今回の公演でアタシが1番嬉しかったのは、ずっとずっと観たかったTAOメンバーによるガチバトルが観られたこと。
物語は、平和な村の男達と村を追われた男達の間で戦いが勃発します。
初めの戦いでは青年に太鼓を教えた村の男が他の男達を率いて、争いを吹きかけて来る男達と真っ向からぶつかります。
でも、殴りあう訳ではありません。
戦いに参加する男達は皆、胸のあたりで太鼓を横に紐でくくりつけています。左右にある打面を叩きながら、戦いを表現します。
真っ黒な衣装に身を包んだ追われた村の男達は言うならばヒール(悪役)で、空手や柔道の道着の様なデザインの青い衣装を着た平和な村の男達はベビーフェイス(悪役に対するイイ役。つまりヒーロー側)です。
ヒールを率いるのはTAOでは”ぐっさん”の愛称で親しまれている山口泰明さん。対してベビーフェイスを率いるのは江良拓哉さん。
江良さんは両親を失った少年に太鼓を教え、彼の成長の中でもとても重要な人物を演じました。
”愛情”があり、皆をまとめ率いて戦う”凄くかっこのいい男”でした。
顔の表情、動き。江良さんの表現力の高さには、本当に驚きました。
山口さんは、普段の”ぐっさん”のイメージとは180度違う男を演じました。
まず、笑いません。絶対に!!
このヒール軍団は、山本啓介さん、林祐矢さん、山口竜昇さん、水藤リーダー等のメンバーで構成されていましたが、皆一様に怖かった。うなり声の様な低い声をあげて、相手をにらみ付けながら戦いを挑んで来ます。
でも、何故か”悪役”の方がセクシー
なんでかなぁ~。
ぐっさんの存在感は凄かったです。胸を打つかっこ良さでした。
両軍のボスがぶつかり合おうとした時、そこへ割って入ったのは江良さん演ずる男に太鼓を教わった青年です。
結果、江良さん演ずる男はヒール軍団のボスに一発喰らって膝をついてしまいます。
「邪魔するな!」と言う様に、悔しげな視線を青年に向ける江良さん。
この青年を演じたのは麓大輔さんと言うメンバー。
いやぁ。いやいやいやいや。彼は「役者さん!!??」と思う程、素敵でした。
TAOは沢山メンバーが居るので、アタシは正直よく覚えていないメンバーも居るんです。
ライブでそんなにすぐ前へ出てこれるシステムではないだろうし、申し訳ないのですが麓さんの事もよく覚えていませんでした。
両親を失った青年の子供時代は人形が演じますが、江良さんの隣りで太鼓の練習をするうち、パッと麓さんへとシフトするのです。
人形を操作していた黒子の一人が麓さんであったのか、太鼓の後ろで待機していたのか、そのどちらかだと思いますが、麓さんは突然太鼓の後ろから登場します。
爽やかで美しい青年に成長した少年の出現に、びっくりでした(笑)。
俳優顔負けの表情を見せる麓さん。
両親を失った哀しみをうちに秘めながらも、太鼓を教えてくれた江良さん演ずる男を父親の背中を見る様に成長します。
戦いが激化する中、自分も参加しようと”槍”を手にします。武器として表現されたのは片手で持ち体全体で回す演技でおなじみの銀色の棒です。
しかし、江良さんや槍を手にした男達は彼に稽古をさせません。自分達に近寄らせません。
「何故なんだ?」と苦しみ悩む青年の元へ、彼を小さな頃から見守って来た西亜里沙さん演ずる”天女”が現れます。
複雑な表情を浮かべて、天女は青年の手から槍を奪いました。そして、その代わりに太鼓のバチを。
若さ故に暴走してしまいがちになり、その”未熟さ”を知る周囲の大人達が皆、彼を戦いから遠ざけようとします。
その真ん中に居る青年は、苦しみながらも正しい事は一体どう言う事なのかを探しながら必死に生きます。
麓さんのまっすぐな眼差しが物語の行く末を追えば追うほど、観客達も引き込まれてゆきました。
亜里沙さん演ずる天女がベビーフェイス側の守り神なら、ヒール側の守護神は山口竜昇さん演ずる”炎の神”。
かっこ良かったなぁ~~!彼はアクロバチックなダンスや、身体の柔軟さを駆使した演技でTAOの舞台を彩ってくれます。今回も舞台セットである階段を身体を縦に回転させながら降りてきます。ゆっくりとバク転しながら降りて来る感じでしょうか。
音も無く、背後からくるんくるん、と忍び寄る感じがなんとも怖い。しかし、やっている事のハンパない難易度の高さに観客席は「おぉ~~っ!」とどよめきます。山口さんていつも色っぽい。
真っ暗な舞台に林祐矢さんが一人舞台に現れ、太鼓を叩きます。
追われた村の男達の一人である彼の”始まりの音”です。
奪われ失い、苦しみ、飢えた瞳。静けさの中で、太鼓の音とうなり声の様に発せられる林さんの声が響きます。
暗闇を引き裂くようにヒールとベビーフェイスとの太鼓によるバトルの幕開けです。
林さんの演奏は、その火蓋を切るにふさわしい”始まりの音”でした。
つづく。
物語は、平和な村の男達と村を追われた男達の間で戦いが勃発します。
初めの戦いでは青年に太鼓を教えた村の男が他の男達を率いて、争いを吹きかけて来る男達と真っ向からぶつかります。
でも、殴りあう訳ではありません。
戦いに参加する男達は皆、胸のあたりで太鼓を横に紐でくくりつけています。左右にある打面を叩きながら、戦いを表現します。
真っ黒な衣装に身を包んだ追われた村の男達は言うならばヒール(悪役)で、空手や柔道の道着の様なデザインの青い衣装を着た平和な村の男達はベビーフェイス(悪役に対するイイ役。つまりヒーロー側)です。
ヒールを率いるのはTAOでは”ぐっさん”の愛称で親しまれている山口泰明さん。対してベビーフェイスを率いるのは江良拓哉さん。
江良さんは両親を失った少年に太鼓を教え、彼の成長の中でもとても重要な人物を演じました。
”愛情”があり、皆をまとめ率いて戦う”凄くかっこのいい男”でした。
顔の表情、動き。江良さんの表現力の高さには、本当に驚きました。
山口さんは、普段の”ぐっさん”のイメージとは180度違う男を演じました。
まず、笑いません。絶対に!!
このヒール軍団は、山本啓介さん、林祐矢さん、山口竜昇さん、水藤リーダー等のメンバーで構成されていましたが、皆一様に怖かった。うなり声の様な低い声をあげて、相手をにらみ付けながら戦いを挑んで来ます。
でも、何故か”悪役”の方がセクシー
なんでかなぁ~。
ぐっさんの存在感は凄かったです。胸を打つかっこ良さでした。
両軍のボスがぶつかり合おうとした時、そこへ割って入ったのは江良さん演ずる男に太鼓を教わった青年です。
結果、江良さん演ずる男はヒール軍団のボスに一発喰らって膝をついてしまいます。
「邪魔するな!」と言う様に、悔しげな視線を青年に向ける江良さん。
この青年を演じたのは麓大輔さんと言うメンバー。
いやぁ。いやいやいやいや。彼は「役者さん!!??」と思う程、素敵でした。
TAOは沢山メンバーが居るので、アタシは正直よく覚えていないメンバーも居るんです。
ライブでそんなにすぐ前へ出てこれるシステムではないだろうし、申し訳ないのですが麓さんの事もよく覚えていませんでした。
両親を失った青年の子供時代は人形が演じますが、江良さんの隣りで太鼓の練習をするうち、パッと麓さんへとシフトするのです。
人形を操作していた黒子の一人が麓さんであったのか、太鼓の後ろで待機していたのか、そのどちらかだと思いますが、麓さんは突然太鼓の後ろから登場します。
爽やかで美しい青年に成長した少年の出現に、びっくりでした(笑)。
俳優顔負けの表情を見せる麓さん。
両親を失った哀しみをうちに秘めながらも、太鼓を教えてくれた江良さん演ずる男を父親の背中を見る様に成長します。
戦いが激化する中、自分も参加しようと”槍”を手にします。武器として表現されたのは片手で持ち体全体で回す演技でおなじみの銀色の棒です。
しかし、江良さんや槍を手にした男達は彼に稽古をさせません。自分達に近寄らせません。
「何故なんだ?」と苦しみ悩む青年の元へ、彼を小さな頃から見守って来た西亜里沙さん演ずる”天女”が現れます。
複雑な表情を浮かべて、天女は青年の手から槍を奪いました。そして、その代わりに太鼓のバチを。
若さ故に暴走してしまいがちになり、その”未熟さ”を知る周囲の大人達が皆、彼を戦いから遠ざけようとします。
その真ん中に居る青年は、苦しみながらも正しい事は一体どう言う事なのかを探しながら必死に生きます。
麓さんのまっすぐな眼差しが物語の行く末を追えば追うほど、観客達も引き込まれてゆきました。
亜里沙さん演ずる天女がベビーフェイス側の守り神なら、ヒール側の守護神は山口竜昇さん演ずる”炎の神”。
かっこ良かったなぁ~~!彼はアクロバチックなダンスや、身体の柔軟さを駆使した演技でTAOの舞台を彩ってくれます。今回も舞台セットである階段を身体を縦に回転させながら降りてきます。ゆっくりとバク転しながら降りて来る感じでしょうか。
音も無く、背後からくるんくるん、と忍び寄る感じがなんとも怖い。しかし、やっている事のハンパない難易度の高さに観客席は「おぉ~~っ!」とどよめきます。山口さんていつも色っぽい。
真っ暗な舞台に林祐矢さんが一人舞台に現れ、太鼓を叩きます。
追われた村の男達の一人である彼の”始まりの音”です。
奪われ失い、苦しみ、飢えた瞳。静けさの中で、太鼓の音とうなり声の様に発せられる林さんの声が響きます。
暗闇を引き裂くようにヒールとベビーフェイスとの太鼓によるバトルの幕開けです。
林さんの演奏は、その火蓋を切るにふさわしい”始まりの音”でした。
つづく。