読了
新世界より (上・中・下) 貴志 祐介



「第29回SF大賞」受賞作品。3巻で原稿用紙2000枚近い枚数、読み応えがあった。
SFミステリー。モチーフは伝奇とファンタジー、クライマックスはモダンホラーと、戦争アクション。
1000年先の日本 。八丁標(じめ)と呼ばれるしめ縄で守られた神栖(かみす)66町。
すべて管理された学校で、呪力を養う子供たち。日本版ハリーポッターみたい。
見たこともない生き物 (袋牛、風船犬、バケネズミ、不浄猫 etc。)や、聞いた事もない行事の場面を
想像力を働かせて頭の中に映像化するのは、予想以上に難しかった。
人間はいつの時代も、愚かで自分勝手で、残酷で、、、!
結末は、予想外だが、読み始めてから疑問に思っていた謎が解けた。
未来の事は、人間の強さと、パンドラの箱を開けた時に、たった一つ残った (希望) に託す。
紫のアリス 柴田 よしき

紗季のまわりで不思議な「鏡の国のアリス」に関した出来事がおこる。
話は二転三転して、15年前の中学時代に事故死した知美との記憶が少しずつよみがえってくる。
忘れていた出来事が次第に明らかに!
夜夢 柴田 よしき

川べりに集う語り部により、毎夜語られる九つの恋愛ホラー。
夜の闇の後味の悪いじわっーとした恐怖。