死神よ。
あんた、表現者を一人連れて行ったね。
満足かい?
誰だってあんたの甘い言葉に耳を貸そうとしてしまう時がある。
それがどんなに恐ろしく悲しい事であったとしても
あんたの言葉で救われるような気がしてしまう。
あんな言葉は全部嘘だ。
背を向けて逃げていい。
世の中は思うよりもずっとひどい。
思うよりもずっと恐ろしい。
黒く汚れて虫がたかり
その虫は近くの者にも容赦なくたかって望みを奪う。
あたしたちは皆、その虫を払いながら日々生きているんだよ。
死神よ。
あんたと言うヤツはそんなあたしたちを嗤ってるんだろう。
そして
そんな事しなくてもいい方法があると耳元でささやく。
足元にある道ひとつだけが自分の歩く道である訳がない。
違う道は必ずある。
必ず。
いいかい
アイツに付け入る隙を見せちゃいけない
毒の河を渡っても
五月蠅い虫にたかられても
そうやって歩いているのは自分だけじゃない事を忘れず
前を見て歩いて行かなきゃならない
いつでも
違う道をさがして。
毒の河を泳いで - THE STREET BEATS