バッハと音楽についての道草日記

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バイオリン協奏曲

2008-03-13 20:04:51 | 音楽

Scan10299 Scan10300 Scan10301 「2つのバイオリンのための協奏曲」は、バッハの器楽曲の中でも最高レベルの作品と思います。クラッシク史上で、全てのバイオリン協奏曲の中でも最も好きな作品です。神技的な作品です。バッハがチェンバロやオルガンと同様にバイオリンの演奏も非常に優れていたことは良く知られていますが、このことがバッハのバイオリン曲以外の音楽の作曲にも大きな影響を与えているように思います。
バイオリン協奏曲には過去の巨匠による多くのCDがありますが、私が最初にCDで聞いたのは、イツァーク・パールマンによる演奏と記憶しています(EMI:TOCE-7050)(イギリス室内管弦楽団/指揮:ダニエル・バレンボイム)(録音:1971-1982年)(真中のCD)。パールマンは1948年7月16日、イスラエルのテル・アヴィブの生まれで、彼の柔らかで、しなやかな、伸びのある音色は、誰が聞いても美しく感じるのではないでしょうか。
最近は、ヒラリー・ハーンによる「ヴァイオリン協奏曲集」(UCCG:1161)(ジェフリー・カヘイン指揮、ロサンゼルス室内管弦楽団)(録音:2002年、2003年)が特に気に入っています(左のCD)。パールマンのCDと全く同じ曲で構成されています。パールマンの正統的な演奏と比べて、彼女の演奏は、エネルギッシュで、スピードも速く、とにかく楽しいです。彼女はライナーノート(訳:木村博江)で、「このアルバムを聞きながら、みなさんもゆっくりした楽章では旋律を口ずさみ、速い楽章では爪先で床を鳴らし、曲に合わせて踊っていただけたら(もちろん自分の家で、ですが)、幸いです。どうぞ、私たちとご一緒に! きっとバッハも喜ぶと思います。」と書いています。まさしく、この通りだと思いました。ちょっと元気を出したいときや気分転換したいときには、このCDを聞きます。彼女の演奏を聞く度に、バッハの音楽は、本当は楽しい、心躍る音楽なんだなあ、と改めて思います。
これと対照的な演奏が、カール・スズケの演奏による「ヴァイオリン協奏曲集」(KICC:9476)(ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団)(録音:1977年、1978年)です(右のCD)。ドイツ・シャルプラッテン・リマスタリング・プロジェクトの1つです。解説書の中で、プロデューサーの清勝也さんは、「独奏のカール・スズケさんは、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスターを務めた人です。いつも同じ息をして同じフレージングで音楽を演っている同じ楽団員がコンチェルトを演る、というのはいちばん素晴らしいことなんだ、とスズケさんで強烈に感じたんです。一騎打ちみたいな演奏も素晴らしいけれど、自然発生的な和やかさが、ですね。」と書いています。でも。あまり魅力的な演奏には感じられないのですが...どうでしょう.....。
それにしても、バッハのバイオリン協奏曲は何回聞いても、≪凄い≫の一言です。


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