ヨーロッパ宇宙機関のユークリッド、きらめく宇宙の光景で最初の科学を祝う
今日(5月23日)、ヨーロッパ宇宙機関のユークリッド(Euclid)宇宙ミッションは、宇宙の前例のない五つの新しい視界を公開した。これまでに見たことのないこれらのイメージは、宇宙の秘密を解き明かし、科学者達が、危険な惑星を捜したり、 神秘的な物質を調査するためにレンズ銀河達に使ったり、また、宇宙の進化を探査したりすることを可能にする、ユークリッドの能力を示している。
---右図はビデオ(.mp4)にリンク。
これらの新しいイメージは、ユークリッドの初期発表観測の一部である。これらは、23日に公開されたミッションの最初の科学データと、近日発表予定の10の科学論文に付されている。この宝の山は、宇宙望遠鏡の打ち上げから1年も経たないうちに、宇宙のフルカラーイメージを初めて撮影してから約6カ月後に誕生した。
--- 以下略。
以下、大判はそれぞれのイメージをクリック(タップ)。
Abell 2390 | Messier 78 | NGC 6744 | Abell 2764 | Dorado Group |
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<解説の概略>:
- Abell 2390:ユークリッドは、暗黒宇宙を探査する技術として、レンズ効果を使って、銀河団やその他の暗黒物質の量と分布を間接的に測定する。銀河団 Abell 2390 のイメージは、 50,000 以上の銀河を明らかにし、重力レンズは、空に巨大な湾曲した弧を描いている。
- Messier 78:ユークリッドは赤外線カメラを使って奥深くを覗き込み、星形成の隠れた領域を初めて明らかにし、ガスとダストの複雑なフィラメントを前例のないほど詳細にマッピングし、新しく形成された星や惑星を発見した。ユークリッドの機器は、木星の数倍の質量の天体を検出でき、その赤外線の「目」は、この視野だけで30万以上の新しい天体を明らかにしている。
- NGC 6744:現在、局部宇宙のほとんどの星を形成している銀河の原型。
- Abell 2764:この Abell 2764 の観測は、Abell 2390 と同様に、遠い宇宙の暗黒時代の銀河をさらに探索することを可能にしている。
- Dorado Group:ここでは、ドラド銀河群の、進化し合体する銀河を捉えており、進行中の相互作用の結果として見られる美しい潮汐の尾とシェルが見られる。
<ひとこと>: これらのイメージの由来は5月22日の記事参照。
<出典>: Euclid
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