MUSIC IS THE SCENERY

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インディー・ポップ中心の洋楽ブログ。

<この1枚>The Smiths「Hatful of Hollow」

2007-08-01 01:59:19 | この1枚
少し前に書いた通り、Sadeを媒介にしてようやくThe Smithsにたどりついた84年、パンクを通り抜けてきていない私にとってファースト・アルバムの「The Smiths」は少し硬質すぎました。普通だったらこれで終わってしまうところですが、Morrisseyの詞のよさに惹かれたのでもう一度だけ挑戦のつもりで聴いてみたのが、同じ年に出された「Hatful of Hollow」です。

このアルバムは大当たりでした。ジョン・ピール・セッションなどBBCラジオ1のスタジオ・ライヴ10曲と、ファースト以後のシングル曲など6曲の計16曲からなるコンピレイション盤ですが、ファーストと重複する5曲はここに収められたライヴ・ヴァージョンの方がオリジナルよりも数段聴きやすくなっています。

1曲目の「William, It Was Really Nothing」のJohnny Marrのギターにまずやられました。全部で7ヴァージョンあるセカンド・シングルの名曲「This Charming Man」も、このアルバムで聴けるピール・セッション・ヴァージョンが個人的には一番好きです。
そしてさらに驚かされたのが、アルバムの最後を飾る美しい「Please Please Please Let Me Get What I Want」(William, It Was Really NothingのB面)、面白いリズムの「Girl Afraid」(Heaven Knows I'm Miserable NowのB面)などシングルB面曲の質の高さです。

個人的なベスト・トラックは、Johnny Marrのアルペジオが綺麗なスタジオ・ライヴの「Back To The Old House」(オリジナルはWhat Difference Does It Make?のB面で60's風の曲)です。The Smithsをネオアコの枠に入れたがらない人が多いようですが、この曲のこのヴァージョンと「Please Please Please・・・」、サード・アルバムに収録の「Cemetry Gates」は明らかにネオアコです。もっともまだ当時はネオアコという言葉はなく、ネオ・フォークあるいはニュー・アコースティックという表現でしたが。

Please Please Please Let Me Get What I Want↓
http://www.youtube.com/watch?v=yRYpd3_roHg
参考:Back To The Old House(残念ながらオリジナル)↓
http://www.youtube.com/watch?v=wZ8HnH91SUQ
参考:Cemetry Gates↓
http://www.youtube.com/watch?v=pU7v8Z4rTTc
コメント (2)
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