leka

この世界のどこかに居る似た者達へ。

観劇マナーについて。

2019-04-22 18:27:52 | お芝居・テレビ
舞台「クロードと一緒に」昨日で公演を折り返したもよう。

もう半分来てしまったんですねぇ。

終わって欲しくないと思っているのは、アタシだけじゃないはずですよねぇ。


横浜での今公演は本当に特別な物になっていると思います。

終わって欲しくないなぁ。





昨夜のBlanc公演を観ました。

舞台を囲むように客席が配置されています。昨日は正面から観ました。松田さんが長椅子に体を横にして寝て、足の指をすり合わせたりするのを見ました(笑)。

初演から「クロードと一緒に」公演恒例の「終演後立ち上がれないお客さん」も相変わらず居て、「そうだよねー。」と思いながらアタシも席を立ちました。



お芝居は日々進化し、どんどん深みを増していましたが、観客サイドにおいて昨日はちょっと気になる事がありました。

アタシの隣の席は若い女性のお客さんでした。

彼女はイヤフォンで音楽を聴いていたのですが、かなり音漏れをしていたんです。

でも、開演前ですし何ら問題はありません。

隣のアタシが何となくストレスに感じるくらいですので、他の方の迷惑にはなっていません。

彼女はスマホを見ながら、開演直前まで音楽を聴いていました。


開演1,2分前になって公演においてのアナウンスがあり、アタシはスマホの電源を切りました。

隣の彼女もやっと音楽を聴くのをやめました。

そしてガサゴソと音をたてながら、バッグにスマホを入れていました。

画面が明るいままでした。

電源を落とさないままです。




イヤな予感しかしませんでした。




案の定と言いますか、そう言う事を平気でやる人はデリカシーが無い人が多いんです。

本番が始まって少し経つと、ガサゴソガサゴソ隣の席から音がします。

気になって仕方がないので見ると、彼女がティッシュを探していてポケットから出している音でした。

ホントにうるさいのです。

本番中に必要になりそうならば、手に持っていて欲しいのです。

でも、もしかしたら急な事だったのかもしれない。

アタシは自分にも起こり得る事かもしれないと、気持ちを切り替えました。


すると今度は咳。咳が続く。ゴホゴホ、ゴホッ、ゴホゴホ・・・。


風邪気味なのかなーーー。

お薬のんで来なかったのかなーーー。

開演前全然咳なんかしてなかったのになーーーーー。



でもやはり仕方のない事です。

アタシはそう言う人の隣に座った事をついてなかった事にして、お芝居はちゃんと観ようと座り直しました。



でもやっぱり。


やっぱりやらかすんですよ、そう言う人は。



お芝居も佳境に入って来る頃、ついにとうとう、その瞬間はやって来たんです。



「ブーン・・・」



彼女の足元の方から聞こえて来ました。

明らかにスマホのバイブ音が彼女の足元に置いたバッグから聞こえました。


周囲の観客にも聞こえたと思います。

終演後twitterで、本番中にバイブ音がした事について怒りのツイートをしている方がいて、「どこそこの席周辺」と音のした席の列が書かれていました。

ええ、そうです。

アタシはそこの列に座っておりました。

あなた様にも聞こえたんですね。



イヤな予感的中。


終演後、また咳き込みだす彼女。

顔も見ずに立って出口へ向かいました。


でも、お芝居はちゃんと観ましたよ。

そんな事ごときに気を取られるのは、役者さん達に失礼だからです。


役者さん達は舞台の上で、その物語の人間の人生を生きているからです。

一分一秒を生きているからです。

すぎた一秒はもう二度と取り返せないからです。

松田さんのイーヴの様に、命を削るように生きてる人を邪魔する事は、誰よりも他の観客達が許さないんです。


アタシの隣に座った彼女は観客失格です。






一公演、一公演が過ぎてゆきます。

大事に丁寧に大切に観劇したいですね。






































wherever you are

2019-04-21 23:38:54 | お芝居・テレビ
イーヴはとても大切な物を失ったんですね。

そして今夜イーヴがどんなにか大切な物を守ったのが見えた気がしました。

あくまでアタシなりに。


クロードはイーヴを愛した事で、クロード自身がイーヴを愛せる事を初めて自覚したのではと思いました。

クロードはイーヴと出会う前からガールフレンドとは付き合っていて、日記が暗号の様な物で書かれていたのは万が一彼女が読んでも何が書かれているのか分からない様にしたのではと。


クロードは以前から自分のセクシャリティについて気付いてはいたものの、行動にうつしたのはイーヴが初めて。

最初はイーヴを金で買ったけれど、そのうち本気で愛してしまったのでは。

イーヴもまた他の誰とも違うクロードと過ごすうちに、今まで気付かなかった自分の中の感情に戸惑いながらも身を任せたのかもしれません。



でも、クロードの家族、ガールフレンド、友達、そして世の中は二人の関係を決して許さないでしょう。

知られたらイーヴが危ない目にあうかもしれない。

だからクロードは目に涙を沢山ためて「君とは兄弟の様になりたいんだ」とイーヴに言ったのかもしれない。


イーヴはイーヴなりにそれを理解し「彼が僕で僕が彼」「二人の間に何もないみたいに」と、健気にクロードとの愛を育もうとしていました。


クロードはお金のトラブルを抱えていたようでした。

でも、それをイーヴは知らなかったし、クロードも言う気はなかったでしょう。


事件が起きた夜、二人の間には今までと違う空気が流れていたはずです。

松田さんのイーヴが話す言葉を聞くうちに、クロードはいつかは周囲に隠す事が出来なくなるであろう日に日に強くなるイーヴへの気持ちと、抱え始めていたトラブルに追い詰められ、自分で命を絶とうとしていたのかもしれないと思いました。

あの夜、愛し合ううちに無意識にイーヴはクロードの「君の手で」と言う願いを受け取ってしまったのかもしれません。


イーヴはこの後、クロードの家族やガールフレンドに散々言われるでしょう。「お前がそそのかしたんだ!愛し合ってたなんて嘘だ!」と。

でも彼はクロードの一番の想いを守ったと思うんです。

たとえ誰も信じないとしても

二人は愛し合っているんだと言う事実を。





お芝居はどんどん進化しています。

今夜は独白の最後、松田さんは哀しく笑っていました。

プレヴューでは判事の机の上で打ちのめされながらお芝居の最後を迎えましたが、今夜は床の上で哀しく微笑んで

「もう、やめるよ。」

と小さく言い、暗がりに消えてゆきました。





イーヴは取り返しのつかない事をしてしまったと分かっているのでしょう。

もう二度とクロードを抱きしめられない事も。

だけど愛し、愛されていた事は確かなのです。

だから、取り乱し、泣き叫び、分からないのです。


松田さんは何物も怖がらず、観客の胸に飛び込んで来ます。

そして、伝えたい沢山の事を必死に伝えようと、もがきます。

松田さんの顔が流す涙でキラキラ光っていました。

大きな身振り手振り、舞台を降りたり、舞台で寝転がったり、とにかく放出し続けます。


独白を一人で観客に向かってすると言う事は観客を巻き込みます。

アタシには今夜、イーヴが最後、観客達の腕に抱かれて眠るように見えました。

泣き疲れて眠るみたいに物語が終わったように見えました。





”心から愛せる人

 心から愛しい人

 この僕の愛の真ん中にはいつも君がいるから”




聴きながら駅まで歩きました。

イーヴは精一杯クロードを愛したんですね。

そして、お互いがお互いしか居なかったんですね。

 


ONE OK ROCK Wherever you are

難しく考えずに。

2019-04-19 23:21:17 | お芝居・テレビ
本日は「クロードと一緒に」松田イーヴの2日目です。

このお話は元々帰り道にグルグル考えてしまうお芝居なのですが、新たな展開を見せる今回の松田イーヴバージョンにかなり衝撃を受ける方々が居るみたいですね。

確かに客席を巻き込んでの独白場面はジェットコースターに乗せられる様な気分なので、何も心の準備が出来ていないと凄く驚くかもしれません。

でも、お芝居でも音楽でも何でもそうですが、一番最初の衝撃は二度と体験する事は出来ないのです。
ツイッターやブログで、どうやら凄いらしいと話題になっていたら、それを観客として素直に受け取りに行けばいいと思います。

色々難しく考えてしまうと、お芝居を楽しめなくなってしまう気が。
まして今回のクロードは、降りたった駅から既に始まり、終演後、駅まで歩く間もストーリーを紡いでくれます。

素晴らしい体験が出来ます。

cyanバージョンを観に行った時、みなとみらい線の日本大通り駅で降りてみました。
馬車道駅も素敵でしたが、日本大通り駅は出口を出るとジャックが出迎えてくれるのです。



有名な観光スポット、横浜三塔の1つ開港記念会館。通称ジャック。
凄くカッコイイ!



そして、神奈川県庁。通称キング。



迫力ある姿がキングたる風格を表していますが、肝心の塔を写せませんでした。ごめんなさい。




そして最後が横浜税関。通称クイーン。



気品のある美しい姿。横浜三塔の女王です。


日本大通り駅で降りると、この三塔全てを見る事が出来ます。
赤レンガ倉庫へ行く道すがら、海へ向かって歩き出すと次々と見えて来ます。
やっぱり、日本ではない国へ居る様な気分になります。
イーヴは”凄くかっこいいアメリカ人”に街の観光スポットを訪ねられたと劇中で話していましたが、ここを教えたかもしれませんね。「三つの塔が凄く綺麗だよ。」と。


どこを切り取っても異国情緒あふれる場所なので、この日も雑誌か何かの撮影をしている人達がいました。




強い日差しの中に映えるワインバーは準備中。午後6時からのオープン。
暗くなって店がオープンしたら、この赤い扉の前でクロードがこの店に入ろうとイーヴを誘い、イーヴが自分には少し気取りすぎた店じゃないかと話していそうです。
結局、クロードに”大丈夫だから”と言われ彼に背中を優しく押されながら店に入るイーヴ。みたいな(笑)。

想像力を搔き立てられますね。最高です。


日本大通り駅から行くと海をとても感じるので、海辺の街の雰囲気の中赤レンガ倉庫が見えて来ます。

「クロードと一緒に」のサウンドトラックを手に入れてしまったので、それを聴きながら歩いたらホントに凄いことになりそうです。自分が(笑)。


次回、こう言う体験が出来るとは限らないので存分に楽しんで行きたいですね。




























初演の頃のような。

2019-04-18 16:33:12 | お芝居・テレビ
「クロードと一緒に」cyanバージョン観てきました。

イーヴを二人の役者さんが演じるからか、何となく初演を思い出しました。ちょっと懐かしい気分に。

小早川さんは思ったより声が高くて、稲葉イーヴを思い出しました。
でも生意気で、そんなところは相馬イーヴを思い出し(笑)。

観劇なさった方々、関係者の方々が仰る様に、同じ物語なのに全くイメージが異なっていました。

背が高くしっかりとした体格の小早川イーヴは、スタイリッシュですが自分の周囲に柵を立てて、安易に人に心を許したり出来ない青年でした。
茶化したり、バカにしたりして大人達の追求をかわすのです。

そんなイーヴに苛立つ刑事は、今回とてもイーヴに肉薄します。
感情をむき出しにし、イーヴの髪を掴んだり、踏みつけたりします。

自分の周りに高く積み上げた物が崩れる時、イーヴがどうなるのか興味深く拝見しました。

「クロードと一緒に」のファンであるアタシには、「イーヴの名台詞」と言うのがあるのです。

「パンケーキみたいにひっくり返ったんだ!」とか、机を抱えて向う側にある椅子がガツンガツン言う程揺らしながら言う「もっと!もっと!!」とか。

色々な役者さんがここをどう演じるのかも、気になります。

小早川さんはサラッと演じていました。
自然に。

こう言う違いがWキャストで観る時の面白いところですね。



終演し、観客が帰る通路にこんな物が。
ラトレイユはココに居たのかな?

そして、ホワイエには登場人物の台詞になぞって実在するモントリオールの街の写真が展示されていますよ。



イーヴの独白時には、刑事と速記係は舞台に居ます。

松田イーヴの時は居ないうえに、ずっとアタシの救済であった鈴木ラトレイユが、なんと今回は救済になってはくれません。

そう思うと、この2つのバージョンが同じストーリーで成り立つ事が不思議でなりません。



イーヴが幸せな瞬間をこの先迎える事があるのだろうか。
ゆっくりと暗がりに消えて行く背中を見て、そう思いました。
クロードの話をする時、踊っている様に嬉しそうに話すのが可愛らしかった。
体は大きいけど、無邪気な子供の様なイーヴでした。


観劇を迷っている方がいらしたら、是非是非いらして下さい。
劇中船の汽笛が聞こえたら、それは演出ではありません。本当に港の船の汽笛です。

是非是非、二人のイーヴに会いにいらして下さい。















もう一人のイーヴ。

2019-04-18 12:27:49 | お芝居・テレビ
とても晴れている。

とても暑い。

今日は観光地の顔した横浜。




Blancの初日を観劇された方々の気持ち。

かき乱され、やられてしまいましたね。

「クロードと一緒に」とはそう言うお芝居ですね。





もう一人のイーヴに会いに行って来ます。