たそかれの散策

都会から田舎に移って4年経ち、周りの農地、寺、古代の雰囲気に興味を持つようになり、ランダムに書いてみようかと思う。

然に思うと・・・ 朴大統領弾劾事件と韓国の民主主義

2016-12-10 | 国・自治体のトップ 組織のあり方 民主主義とは

161210 徒然に思うと・・・ 朴大統領弾劾事件と韓国の民主主義

 

今朝は、昨夜の雨もあがり、濡れてはいるけど、伐採竹木や刈草の野焼きにちょうどいい風が吹いていました。最初は火をおこすのが少し手間ですが、ある程度燃え出すと、濡れていてもどんどん燃えてくれます。竹木も、ナタで細かくすると、雨が染みこんでいても燃えだしてくれます。濡れていると手も結構冷たいのですが、どんどん燃えている火に押しつけていると、自然に体も温まってきます。これで3時間くらいかけて何十本かの竹木を燃やし、ようやくあと一回くらいでなんとか終わることができそうです。ま、終わらせるといった方が正解ですが。

 

昼間で野焼きを終え、少し仕事をして、ようやくブログを書こうと思ったのですが、今日の毎日や他の記事を見ても、あまり気持ちが乗らないのです。最近はそういう感覚になることが増えてきました。先人は立派な文書を残しているけど、どうしていたかな、なんてふと思い、方丈記や徒然草をネットで見ましたが、改めて感じるものがありました。

 

方丈記は、あの有名なさまざまな自然災害や飢餓などをまるでレポーターのような目で追い求めながら、栄枯盛衰的な様子を自分の生き方に結びつけるかのように、次には自分の衣食住や友人関係にまで言及して、自分の生き方をそれなりに弁護しているようにも感じてしまうのは、私自身の現在ともなにか関係するのかもしれないと思ったりしています。現在の世相は、方丈記の時代に比べれば、より複雑で解明不能かもしれませんが、大きな流れの中では似たものかもしれないとも思ってしまいます。そして足を知るという点というか、身の程をわきまえるという点というか、なにか生き方、死に方を独り言しているようで、でも南無阿弥陀仏ではない思いも残すところから、皮肉な意図を感じたりもします。

 

徒然草は、著名人が次々と登場し、それぞれの行状のとらえ方も面白いですが、結局、私自身は、第38段が腑に落ちるというか、気持ち的には同調できるところがあると感じるのです。それは方丈記の思想とも似通っているのかもしれません。

 「名利に使はれて、閑しづかなる暇いとまなく、一生を苦しむるこそ、愚おろかなれ。」といった冒頭から、最後まで、何にもとらわれない、それにつきるのかもしれません。

 

でも煩悩はなかなか収まらないことも、鴨長明も兼行法師も、よくよく理解していたのではないかとも思うのです。

 

で、私は域に達することはないと多少は理解しているので、また最近起こったことについて、少し触れてみる気分になってきました。

 

朴韓国大統領の弾劾決議が多数の賛成で可決されたことについて、昨夜BSフジ・プライムニュースで取り上げていたのを、興味を持って見ていました。5名の方が議論していましたが、それぞれ異なる見方でこの問題を見ていて、民主主義のあり方や今後の国際情勢の行方も含め大きく対立する議論もありました。

 

外国の制度やその人をどう評価するかについて語ることは、その背景や歴史などを知らない私のような立場では、極めて危ういことではないか思います。その意味で、この5名の有識者の方々の意見は参考になります。とはいえ、いずれもその立場や体験してきたもの、知見も異なり、どの意見が正しいなんて軽率にいえないと思うのです。

 

とはいえ朴大統領の行動は、やはり奇異に感じます。今回の弾劾を受けた発言も最も重要であるはずですが、閣僚を集めて話すのをTV放映するという方法は、大統領としてどうかと思うのですが、そのような性格であることは就任前からある程度予想されていたような話があります。にもかかわらず、選んだ国民もどうなんでしょうか。

 

たしかに整然とした抗議活動、しかも継続的に行う姿勢は見事としかいいようがないのです。しかし、本当に、国民一人ひとりの自由な意思によるものなのか、疑念も生じます。メディアの報道の仕方に問題があるとか、北朝鮮が指導するグループなどに先導されているとの話もありますが、それでは説明がつかないように思うのです。

 

韓国の歴史はわかっていませんが、李氏朝鮮の時代は平穏だったのでしょうか。日本が維新後富国強兵で朝鮮に進出すると、あっという間に実力的に併合してしまったのではないかと思うのです。それ以降長い植民地時代、戦後は北朝鮮との戦争で軍事政権が続き、民主政権という形が成立してまだわずかです。

 

とはいえ個々人には独自の世界観や自立した考えの人も少なくないと思いますし、民主主義をわが国の人たちよりもっと理解したり実践している人もいると思います。しかし、どうしても扇動的な言動や大衆行動に比重を置きがちのようにも感じます。

 

朴大統領は、淡々と憲法裁判所の判断を待ち、受け入れると話していましたが、高弁護士が語ったように、それは国家の代表でありトップとして、当然の言動ではないかと思います。それに対し、民衆が退去して反対しているのであるから、辞職するのが民主的であると考えるのが韓国的なのかどうか、分かりませんが、その点ではこの意見にはまだ納得しかねています。

 

とはいえ、韓国という国は、紀元前に成立したと言われる高句麗の時代から、中国の高度の文明や文化を陸続きで受入、自分たちのものにしてきたわけですから、日本に劣らない能力を十分にもっていると思います。実際、多くの財閥企業の能力は(多少落ちたとはいえ)、日本の大企業を抑えて世界に羽ばたいています。それが素晴らしいというより、他方で、高い精神文化を培ってきたことこそ尊重される必要があると思っています。

 

何をいわんとしたか分からなくなっていますが、もう少し朴大統領弾劾事件を含め冷静に見つめていきたいと考えています。


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