MUSIC IS THE SCENERY

いつも背景には音楽がある。
インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

<アーティスト31>フレンチな「Mikado」

2007-04-01 17:14:07 | アーティスト紹介
前回紹介したシエスタのコンピ「Expreso」でもう1曲耳を惹いたのは、14曲目のBien「Soleil d'Automne」という曲でした。アンニュイな雰囲気の中にも明るい日が差すような曲で、囁くような女性のヴォーカルが印象的でした。どこか昔聴いたような懐かしさを覚えたのですが、調べてみるとそれもそのはず、その声の持ち主は80年代に日本で人気のあったMikadoのPascaleでした。

MikadoはGregori Czerkinsky(パーカッション&エレクトロニクス)とPascale Borel(ヴォーカル&作詞)によるフランス人男女デュオで、シャンソンやフレンチポップを軽いテクノポップで味付けしたサウンドにPascaleの囁き系のヴォーカルが乗る、なんともシンプルで優しいのに不思議な音楽でした。上の写真のジャケットのように、淡くて明るい色彩の中にエキゾチックな部分が同居するような感じです。
彼らは82年にベルギーのクレプスキュールからマキシ・シングルでデビューします。84年にはレーベルのフェスティヴァルのため来日。翌85年に日本のテイチク傘下のノンスタンダードからファーストにして唯一のアルバム「Mikado」を、元YMOの細野晴臣のプロデュースでリリースします。細野はこの2人に相当惚れ込んだようで、「やりたかったのに一番やり残してしまったキュートな音楽」という趣旨のコメントをライナーに書いています。

その後消えてしまったわけですが、解散後の2人は、Gregoriはカヒミ・カリィへの楽曲提供やプロデュースなどの活動をした後に、98年にCzerkinskyの名前でドイツのレーベルからソロ・アルバムを発表して少し話題になりました。一方のPascaleは詞の提供が中心だったようで、自身の作品としては4人組のBienのヴォーカリストとして97年にシングルを1枚シエスタから出しただけです。
98年にはMikadoの編集盤「Forever」がフランスの有力レーベルLe Village Vertからリリースされています。
今でもフレンチポップというと、なぜか真っ先にこの2人を思い浮かべてしまいます。

MikadoのMySpace↓
http://www.myspace.com/czmikado
Mikadoの東京ライブ映像↓
http://www.youtube.com/watch?v=aab6idOEkDw
Bienの試聴↓
http://www.siesta.es/pags/disco.asp?codigoSiesta=43

<Mikado マイ・ベスト5>
①L'exotisme
②Carnaval(哀しみのカーナヴァル)
③Anita
④Naufrage En Hiver(冬のノフラージュ)
⑤Au Jeu Du Mikado
コメント (4)
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