今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

シュロック・ホームズの冒険 ロバート・L・フィッシュ 深町真理子・他訳 1977年3月31日 早川書房

2015-04-06 07:01:47 | その他小説
昔の訳は今読むと酷いのもあるからなーなんて思いながら購入。
著者の名前見ろっていうね。観察力…たったの5か…ゴミめ…

叡知と冒険の人、シュロック・ホームズをして用意周到な準備を要した難事件、「アダム爆弾の怪」はホームズの兄クリスクロフトが持ちこんだものだった……アダムと名乗る男が新型爆弾を発明し、軍事省にその登録認可を願い出たのだが何とこの事件には、有数の科学者であると同時にロンドン一の大悪党、マーティ教授が絡んでいた! ホームズはワトニイ博士と共に敵中深く潜入したが……。メイ探偵に解読された暗号が奇想天外な結末をうむ上記の一篇のほか、シュロック・ホームズの信じられない冒険の数々を収めた、滑稽かつ機知にとんだ好短篇集
つまり言わずと知れた「シャーロック・ホームズ」のパロディ作品。原典は小学生の頃読んだきりだなぁ・・・「赤毛連盟」「瀕死の探偵」「悪魔の足」は覚えてる。
以下その程度の知識しか無い人間の感想。

アスコット・タイ事件
The Adventure of the Ascot Tie
吉田誠一訳

「この婦人はひどく動顚しているようだな」私はそう言いながらも、たえずホームズの反応をうかがっていた。
「きみもそれに気がついたかい、ワトニイ」とホームズは言って、かすかな笑みを浮かべた。
おお、電報から依頼人の様子を察するなんて、ワトニイは賢い子じゃないか・・・
「もちろんだとも」私は答えた。「電文にはこうある。“ホームズさま。今朝九時に至急お会いいたしたし。ひどく動顚しております”そして、ミス・E・ウィンポールと署名してある」
最初から最後までこういうノリ。
赤毛の巨人
The Adventure of the Printer's Inc.
深町真理子訳

「ホームズさん、じつはひどく厄介な問題が起こりましてね、ぜひともお力を拝借したいんです。あたしはジョージ・グッドと申しまして、商売は―」
「ご商売はブックメーカー(書籍製造人)ですな」ホームズがなめらかな口調で遮った。
続けてワトニイに解説するホームズ。驚く依頼人。
「これは驚きましたな、ホームズさん」と、客は畏敬のこもった口調で言った。「たしかにあたしはブックメーカー(競馬の賭け屋)です。
以下ホームズに指摘された点の説明。
『アスコット・タイ事件』でも同じようなことやってたけど、こっちはさらにひどいwww

こういうのが12篇。
1.依頼を受ける
2.推理して行動する
3.後日その結果の真実を読者知る
基本このパターン。正直後半は飽きた。一気読みは避けた方が良かったなと思う。
昔読んだことある程度の人間(ボクを含む)でもニヤッとできるネタがちょいちょいあるから、原典に詳しい人の方が楽しめる、かな。

アダム爆弾の怪
The Adventure of the Adam Bomb
小笠原豊樹訳

「そりゃあよかった!」と、私は夢中になって叫んだ。「ロシヤのミンスクの踊り子は、前々から見たいと思っていたんだ!」
「いや、実をいうと」と、ホームズ。「アメリカから来たハロルド・ミンスクの一座らしいがね」
「でもホームズ」と、私はがっかりして言った。「それじゃあ看板に偽りあり、じゃないか!」
「そうだよ」と、ホームズは静かに言った。「まがいのロシヤ・バレーさ。でも、時間つぶしにはもってこいだ。それに、まがいものの才能を見物するのも、また一興じゃないか」