先般、NHKドラマ「坂の上の雲」で203高地が放映され高い評価を得たようだ。
そこでちょっと気になったのは原作司馬遼太郎の歴史観いわゆる司馬史観についてだ。
テレビドラマの視聴では司馬史観までは伝わらないだろう。
司馬史観を簡単に言えば
・日露戦争を分岐点とした「明るい明治」「暗い昭和」の単純2分による2項対立。
・大東亜戦争、軍部を否定。
・日露戦争は勝ったので「良い戦争」、大東亜戦争は負けたので「悪い戦争」のご都合主義。
こんなところか。
司馬遼太郎は戦時中、戦車将校であり狂信的な軍部に不信を抱いた。
従って合理的な考えを重んじ、極端な精神主義に反対する。
司馬は思想的に穏健な右派だが、朝日新聞のような左派から司馬史観は賞賛される。
また、大東亜戦争を否定しているので右派からの批判は強く保守論客から攻撃される。
そして多くの日本人は単純な司馬史観のような考え方をしているのだろうな。
それについてアレコレ言うつもりはない。ではまた。