とうとう、この日がやってきてしまった。
トルネード投法で、日米の打者を切りきり舞いさせてきた野茂に、ユニフォームを脱ぐ日がである。
球は速くて鋭いフォークで三振の山を築くけれども、四死球も多くて・・・・
しかし日米通算200勝をマーク。
確か、日本の最後のシーズンは、監督と喧嘩別れしてでて行ったような感じだったと記憶している。確か、肩も壊していた。
そして、鮮烈のデビューは、日本人投手もメジャーリーグで通用することを証明し、世界に日本野球のレベルの高さを鮮烈に印象付けた瞬間だった。
ちなみに、私はイチローがメジャー挑戦する時と野茂の状況が何となく重なって見えていた。「イチローは既に日本でやるべきことはなくなっていて、最後の2年は早々と怪我で鮮烈を離れてしまっていた。」それでも、首位打者のタイトルを取ってしまうのだから、モチベーションも下がっていたと思う。
野茂は肩を壊していたり、監督との軋轢で日本での野球生活を続ける気力を失っていた。
だから、二人とも更にレベルの高い厳しい環境に身をおくことで、モチベーションを維持していたように思う。
ここ数年は肘にメスを入れ、リハビリを続けながら、マイナーやメキシコリーグでメジャー昇格を目指していた。ボロボロになっても、最後までメジャーのマウンドめざし、あきらめずに挑戦を続けた野茂投手は、真の英雄だと思う。
この功績は100年後にも語り継がれることでしょう。
その昔、日本人に凄い投手がいた。竜巻のように振りかぶり、突然打者の目の前から消えるほどのフォークボールを投げ込んだのだと。