あなたの痛みや絶望や
愛する気持ちや安らぎを
私達はいつも見つめるだけでした
ガラスの箱の中で
壊れゆく
美しいあなたを
そしていつも
あなたを救えぬ悲しみで
涙を流していたのです
あなたの頬を伝う涙が
床にポトリと落ちた時
あなたが顔を上げて
私達の方を見た時
全てが始まったのですね
皆居なくなってしまった
あなたが本当に一人になってしまったと思った
だけどそれは
あなたと私達との始まりだった
私は初めて
あなたと居てあげられたと思えたのです
きっと
私達は初めて
最後にあなたと居てあげられた