leka

この世界のどこかに居る似た者達へ。

あなた自身で確かめて。

2018-10-26 01:41:25 | music
YUIMETALが脱退した事により、BABYMETALは新たな形で新たなストーリーを生きる事となりました。

アタシは10月23日幕張メッセでのライブに行きました。つい数日前にYUIMETAL正式脱退の発表があって、新体制で観客の前に初めて彼女達が姿を現したライブでした。

新体制になってからの詳しい事はまだ日本公演が終わっていないのでアタシは書きません。


アタシはYUIMETALは戻って来るものと思っていました。

だから、脱退の知らせにはとても驚きました。そして多くの人と同じ様にとてもショックでした。


水野由結と言う人はきっと理想の高い人なんだと思います。

彼女達は急にあんな風に踊れた訳ではないはずで、絶対に日々の積み重ねがあってのあのダンスであったと思うのです。

アタシはBABYMETALを最初に観て何が一番驚いたかと言うと、SU-METALの歌よりも、あの全力の激しいダンスだったのです。

そしてずっと踊ってる。

手を抜かない。

あんなに若いのに、とにかくステージを徹底してつとめている、そのプロ意識にやられてしまったのです。



体調が悪化し、以前の様に踊れない自分を彼女は許せなかったかもしれません。

体調を元に戻しましょう、それからまたダンスの事を考えましょう、と時間が過ぎてゆきました。

彼女が居ない間に、チームは編成を変えてワールドツアーに出ます。

初日のステージにYUIMETALが居ない事、今までトレードマークだったツインテールやポニーテール、スカートでのパフォーマンスではない事、ダンサーが二人追加されている事に観客達は戸惑いました。

それはきっとチームにとって大きな試練であったはずです。

でも、DARK SIDEと銘打った形でチームは果敢に戦い続け観客達を魅了して行きました。


海外で観客を前に大きな試練を乗り越えて来たチームとYUIMETALは1年近く合流出来ずにいました。

なかなか戻らぬ体の不調に、また以前の様にYUIMETALとしてステージに立つ可能性について、彼女自身が答えを出さなくてはと思ったのかもしれません。


「悲しませてごめんなさい」

と彼女はコメントの中で言っていました。自分が居なかった時の混乱を経験していた彼女は、観客全員に謝ったのだと思います。

「脱退するならば最後のライブを」と言う人がいるけど、彼女が無理を押してパフォーマンスし観客に頭を下げる姿なんてアタシは見ていられない。

そんなにしんどいライブはない。

残酷だ。

何かあれば運営に文句ばかり言う人が沢山いるけど、彼女のそんな姿を絶対に見せなかった運営のやり方にアタシは感謝しています。



「BABYMETALを脱退します。」と本人から聞いた時の残された二人の女の子達は、どんな気持ちだったんだろう。

幼い頃から一緒に励まし合ってやってきた仲間。

その事を想うと胸が締め付けられる様な気分になります。

でもきっと彼女達はお互い頑張ろうと言い合ったのではと思います。



彼女達はもう子供ではないので、自分たちの方向性について意見を言う機会はあるんじゃないかと思います。

こうしてみたい、ああしてみたい、と言う要望を言えるんじゃないかと。

DARKSIDEになって子供っぽい髪型や服装を変えたので、敬遠してる人がいっぱいいる。

だけど二十歳になった女性と来年二十歳になる女性が、もう子供っぽく戻る事はないんじゃないか。

BABYMETALはあの女の子達の成長ストーリーだとアタシは思うので、これからも変わって行くと思う。



新体制については色んな人が色んな事を言っていますね。

確かにゆいちゃんが大好きで、ゆいちゃんが居た頃のチームが大好きな人にとっては随分雰囲気が違うのでショックだと思います。

でも、観てあげて欲しいんです。

誰かが去った後のチームのメンバー、後から入ったメンバーはとにかく、観客の強い反発も何もかも矢面に立って受け止める覚悟でステージに立ちます。

アタシが観た時のチームの気迫は凄かった。特にフロントのSU-METAL、MOAMETALは凄かった。

とってもシビレました。

心の中の決心が手に取る様に見えるパフォーマンスだった。

その決心をバックのバンドも、スタッフも全員で支えてるのが伝わって来た。

PITは最初から最後まで熱の塊が渦を巻いているようでした。


ショックでもうBABYMETALは観に行かないとか、あんなメイクは最悪だとか、もうBABYMETALは終わったとか、ネット上には沢山のネガティブな言葉が飛び交っているけれど、真反対の感想の人もいます。

そんな色んな人の言葉に流されず、どうか真剣勝負をしているチームを観て下さい。

あなた自身で確かめて欲しいんです。

進むと決めた彼女達の覚悟と勇気を。



こんな動画を見つけました。ARCHENEMYのライブです。このバンドにはアンジェラ・ゴソウと言う女性のヴォーカルが居ました。

女性でありながらデスヴォイスで歌い、多くのメタルファンを驚かせました。でも突然、歌う事を辞めてバンドのマネージャーになってしまいました。バンドは違うバンドで歌っていた女性を新しいヴォーカルとして迎えます。

アリッサ・ホワイト=グラズ。アンジェラには沢山のファンがついていたため、アリッサは加入してからずっと「アンジェラの方がいい」と言われ続けました。

YOUTUBEにある、アリッサの歌うARCHENEMYのMVにはそんなコメントが沢山書き込まれました。

彼女はそれを矢面に立って全部受け止めながら、歌い続けていたと思います。

この動画は素晴らしいです。

アリッサと言う女の子が何を信じて歌っているのかは分からないけれど、こんなに沢山の観客と共にあるのは、彼女が逆境に負けずステージに立ち続けた結果だと思います。


バンドと言うのは人生です。ツライ事も経験する。でも、ステージは待っているんです。

こんな風に、こんな瞬間のためにライブはあるんです。



Arch Enemy - Nemesis (Live at Resurrection Fest EG 2017)