この上川版・真田十勇士には、どうやらテレビの戦隊物などで活躍された役者の方々が十勇士として出演されていたみたいですね。
体のキレや、所作の力強さの中の美しさなどは、そう言われると納得出来ます。
しかし、十勇士の中には決して若いと言うわけではない方も(失礼!!)居て、そう思うと本当に凄いなぁと思います。
坂道を何度も駆け上がったりする様なアクション、かなり高さのある坂道の一番上で飛び跳ねたり、はたまた斬りかかかられて転んでみたり・・・。忍びなのでそんな事はお茶の子さいさいとやってのけなければならない。
でもそれ以上に大変なのは、やはり斬られる方の方々ですかねぇ・・・。斬られてスッテンっ!!と宙返りして倒れたり。お怪我だけはなされぬようと祈るばかりです。
体のキレや足の運びの正確さ、安定さ、と言うところではやはり一番驚くのは上川さんですよ・・・。驚くほど俊敏。走る、走る。そして走る姿がかっこいい。激しい立ち回りの直後の台詞でも息があがっていない。
あの人は本当に40代後半なんでしょうか!?
マジで48歳なの!?
逆サバしてんじゃないの!?えっ、なんのために!?
以前テレビで「運動はしないんですよ。犬の散歩ぐらい・・・。」などと仰っていましたが、えぇーーー、うそだーーーって言いたくなる位、動ける役者さんでした。
それに、自分がイメージしていた上川隆也さんと言う役者さんの声とは違う声でした。もっと低くて響いて来る声。
超ーーびっくり。
私、舞台は好きではありませんでした。大げさだから。芝居が臭いから。人はあんな風に喋らないしあんな風に大げさに動かないって思ってしまって気持ちが冷めてしまうから。
悪い方の意味で鳥肌が立つ。
でも、この真田十勇士はそんな風に拒否しないでスッとその世界に入り込めたんです。
観てみたいって気持ちがあったからかもしれませんが、時代物って言うのもあったからかもしれませんが、音楽が好みだったのもあるかもしれませんが、それ以上に描かれた世界が魅力的だったし、役者さん達も皆魅力的でした。決して無理強いせずに私の手を取って物語の中へと連れて行ってくれたので、私も拒否しなかったのだと思います。
この上川版・真田十勇士の中で幸村公が家康の強大さを思い知り、酒に酔って少し自暴自棄気味になる場面があります。
その時、いつもと様子の違う自分を心配する十勇士達の前で、幸村は家康への気持ちをぶちまけるのです。
「完敗じゃ・・・。」と。
その言葉の大きさ。強さ。悔しくて情けなくて仕方のない気持ちであろうに、その声にか細さはありません。震えてはいるが、真ん中にしっかりとした芯のある声で幸村は自分の負けを認めます。説得力のある声であるが故、十勇士達は本当に負けなんだと感じて絶句するのです。
客席に居て幸村公と十勇士を応援する者としては、切なくて衝撃的な幸村公の言葉ではありますが、印象深い声と場面で好きでした。
幸村公の声と言えば、もう一つ。
霧隠才蔵と言う忍びは、幸村に一番近しい存在の忍びです。幸村からの信頼も大きい。
その才蔵に幸村が声を荒げる場面があります。幸村が計画した事に才蔵が独断で動き、そのために計画が思い通りに運ばなくなり幸村が激昂します。
霧隠才蔵役: 葛山信吾さん。刀を下げて構える独特のフォームで敵と対峙します。靄の中から登場するなど、その名を象徴する場面が素敵でした。
才蔵としては危険を回避するためよかれと思いした事。それならば言わせてもらうがと幸村に反論するのです。
すると幸村は才蔵に
「こぉざかしぃわぁぁぁぁぁー
ーーーーっ!!!」
と、それはそれは大きな声で怒りに震えながら怒鳴ります。
これは凄かった。怖かった。あんな風に怒られたらアタシは泣いちゃいます。
このお芝居で、上川幸村公が一番大きな声を出すところなんじゃないかと。
てか上川さん、あんな迫力のある声が出るんですねぇ・・・。それもビックリ・・・。
しかし、そんな事もみな、感動的かつ斬新なフィナーレへとつながって居ます。
策略につぐ策略を重ね、幸村公と十勇士は家康の懐へと飛び込んでゆこうとするのです。
つづく。
体のキレや、所作の力強さの中の美しさなどは、そう言われると納得出来ます。
しかし、十勇士の中には決して若いと言うわけではない方も(失礼!!)居て、そう思うと本当に凄いなぁと思います。
坂道を何度も駆け上がったりする様なアクション、かなり高さのある坂道の一番上で飛び跳ねたり、はたまた斬りかかかられて転んでみたり・・・。忍びなのでそんな事はお茶の子さいさいとやってのけなければならない。
でもそれ以上に大変なのは、やはり斬られる方の方々ですかねぇ・・・。斬られてスッテンっ!!と宙返りして倒れたり。お怪我だけはなされぬようと祈るばかりです。
体のキレや足の運びの正確さ、安定さ、と言うところではやはり一番驚くのは上川さんですよ・・・。驚くほど俊敏。走る、走る。そして走る姿がかっこいい。激しい立ち回りの直後の台詞でも息があがっていない。
あの人は本当に40代後半なんでしょうか!?
マジで48歳なの!?
逆サバしてんじゃないの!?えっ、なんのために!?
以前テレビで「運動はしないんですよ。犬の散歩ぐらい・・・。」などと仰っていましたが、えぇーーー、うそだーーーって言いたくなる位、動ける役者さんでした。
それに、自分がイメージしていた上川隆也さんと言う役者さんの声とは違う声でした。もっと低くて響いて来る声。
超ーーびっくり。
私、舞台は好きではありませんでした。大げさだから。芝居が臭いから。人はあんな風に喋らないしあんな風に大げさに動かないって思ってしまって気持ちが冷めてしまうから。
悪い方の意味で鳥肌が立つ。
でも、この真田十勇士はそんな風に拒否しないでスッとその世界に入り込めたんです。
観てみたいって気持ちがあったからかもしれませんが、時代物って言うのもあったからかもしれませんが、音楽が好みだったのもあるかもしれませんが、それ以上に描かれた世界が魅力的だったし、役者さん達も皆魅力的でした。決して無理強いせずに私の手を取って物語の中へと連れて行ってくれたので、私も拒否しなかったのだと思います。
この上川版・真田十勇士の中で幸村公が家康の強大さを思い知り、酒に酔って少し自暴自棄気味になる場面があります。
その時、いつもと様子の違う自分を心配する十勇士達の前で、幸村は家康への気持ちをぶちまけるのです。
「完敗じゃ・・・。」と。
その言葉の大きさ。強さ。悔しくて情けなくて仕方のない気持ちであろうに、その声にか細さはありません。震えてはいるが、真ん中にしっかりとした芯のある声で幸村は自分の負けを認めます。説得力のある声であるが故、十勇士達は本当に負けなんだと感じて絶句するのです。
客席に居て幸村公と十勇士を応援する者としては、切なくて衝撃的な幸村公の言葉ではありますが、印象深い声と場面で好きでした。
幸村公の声と言えば、もう一つ。
霧隠才蔵と言う忍びは、幸村に一番近しい存在の忍びです。幸村からの信頼も大きい。
その才蔵に幸村が声を荒げる場面があります。幸村が計画した事に才蔵が独断で動き、そのために計画が思い通りに運ばなくなり幸村が激昂します。
霧隠才蔵役: 葛山信吾さん。刀を下げて構える独特のフォームで敵と対峙します。靄の中から登場するなど、その名を象徴する場面が素敵でした。
才蔵としては危険を回避するためよかれと思いした事。それならば言わせてもらうがと幸村に反論するのです。
すると幸村は才蔵に
「こぉざかしぃわぁぁぁぁぁー
ーーーーっ!!!」
と、それはそれは大きな声で怒りに震えながら怒鳴ります。
これは凄かった。怖かった。あんな風に怒られたらアタシは泣いちゃいます。
このお芝居で、上川幸村公が一番大きな声を出すところなんじゃないかと。
てか上川さん、あんな迫力のある声が出るんですねぇ・・・。それもビックリ・・・。
しかし、そんな事もみな、感動的かつ斬新なフィナーレへとつながって居ます。
策略につぐ策略を重ね、幸村公と十勇士は家康の懐へと飛び込んでゆこうとするのです。
つづく。