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この世界のどこかに居る似た者達へ。

上川隆也版・真田十勇士 その2 ネタバレあり。

2013-09-30 23:33:55 | お芝居・テレビ
この上川版・真田十勇士には、どうやらテレビの戦隊物などで活躍された役者の方々が十勇士として出演されていたみたいですね。

体のキレや、所作の力強さの中の美しさなどは、そう言われると納得出来ます。

しかし、十勇士の中には決して若いと言うわけではない方も(失礼!!)居て、そう思うと本当に凄いなぁと思います。

坂道を何度も駆け上がったりする様なアクション、かなり高さのある坂道の一番上で飛び跳ねたり、はたまた斬りかかかられて転んでみたり・・・。忍びなのでそんな事はお茶の子さいさいとやってのけなければならない。

でもそれ以上に大変なのは、やはり斬られる方の方々ですかねぇ・・・。斬られてスッテンっ!!と宙返りして倒れたり。お怪我だけはなされぬようと祈るばかりです。

体のキレや足の運びの正確さ、安定さ、と言うところではやはり一番驚くのは上川さんですよ・・・。驚くほど俊敏。走る、走る。そして走る姿がかっこいい。激しい立ち回りの直後の台詞でも息があがっていない。

あの人は本当に40代後半なんでしょうか!?

マジで48歳なの!?

逆サバしてんじゃないの!?えっ、なんのために!?


以前テレビで「運動はしないんですよ。犬の散歩ぐらい・・・。」などと仰っていましたが、えぇーーー、うそだーーーって言いたくなる位、動ける役者さんでした。

それに、自分がイメージしていた上川隆也さんと言う役者さんの声とは違う声でした。もっと低くて響いて来る声。

超ーーびっくり。


私、舞台は好きではありませんでした。大げさだから。芝居が臭いから。人はあんな風に喋らないしあんな風に大げさに動かないって思ってしまって気持ちが冷めてしまうから。

悪い方の意味で鳥肌が立つ。

でも、この真田十勇士はそんな風に拒否しないでスッとその世界に入り込めたんです。

観てみたいって気持ちがあったからかもしれませんが、時代物って言うのもあったからかもしれませんが、音楽が好みだったのもあるかもしれませんが、それ以上に描かれた世界が魅力的だったし、役者さん達も皆魅力的でした。決して無理強いせずに私の手を取って物語の中へと連れて行ってくれたので、私も拒否しなかったのだと思います。





この上川版・真田十勇士の中で幸村公が家康の強大さを思い知り、酒に酔って少し自暴自棄気味になる場面があります。

その時、いつもと様子の違う自分を心配する十勇士達の前で、幸村は家康への気持ちをぶちまけるのです。

「完敗じゃ・・・。」と。

その言葉の大きさ。強さ。悔しくて情けなくて仕方のない気持ちであろうに、その声にか細さはありません。震えてはいるが、真ん中にしっかりとした芯のある声で幸村は自分の負けを認めます。説得力のある声であるが故、十勇士達は本当に負けなんだと感じて絶句するのです。

客席に居て幸村公と十勇士を応援する者としては、切なくて衝撃的な幸村公の言葉ではありますが、印象深い声と場面で好きでした。

幸村公の声と言えば、もう一つ。

霧隠才蔵と言う忍びは、幸村に一番近しい存在の忍びです。幸村からの信頼も大きい。

その才蔵に幸村が声を荒げる場面があります。幸村が計画した事に才蔵が独断で動き、そのために計画が思い通りに運ばなくなり幸村が激昂します。



霧隠才蔵役: 葛山信吾さん。刀を下げて構える独特のフォームで敵と対峙します。靄の中から登場するなど、その名を象徴する場面が素敵でした。


才蔵としては危険を回避するためよかれと思いした事。それならば言わせてもらうがと幸村に反論するのです。

すると幸村は才蔵に

「こぉざかしぃわぁぁぁぁぁー

ーーーーっ!!!」


と、それはそれは大きな声で怒りに震えながら怒鳴ります。

これは凄かった。怖かった。あんな風に怒られたらアタシは泣いちゃいます

このお芝居で、上川幸村公が一番大きな声を出すところなんじゃないかと。

てか上川さん、あんな迫力のある声が出るんですねぇ・・・。それもビックリ・・・。


しかし、そんな事もみな、感動的かつ斬新なフィナーレへとつながって居ます。


策略につぐ策略を重ね、幸村公と十勇士は家康の懐へと飛び込んでゆこうとするのです。



つづく。











































上川隆也版・真田十勇士 ネタバレあり。

2013-09-25 22:49:40 | お芝居・テレビ
ずっと更新しませんでした。

いやはや、上川隆也さん主演の舞台・真田十勇士にドはまりな日々でございました。



はい、このポスターよく見て下さい。中日劇場って書いてありますね。

ええ、そうです。名古屋です。アタシってやつぁ、行ってしまいやがりました。

東京公演最終日は台風が直撃し、電車が止まったりして会場へ行き着けないお客さんも居た様ですが、座席はほぼ埋まっていたと言う噂。皆さん、根性あります。凄い。

真田の舞台なので、江戸の街を作った徳川家康の魂が何かを阻止しようとしているのかなぁ・・・などと思いましたが、どうやら観客と演者のパワーの方が上回っていた様ですね。


さて舞台・真田十勇士には、来年上演を控えたもう一つの「舞台・真田十勇士」があります。出演者は全員違いますし、物語も違う物です。


日本テレ版真田十勇士


こちらは真田幸村公に加藤雅也さん、猿飛佐助に中村勘九郎さん、霧隠才蔵に松坂桃李さんなどがキャスティングされています。


私は上川版にはまってしまい東京公演を観た後、名古屋まで足を運んでしまったんですが、なんて言ったって上川幸村公と里見家康公がかっこいいんですよ見ているだけで胸が熱くなるんです。

また、十勇士達と幸村公が共にある雰囲気が温度の高い「愛」を感じるし、だからこそ最後の壮絶な幸村公の姿に涙が出てしまったんだろうなぁと思うんです。


名古屋公演は初日と2日目の昼公演を観ました。中日劇場は栄(さかえ)と言う所にあるんです。名古屋の栄と言えば、巨大な地下街が有名なのです。中日劇場も栄の地下街から行ける様になっていました。

さて、名古屋公演ですが。

お客さんがとてもあったかかった

そして、とても反応が良いんです。一番初めに上川さんが登場した時、「主役登場!」な感じで拍手が起きたんです。それに、殺陣が綺麗に決まった時や物語が次なる局面を迎える暗転の時なども、拍手が。笑いもよく起こり、客席が舞台で進行している物語の中を共に進んでいる感じがしました。距離が近いと言うか共にあると言うか。

東京公演ではなかった反応に思わず「凄い!!」と思いました。観客として初めての経験でした。

お芝居好きなお客さんが多かったのか・・・それとも地域的な反応なのか・・・。

いずれにせよ、本当にあったかい客席でした。

このお芝居では、演者が客席に下りて演技をする場面があります。なんと幸村公と十勇士も降りて来ます。降りて来ると言うか、いきなり1階席の扉から客席に突入して来るんです。戦場での場面なので、皆走って来ます。名古屋初日は1階席に居ましたので、上川幸村公を先頭に十勇士が走りこんで来るのがよく見えました。「そこに居る」って位の所です。しかし、速かったあっと言う間に駆け抜けて行きました。

一旦止まって台詞を言います。東京公演の赤坂アクトシアターでは横一列に並んでから、舞台へと駆けて行きましたが、名古屋では、少し変則的に客席を挟んで何列かにバラけてから走って行きました。これは会場の大きさ的な事なのか、演出的な変更なのかは分かりません。

そして、この上川版・真田十勇士が始まってから日が経つにつれ、twitter等で話題になって言った幸村公の日替わりアドリブ

初日は大人しくしていた幸村公でしたが、二日目は「心が栄の地下街で迷ってしまう。」と言う秀逸なアドリブを炸裂させておりました

そうなんです。栄の地下街は本当にデッカイんです。迷ってヘトヘトになりかねません。

向かいに佐助が座っている場面での台詞中にやらかすんですが、このアドリブには佐助がウケているのがよく見えました。勿論、客席も大うけです。

猿飛佐助役は柳下 大(やなぎした とも)さんと言う若い俳優さんです。きっとその日の、この場面になるまで、本日の上川幸村公が何を言うのか知らされてはいないんでしょうなぁ・・・

上川版・真田十勇士の舞台の形状は、普通のステージとは違います。かなり勾配のある二段の坂道の様な、川が流れている様な、独特な形です。この様な傾斜のある舞台を「八百屋舞台」と言うんだそうです。昔の八百屋さんの店先では、野菜や果物が傾斜のある台に乗せられていたからでしょうか。

この舞台で繰り広げられる様々なアクションが大きな見所の一つです。一輪車を駆使してこの坂道を自由に動き回り、立ち回りをする十勇士のメンバーなどもおり、彼の場面では「おぉーーーっ!」と言うどよめきと拍手が起こります。筧 十蔵役の彼は一輪車の世界チャンプなんだとか。

驚きっぱなしな上川版でございます。



つづく。
































真田。

2013-09-13 12:34:34 | お芝居・テレビ
旅が好きなんです。

今年の夏は長野へ行きました。



これは上田城。まぁー、暑かった


信州・上田城と言えば真田家。あの徳川家康の軍をこの城で二度も撃退した真田昌幸公。そして、その息子信之公と幸村公。




この六文銭に己の誇りをかけて最期まで戦った男。それが真田幸村です。

最期の瞬間まで真田家を背負い、絶命した武将。この武将、幸村は草の者、忍たちと共にあったと言います。

猿飛佐助、霧隠才蔵などのを筆頭に伝説の10人の忍者達を「真田十勇士」と呼びます。


この真田幸村と十勇士の物語を観に行きました。

舞台・真田十勇士


舞台には殆ど興味無く人生を送って来ましたが、上田を訪れたしタイムリーな事もあって観に行ってみようと思ったのです。

赤坂にあるアクトシアターで上演された、舞台「真田十勇士」。

真田幸村公を演ずるのは、テレビ等で活躍中の俳優、上川隆也さんです。

正直、とても驚きました。まるでテレビ等とイメージが違いました。別人でした。




上川さんは現在48歳。幸村公が大阪冬の陣で真田丸を築き名を上げたのも48歳。

そして幸村公の命日にあたる5月7日は、上川さんの誕生日だそうです。御本人も今回の幸村公の役に「縁」を感じると仰って、この舞台に臨んだようです。

やるべくして迎えた役なのでしょうか。その覇気は凄まじい物でした。この真田十勇士の舞台は二段の大きな坂道の様になっています。結構な勾配です。まるで川の波打つ流れの様なそのステージで、演者達入り乱れての立ち回りが観られました。

上川幸村公もこの坂を駆け上がり駆け下りて、殺陣の連続を見せてくれました。

鳥肌立ちっぱなしでございました

いやぁ・・・48歳とは到底思えません。凄かったです。

十勇士の忍達もとても素敵でした。びっくりする様な立ち回りもあり、観客が思わず拍手する場面も。

軽快なテンポで台詞が飛び交い、笑いが起きたり、幸村公のアドリブが炸裂し客席爆笑だったり。どうやら毎回、アドリブが炸裂する場面は同じ様ですね。私が観に行った日はメチャメチャかっこいい殿である幸村公の口から「まひょまひょする」と言う、へんてこりんな言葉が

なんだ、「まひょまひょ」って

その場面だけはお茶目な幸村公が見られるようですね。


私が一番鳥肌立ったのは、幸村と家康の一騎打ちです。



徳川家康役の里見浩太郎さん。物凄い存在感でした。私は徳川家康なんて人にお会いした事はありませんが、里見さんが甲冑を着て舞台に現れた瞬間、「あ、徳川家康公だっ!」とゾクッとしたんです。まるで揺るがない説得力。激シブでカッコよかったなぁ~!

幸村は家康本陣に乗り込むまで肉薄したと言われてますが、この物語ではがっつり刀を合わせます。もう、その場面が見られただけでもいいと言う位、私の心は震えました。

戦いの中で最期を迎える十勇士。その一人一人の最期にスポットが当たり、各々の個性を輝かせて彼らは散って行きます。

そして幸村公の壮絶なる最期の戦いが幕を開けます。

私には何かを決心した様に幸村公がフッと息を吐いた様に見えました。次の瞬間、四方八方から大勢の敵が向かって来ます。

斬っても斬っても減らない敵を、たった一人で迎え撃つ幸村公。

吹き上がる血しぶきが見える様な激しい斬り合いの中、この舞台のテーマソングである中島みゆきさんの曲が流れました。

舞台などと思っていた私ですが、この場面の時に思わず目に涙が・・・。

人間、いったい何をかけてその生涯を生きるのか。

真田幸村と言う男は何をそこまで強く信じて愛して戦ったのか。

そんな事を感じて泣けて来ました。

いやぁ、生まれて初めての経験でした。


公演はまだ名古屋、大阪と続きますので詳しくは控えますが、この物語は史実として伝えられている話とは違う終末が用意されています。

私は思わず「あ、そう言う事だったの!?」と納得してしまいそうになってしまいました。

これはこの舞台の仕掛けた「嘘」なんだそうです。「嘘」と言えど、説得力があり夢のある話です。

壮絶に散って行った命の数々が、その道へ続いていたとは・・・と、ニヤリとしてしまう最後です。

拍手は鳴り止みませんでした。スタンディングオベーションでカーテンコールが何度も。

笑顔の上川幸村公と里見家康公ががっちり握手していました。

演者の皆さんは輝いて素敵でした。

段差のある舞台で激しい動きのある演技の連続、本当に素晴らしかったです。

客席の拍手はお芝居の最後の場面からずっと続いていました。

幸村公の台詞が聞こえないぐらい、客席は大きな拍手の音でした。

その音をこのお芝居に関わった全ての方に聞かせてあげたかったです。





東京公演は9月16日まで。

名古屋公演は9月21日、22日、23日。

大阪公演は10月3日、4日、5日、6日。


舞台・真田十勇士は来春DVD化が決定だそうです。

待ち遠しいです。











































食 その3。

2013-09-09 11:24:26 | 旅行
すっかり9月になってしまいました。

更新をしない間に、暑さのぶりかえしや竜巻などで日本列島は大変な事になってました。

もうそんな被害の出る様な異常気象にならないようにお願いしたいです。



さて、先月末にハワイのお店が日本にオープンしたそうです。


Moke's Bread&Breakfast


モケさんと言う人のお店だからモケズブレッド&ブレックファスト。

ハワイのカイルアと言う町にあるお店です。

今年ハワイ旅行へ行った際、友人夫婦に誘われて訪れました。





日本にオープンする位なので、ガイドブックに載っている様な有名なお店なんだと思いますが、そう言った事には無頓着でして誘われるがままに行っただけなんです

パンケーキやオムレツのお店です。これがカイルア店のパンケーキ。




上に乗っているのはホイップクリーム、全体にかかっているのは「リリコイ」と言う実の甘酸っぱいソースです。このリリコイのパンケーキがこのお店の名物みたいです。

リリコイとは、トケイソウの実の事を言います。日本でも梅雨時期に咲きます。しかし、実を食用とするのは「クダモノトケイソウ」と言う種類だそうで、日本のとは違うかもしれません。

美味しかったんですが、最後の方は少し味に飽きてしまったかなぁ。ボリュームもありますし、バカ甘と言う程ではないんだけど終わりの方はキツかったですね・・・。




これはオムレツ。美味しかったです

パンケーキとこう言うオムレツを食べるので、最後の方はいやんなっちゃうんですね・・・。でも、パンケーキだけじゃ・・・なんて言ってオムレツも頼んでしまうわけです。

しかし、我々は常に「完食」します残す程は頼みません

オーダーしたメニューを食べきれずテーブルに残して帰る日本の観光客は多いんだそうです。

よくないですね。

事前に量がどれ程か調べるとか店員さんに聞くとか、行った人に聞くとか何か方法はあるはず。

食べきれない分はお持ち帰り出来るお店もあるそうです。海外では色んな事の勝手が違います。事前に色々と調べる事も大事です。



パンケーキと言えば、このパンケーキも美味しかったです



Boots&Kimo's Homestyle Kitchin (ブーツ&キモズ ホームスタイルキッチン)のパンケーキ。こちらもカイルアのお店。かかっているのはマカデミアナッツのソース。見た目と違って、全然しつこくなかったです

この時は生地にバナナが入っているのをオーダーしたんですが、ぺロリでございました


ブーツ&キモズは日本オープンはしていませんが、ハワイのパンケーキ屋さんはモケさんのお店の他にも進出して来てるお店はあるそうです。

ここまで書いて来て、こう言っちゃぁなんなんですが、特にハワイの味を再現しなくても美味しい日本のパンケーキ屋さんだってあると思うんですよ・・・。

日本生まれのほうが日本人の口には絶対合うのだし。

更に言うならば、自分で作れば自分好みの物が出来ますし。


でも、食べたらハワイでの時間を思い出す感じがハワイリピーターの心をくすぐるのかもしれませんね~。