ばらくてブログ――おうたのかいオブさんのおおばらブログ――

おうたのかい作曲・歌唱担当オブさんが、日々のあれこれをてきとうに綴る、まとまりもとりとめもないいかがわ日記

シロウト考え休むに似たり(8)「農業立県・新潟」を考えちゃったりする

2016-01-24 17:37:09 | Weblog
 先日の晩はツマがお友だちとの会食だったので、私も一人居酒屋を楽しみました。古町や万代などに、いくつかのお気に入りの居酒屋がありまして、どこも大変おいしい。友人のヤマガくんが以前、「新潟の居酒屋の料理を東京でいただくとしたら値段は倍になるだろう」と言っていました。それはやや大げさな褒め言葉なのかもしれませんが、それでもその言葉は、新潟の「食」の豊かさをわかりやすく表現していると思います。

今のままでは食文化は滅びる

 ところが、その「食」を支える農業従事者は、減少の一途をたどっています。耕作放棄地も2010年で9452ヘクタールあるそうです。大変な面積ですね。理由は、農業従事者の高齢化と後継者不足、農業そのものの将来性への不安がある、ということです。これでは、食文化を次世代に引き継ぎ豊かにしていくなどということは不可能と言わざるを得ません。それどころか、私たちの生命の基本たる食料が地元では調達できなくなり、どこか遠くの、誰がどのように作っているのかよくわからないような食料で食いつなぐしかなくなる、ということになりかねません(というか、もうほとんどそうなってるか)。同様のことは、漁業でも林業でも言えるでしょう。

この際「農業職公務員」を

 前もこのブログで、TPPについて考えちゃったときに同様のシロウト考えを示してしまいましたが、この際、どうせシロウト考えなので、さらに極端なことを提案しようと思います。
 それは、農業従事者を、いわゆる農家が代々受け継いでいくというだけでなく、広く一般から募集する、ということです。すでに一部の農業生産法人はそうしていると思いますが、この際、他県に先駆けて新潟県で、農協が自ら「農業職職員」を募集するとか、県庁もしくは市町村が「農業職公務員」を採用するのです。そして、耕作放棄地や遊休農地をそういう職員によって耕作してもらう。いわゆる「農家」の場合は、コメを中心に、これまで取り組んできた、生活維持のための「儲かる」農作物を栽培することがメインとなるでしょうが、農協や役所の農業職職員が取り組むのは、目先の儲けをとりあえず度外視した、地球温暖化などの環境変化に対応する農業のあり方の研究や、安全・安心な農作物を効率的に生産する方法の研究といった実験的・先駆的な農業とし、その成果を県内農家に還元していく、というのはどうでしょう。全国に誇る農業県である新潟なら、それくらいなことをしてもよいと思うのです(そもそも、遊休農地や耕作放棄地を再生することは、里山再生と同じく、環境保全という観点からも重要です)。
 新潟には、農業高校や農業系専門学校・大学で農業を学んでいる学生さんも大勢います。近い将来、あのNSGグループは「新潟食料農業大学」を開学するそうです。その学生さんたちは皆、新潟の食文化発展のための貴重な人材です。そういう人びとの活躍の「場」として、「農協の農業職職員」や「農業職公務員」は、たいへん意義あるものとなるのではないでしょうか。

新潟を「食」の独立国に

 私は、リウマチで手足に障害がある身で、自分で農業ができるわけではないので、たいへん無責任なことを言っている、という自覚はもちろんあります。「農業職公務員」を実現するにはそもそもカネがない。ということもわかっています。それでも、あえて提案したいのです。
 実は私は隠れもない飲み食い道楽、おいしいものが大好きです。ついでに新潟もとても好きです。自分の飲み食いするものが地元産なら、それだけで何かうれしくなる、というパトリオティストです。農業は(そして漁業・林業も)、新潟の魅力を高めるための、重要な産業です。極端な話、新潟を、「食」に関しての独立経済圏にすることはできないか、などとも考えちゃったりします。それは、県民のためにもなり、また、新潟を外から訪れる観光客のためにもなるのではないかと思います。
「食」の独立国・新潟。おもしろいと思いません?