井・上里へと交代、左SBに大本・左SHに池田がシフト)
33分には再び敵陣でのボールカットから、鈴木のスルーパスを受けた加藤がエリア内を突いてシュート、GK田口にセーブされるもその後CKに持ち込み。
その右CKからの二次攻撃、右サイドでパスを繋ぎつつ溜めを作り、手前から上げられた小西のクロスを野田裕がファーサイドで合わせ。
完璧に放たれたヘディングシュートがゴール左へと突き刺さり、決定的な3点目を奪いました。

直後に加藤・チアゴ→木戸・横山へと2枚替えした山形。
残り時間で何とか反撃したい琉球ですが、ターゲットとなるべき野田隆が、スローインを受けたのちサイドをドリブルするというあべこべに感じる場面も作り。
36分に初出場となる助っ人のヴィニシウス・ドスサントスを投入(中野と交代、金井がセカンドトップ→右SHへシフト?)するも、得点への機運は高まりません。
そんな雰囲気のまま37分にCKを得た琉球でしたが、跳ね返されて逆に山形のカウンターを招いてしまうと、鈴木がドリブルでエリア手前まで突き進み。
そしてライン上辺りでシュートが放たれ、止めの止めとなる4点目のゴールが生まれる事に。

既に勝敗は決まった残り時間でしたが、それでも諦めは許されない琉球は右サイドから、主にSBの上原牧を裏へと走らせる攻撃を敢行。
その姿勢の副産物か、42分に右サイドでヴィニシウスがドリブルで抜け出すと、止めにいった山形・山田拓が後ろからチャージしてしまい反則。
そして2枚目の警告を受け、退場でピッチを去る羽目になった山田拓。
文句無い試合運びにミソを付ける格好となってしまいました。

その後は川井が左に回って凌いだのち、43分に國分→吉田へと交代、吉田が左SBに入って川井が元に戻る4-4-1の体制へシフトした山形。
アディショナルタイムに入っても琉球の攻勢は続き、上里のロングパスをエリア手前右で野田隆が収めると、スイッチのような格好から金井がダイレクトでシュート。
しかし惜しくもゴール上へと外れてしまい。
その後山形に敵陣でのスローインで時間を使う体勢に持ち込まれ、最後まで1点を奪えなかった琉球。

退場処分で画竜点睛を欠くという感じの山形でしたが、無事に無失点で終えたのは何よりの事。
苦しいメンバーのやり繰りを強いられる現状とは裏腹に、9節以降僅か1敗という好調ぶりを描く成績ですが、果たしてこのまま順風に進める事が出来るでしょうか。


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