栗田工務店 スタッフ ここだけの話

快適な空間づくりをめざす―(株)栗田工務店 この空間では,『歩き遍路日記』『介護日記』『etc・・・な話』を展開します♪

歩き遍路を終えて その7

2009-12-05 09:37:04 | 相談役の遍路日記
会長の遍路日記  栗田孝和 昭和17年7月生

歩き遍路を終えて その7 ~お寺(札所)~

 肝心のお寺についての感想があとになってしまったのですが、お寺の対応も千差万別でした。納経所でお願いの挨拶をしても無視するお寺があるのには本当にビックリです。

 団体客ばかりに目をとられ歩き遍路に不親切な寺もあり、何が世界遺産だと騒いでいるんだと思うことも正直ありました。歩き遍路だとお寺を出発してもさてどっちの方向か分からない時が多いので、たずねると、丁寧に地図まで出してくれて説明してくれるお寺、あつかましげに、『あっち』、『こっち』 と言うだけでさっぱり方向がわからない説明もあります。



 規模の大きいお寺を(大)とすると、松山であれば石手寺・大山寺で、小さいお寺(小)松山であれば、和気の円明寺、中どころ(中)高井の西林寺のようなお寺 
規模別の区分けすると

  徳島県(大)5ヶ寺 (中) 7ヶ寺 (小)11ヶ寺  計23ヶ寺
  高知県(大)1ヶ寺 (中) 4ヶ寺 (小)11ヶ寺  計16ヶ寺
  愛媛県(大)4ヶ寺 (中)12ヶ寺 (小)10ヶ寺  計26ヶ寺
  香川県(大)7ヶ寺 (中)11ヶ寺 (小) 5ヶ寺  計23ヶ寺



私の独断と偏見の区分けですが徳島・高知には小規模が多く、香川には大規模のお寺が多くあるように思います。
雰囲気別(境内の掃除が行き届いている、納経所が親切、建物が立派)別に分ける上、中、下でわけてみると

  徳島県(上)10ケ寺 (中)  9ケ寺 (下) 4ケ寺 計23ケ寺  
  高知県(上) 2ケ寺 (中) 6ケ寺 (下) 8ケ寺 計16ケ寺
  愛媛県(上) 9ケ寺 (中) 6ケ寺 (下)11ケ寺 計26ケ寺
  香川県(上) 8ケ寺 (中)10ケ寺 (下) 5ケ寺 計23ケ寺 

 これから見ると徳島はマァマァ、高知は良い所が少ない愛媛はバラバラ、香川はマァマァかなぁーと思いますが、これも私の独断と偏見の判断ですので悪しからず。
 年間の参拝客が、約20万人で約1億円の現金が各お寺に入ってくるそうですが、経営努力の差でしょうか、外観も内容も千差万別です。


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歩き遍路を終えて その6

2009-10-23 10:45:48 | 相談役の遍路日記
会長の遍路日記  栗田孝和 昭和17年7月生

歩き遍路を終えて その6 ~遍路宿~

 私が宿泊した宿は、民宿、宿坊、ビジネスホテルなどですが、千差万別で当たりはずれが非常に多いというのが正直な感想です。

 民宿では浴槽のポリバスが毛波だっていてお湯につかった瞬間なにかに包み込まれたような気がして、「どうしてかなー」と思っていたのですが2日ぐらいたってからお尻がヒリヒリしてきてカサブタが出来ている。よく思い起こすとポリバスを金タワシみたいなものでこすっていると、ガラスせんいが浮き出てヤスリ状態になりおしりの皮を傷めていたと気ずきました。

 フランチャイズのビジネスホテルでも、徳島はよかったのに高知では洗濯も乾燥機もなく雨のなかコインランドリーへ行って時間をつぶしてしまったりと散々でした。宿坊では団体の予約が入ってないと営業しないお寺が多く予約が取りにくかったりと色々です。

 規模の大きさ宿泊客30人以上を 『大』、 10人~30人を 『中』、10人以下を 『小』 とすると民宿は小規模が3分の2です。10人以上の宿は3分の1の割合のようです。民宿のサービス、設備の悪い所も3分1はあります。食事は一長一短あるが、お腹がすいているせいかおおむね良かったです。料金は高知が1泊2食で6,000円がほとんどで、他県は少し高く6,500円~6,800円位だったとおもいます。部屋はほとんどが個室で6畳程度の和室、簡単な施錠付です。朝食は6時、夕食も6時、洗濯機100円、乾燥機が200円が相場のようです。

 高知の人は人情厚く特色ある民宿が多いのですが、『いごっそう』(土佐弁で頑固で気骨のある男性)、『はちきん』(快活ではつらつとした女性のこと) の名のとおり個性が強すぎて、押し付けがましくて、好き嫌いがありますが良い所も多いので高知の民宿は面白いですよ。経営者も世代交代して若い人がしている所はおおむね気持ちが良いです。







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歩き遍路を終えて その5

2009-10-02 13:13:02 | 相談役の遍路日記


会長の遍路日記  栗田孝和 昭和17年7月生

歩き遍路を終えて その5 ~お接待~

 『お接待』 ということを遍路に行くまでには余り考えたことがなかったです。

 東予市国安の田舎道で人家がまばらだった集落を歩いていると年老いた女性が遍路姿の私をみると何か思い出したように、家の中に引き返し紙に包んだ何かを渡そうとしたのだが、何のことか分からずに断りました。今思えば失礼な事をしたのですが、それが 『接待』 のはじまりでした。

 添蚯蚓(そえみみず)
 中土佐町久礼から四万十町床鍋へ抜ける昔からの古道、遍路路です。みみずがはった跡のように曲がりくねっていることから付けられたといわれています。この道の入口あたりを歩いていると若い婦人が出てきて 「少し待って下さい、すぐにお婆さんが来ますから」 と言うので腰掛して待っていると86歳のお婆さんが古い布で手作りした巾着袋と、お茶、お菓子をくれました。巾着袋を毎日つくり、出来た分だけ遍路さんを呼び止めて渡しているとのこと。この古道を近所の人たちと手入れしていること、この道は松山の宮崎さんという人が泊まりこんで整備してくれて、又遍路さんが通るようになった事など話してくれました。久礼の添蚯蚓を歩くお遍路は年間400人だそうです。現在の歩き遍路は年間おおよそ5000人だそうです。久礼には他にも七子峠 (ななことうげ) 道、本蚯蚓道 (ほんみみずどう) があります。

 我々は豊かになった暮らしの中で見失ったもの、とっくに忘れ去ったもの、見失ったり忘れたらいけない何かを我々のまえにさりげなく示し、優しく説明してくれるのがお接待のような気がしています。








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歩き遍路を終えて その4

2009-09-16 13:06:09 | 相談役の遍路日記


会長の遍路日記  栗田孝和 昭和17年7月生

歩き遍路を終えて その4 ~遍路仲間~

 4月2日に一時帰宅という所用があったので、3月16日~4月1までの前半(52番大山寺~16番観音寺)には、広島県のK氏と72番の善通寺あたりから何日か歩いていると、お寺で一緒になったり宿が同じだったりして時々会話して親しくなりました。60歳の定年を3月末に控え、3月27日を88番大窪寺でけつ結願ときめて7回の有給休暇をとり1週間の区切り打の最終回の遍路でした。28日にはお礼参りを済ませてから高野山に行き31日に出勤して定年を迎えると清々しく活き活きと輝いていました。


 後半17番~51番石手寺までの間には、68歳の滋賀県草津在住の男性と徳島宍喰あたりから時々逢うようになっていました。彼は4月1日に1番両霊山寺を発願として通しの遍路さんで、4月20日までの宿の予約を入れ、入念に準備して出発されていました。


 50歳代と思われる奄美大島在住の彼女も4月1日より1番からの通しの遍路さんでしたがO型の性格そのままの準備もあまりせずに出たとこ勝負のような人で、色々苦労していました。高知市内くらいから時々逢っていたのですが、こんな3人が足摺岬の宿坊で偶然一緒になり松山までの12日間 『女』 黄門様と助さん、格さんの3人旅でつかず離れずという感覚で同じ宿を予約し私の結願寺である石手寺へ到着しました。同じようなペースの人たちが2人ずれ3人ずれというのはよく見かける光景です。


    


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歩き遍路を終えて その3

2009-09-05 15:14:41 | 相談役の遍路日記
          

会長の遍路日記  栗田孝和 昭和17年7月生
歩き遍路を終えて その3 ~遍路日程~


 四国八十八ヶ寺、歩き遍路の道のりは、一般的に1200キロメートルと言われている。単純計算で一日30キロ歩行で40日、40キロ歩いて30日が目安とされているが、私の場合1日どれだけ歩けるかが未知だったので最初の1週間くらいは、その日まかせで昼食時に今夜の宿を予約するということでした。


 多く歩いた翌日は疲れて少ない距離になっていたと思うし、坂道もあるし、色々考えて、1時間の平均歩行距離を3.5キロ(休憩含む)、8時間歩いて28キロが歩行時間と距離だと自覚したのは10日目くらいでした。このペースで延べ45日で目的達成です。無理をして歩行を早めたり、距離を稼ぐと足とか膝を故障してリタイアする人を多く見かけました。ウサギとカメの話ではないが、カメのようにボツボツと距離を決めて歩くのが私には良かったと思っています。





 遍路の1日は起床5時、6時朝食(遍路宿はこの時刻がほとんど)、7時前に出発し、午前中に距離を稼ぎ、午後はのんびりとして、15時から16時に宿に到着し、洗濯と風呂、18時に夕食、そのときに他の遍路達と情報交換し、今後の参考として、19時の天気予報とニュースを詳しく聞き、明日からの予定をたてて、遅くとも21時には就寝というのが私の遍路の一日でした。

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