スペア
2023/02/09 19:30
筆者:多賀幹子
ロバート・F・ケネディ人権賞を受賞したハリー王子とメーガン妃。ただし米国での好感度は急降下中(REX/アフロ)
ハリー王子(38)の暴露本『スペア』による激震が収まらない。事実誤認が次々と明らかになるなか、今度は王子が赤裸々に綴った初体験の”相手”を名乗る女性が現れた。
スキャンダルがスキャンダルを呼ぶ展開に、チャールズ国王(74)の苦悩は募るばかり。しかもハリー王子に同調する王族も出てきて……。
ハリー王子は『スペア』の中で、初めての相手を「馬が好きな年上の女性」と記した。
真っ先に名前が挙がったのは、ハリー王子が10代のころに交際していたと噂される女優のエリザベス・ハーレイ(58)。本人は強く否定したが、英メディアの詮索は加速するばかりだ。
そんななか、「私がその女性」と顔を出して大衆紙に詳細を語ったのが、サーシャ・ウォルポールさん(40)。
夫と2人の娘と英南西部ウィルトシャー州に住む、パワーショベルの運転手だ。
ある日『スペア』の内容を友人から知らされて、ソファから転げ落ちそうになるほど驚いた。
書かれたからには、きっとそのうち見つけ出されて好き勝手に騒がれる。その前に真実を明かそうと取材に応じたという。金額は発表されていないが謝礼も受け取ったとされる。
報道によると、コトがあったのは2001年7月、彼女の誕生日だった。
チャールズ国王(当時は皇太子)の私邸ハイグローブで馬の世話係として働いていた彼女は、私邸を訪れるハリー王子と顔なじみだった。
誕生パーティーにハリー王子を招き、2人ともパブで酒をかなり飲んだところで、「外でシガレットを吸おう」とハリー王子が声をかけてきた。
パブの裏庭に出てキスをし、芝生の上で5分間ほどセックスしたという。ハリー王子の尻を叩いたり、つねったりしたのも事実だという。『スペア』でハリー王子は17歳としたが、実際は16歳のときだった。
それから21年あまり。彼女は家族や親しい友人以外には打ち明けることなく沈黙を続けた。ただ今は、ハリー王子はなぜ事前に話してくれなかったのか残念に思うという。
ハリー王子が唯一信頼するといういとこのユージェニー王女(代表撮影/ロイター/アフロ)
彼女は、ハリー王子が誕生プレゼントにくれた「ミス・ピギー」(英テレビ番組「マペット・ショー」に出てくる豚のキャラクター)の人形とバースデーカードを、今も大切に持っている。
ハリー王子が米国で幸せに暮らしていればそれでよいとも言う。ただ、誘われれば、「お茶を一緒に飲んでもよいかな」と話している。
だが、ハリー王子の初体験に異議を申し立てる人が出てきた。俳優のルパート・エヴェレット(63)だ。「ベスト・フレンズ・ウェディング」(1997年)でジュリア・ロバーツの親友のゲイ役を演じたことでも知られる。
そんな彼が英テレグラフ紙に「相手が誰だか知っている。それはにぎやかなパブの裏の芝生ではない」と打ち明けた。
詳しいことは言えないとしながらも、英国内でもなかったという。『スペア』の信ぴょう性が、また揺らいでいるようだ。
ハリー王子夫妻が暮らす米国でも、2人の好感度が急降下している。ニューズウィークの調査によると、王子の好感度は昨年12月に38ポイントあったが、『スペア』の発売直後にはマイナス7ポイントに沈んだ。
ただ、暴露本だけが影響しているとは言えなそうだ。遡ること2021年8月、オバマ元大統領の60歳の誕生パーティーに2人は招かれなかった。
メーガン妃(41)は「育休中なので招待されても行くつもりはなかった」としたものの、オバマ夫妻をロールモデルとして接近してきた彼女は残念だったに違いない。
そして今年1月には知人の米有名司会者オプラ・ウィンフリー(69)の誕生日にも呼ばれなかった。
ハリー王子夫妻は18年5月の挙式に彼女を招いて、王室での生活を語るつもりだった。この計画は王室から拒否され、2人は20年1月に王室離脱後、満を持して彼女のインタビューを受けたのだった。
その関係が崩れたのも『スペア』だった。ハリー王子は本の宣伝のために受けたインタビューで「(メーガン妃への)人種差別はなかった」と語った。
それが、メーガン妃の良き理解者とされてきた彼女を否定したと受け取られた。
兄弟仲に亀裂が入ったままのウィリアム皇太子とハリー王子(AP/アフロ)
どんどん人心を失ってゆくハリー王子夫妻だが、思わぬ理解者が現れた。
ハリー王子のいとこ、ユージェニー王女(32)だ。ユージェニー王女一家が、ハリー王子夫妻が暮らす米カリフォルニア州に移住する計画があるという。
それはハリー王子夫妻が自宅近くの不動産情報をユージェニー王女に送っていることから発覚した。
ユージェニー王女はエリザベス女王の次男アンドルー王子(62)の次女で、王位継承順位11位。
ユージェニー王女夫妻は昨年2月にスーパーボウルの観戦で米国に行き、ハリー王子の自宅に泊まったといわれている。
英国ではウィンザーにあるハリー王子所有の住居フロッグモア・コテージを借りているといい、ハリー王子にとっては唯一信頼できる親戚といわれている。
ユージェニー王女は現在、第2子を妊娠中で、夏に出産予定だ。米国移住はその後になりそうだ。
チャールズ国王の方針である王室のスリム化が本格的に始まる前に、ハリー王子に続いて王室を離脱する心づもりなのかもしれない。
エリザベス女王が亡くなって5カ月が過ぎた。要を失った王室では、メンバーのバラバラな動きが目立ってきた。チャールズ国王の強いリーダーシップが求められるなか、5月6日の戴冠式の準備が進んでいる
チャールズ国王はハリー王子が戴冠式にいないほうが、かえって注目を集めてしまうとして、式を執り行う英国国教会のカンタベリー大主教に出席の仲介を依頼したとされる。
大主教はハリー王子夫妻の結婚式も挙行した人物だ。
ハリー王子に甘い?チャールズ国王にウィリアム皇太子は不満を募らせているもよう(PA Images/アフロ)
だがハリー王子側は出席に条件をつけているという。称号をはく奪しないことと、戴冠式で上席を用意することだ。
しかもさらに良い条件を引き出すため、ぎりぎりまで正式な回答は控えるとされる。
戴冠式を巡る父王の意向に、ウィリアム皇太子(40)は失望しているとされる。弟が帰国したら、また何か仕掛けてくるのではないだろうか。それは娯楽となって、インタビューやドキュメンタリー番組、本で暴露されるのではないか……。
当然、戴冠式にはメーガン妃の同行を求めることも予想される。
そうなると、カミラ王妃(75)やキャサリン皇太子妃(41)に、正式なコーティシー(儀礼)を行うことが求められる。ネットフリックスの番組で見せたような、ふざけた振る舞いは許されない。
(ジャーナリスト・多賀幹子)
※週刊朝日オリジナル記事
あわせて読みたい
[2023年2月18日9時35分]
ヘンリー王子とメーガン妃(2019年6月撮影)
英王室批判で物議を醸す英国のヘンリー王子(38)とメーガン妃(41)夫妻が、過激な風刺で人気の米アニメ「サウスパーク」のネタにされた。
「ワールドワイド・プライバシー・ツアー」と題したエピソードで、プライバシーを求めながら世間の注目を集めようとするヘンリー王子とメーガン妃にそっくりなカナダの王子夫妻が登場して話題になっている。
夫妻の名前こそ出していないが、ルックスや内容が王子夫妻に酷似しており、2人をモデルにしていることは明白。
カナダの女王の葬儀に訪れた王子夫妻が、他の王族からブーイングを受けるような場面やヘンリー王子が先月出版した回顧録「スペア」の表紙に似た著書「Waaahg」も登場している。
「グッドモーニング・カナダ」と題した番組に「プライバシーが欲しい」「私たちを見ないで」と書かれたプラカードを手に出演し、静かな環境を求めて引っ越すも自宅前で大騒ぎしたり、花火を打ち上げたり、自家用機を家の前にとめるなどやりたい放題で近隣住民から注目を集めるさまも描かれている。
英王室を離脱して米カリフォルニア州の閑静な住宅地に引っ越したヘンリー王子夫妻が、メディアの過熱報道を批判しつつテレビ番組やドキュメンタリー、著書で自らプライバシーを切り売りするさまを痛烈に皮肉った内容となっている。
メーガン妃への中傷発言でテレビ番組を降板したジャーナリストで司会者のピアース・モーガン氏は、さっそく「これが現在、アメリカ人のほとんどが夫妻に対して感じていること」だとツイートして番組を絶賛した。
サウスパークは1997年からコメディーチャンネルで放送されているブラックジョークや社会風刺が満載のアニメとして知られ、12年前には当時のウィリアム王子とキャサリン妃が登場するエピソードも放送されている。
(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
関連キーワードで検索
関連ニュース
- NHK井上裕貴アナと川崎理加アナが結婚 ともに語学堪能の… [2月17日 22:11]
- 影山優佳が日向坂46卒業「気合いや我慢強さでも乗り越えら… [2月17日 21:58]
- 大橋未歩アナが性生活で持論「”最高の1本“なんてない!っ… [2月13日 17:51]
- 大橋未歩アナの夫・上出遼平氏「休業しないそうなので見出し… [2月17日 15:25]
メーガン妃に対する異母姉の訴えは「認めがたい」 名誉棄損裁判で判事が有利な発言
よろず~ニュース によるストーリー• 昨日 11:50
2181 コメント
メーガン妃の異母姉による名誉毀損訴訟の裁判が15日、フロリダ州で行われ、判事がメーガン妃に有利な決断を下した。
サマンサ・マークルさんは、メーガン妃がオプラ・ウィンフリーとのインタビューの中で語った「悪意ある嘘」や、伝記本『自由を求めて』の中での自身に関するコメントで名誉を傷つけられたとして妃に7万5000ドル(約1000万円)の損害賠償を求めている。
メーガン妃に対する異母姉の訴えは「認めがたい」 名誉棄損裁判で判事が有利な発言© よろず~ニュース
今週リモートで出廷したサマンサさんの弁護士は、メーガン妃は「立身出世」を語るため、実際は父親が学費を払っていたにも関わらず奨学金で私立学校に行ったなど様々な「嘘」をついたと主張したとデイリー・テレグラフ紙が報じている。
また同弁護士は、メーガン妃のコメントによりサマンサさんが「世界規模で、侮辱や恥、憎悪の対象となった」と指摘、死の脅迫を受けたほか、ストーカーにも付きまとわれたと明かしたという。
これに対し妃の弁護団は、フロリダ州法の下では、サマンサさんに関する発言は表現の自由の範囲内にあり「名誉毀損」とはみなされないとして、同件の棄却を求めている。
一方判事は、『自由を求めて』の著者オミッド・スコビーとキャロリン・デュランドが記した言葉が、メーガン妃によるものであるとは「認め難い」と発言した。
メーガン妃とヘンリー王子は、当初同訴訟の却下を求めていたが棄却されており、今後裁判が続行となれば、宣誓証言を行うと見られている。
(BANG Media International/よろず~ニュース)