最近当ブログでは、政治家の発言を紹介する記事を投稿している。
それは、野党議員の発言があまり報道されないという不均衡を少しでも是正しようということなのだが、今回は自民党側の政治家の発言を紹介したい。というのも、幹事長もつとめた重鎮である古賀誠氏が、アベノミクスを「失敗」と断じているのだ。以下、朝日新聞電子版に報じられたその発言を引用する。
アベノミクスは成功したところもあるかもしれないが、それはほんの一部分で、全体から言えば失敗だと思う。ただ、消費増税の先送りは、じゃあどういう状況ならできるんだと。これだけ政局が安定して、支持の高い総理のもとで増税ができないということになれば、いつやるんだという心配は正直ある。
麻生先生と谷垣先生は(予定通り増税すべきだと)発言された。さすがだと思ったが、まさか一日で変わるとは思わなかった。
これはTBSの番組収録で出てきた発言だそうだが、このように、身内の自民党からも、アベノミクスを失敗と断じる声があがっているのだ。
最近自民党は参院選向けの公約を発表し、そこでアベノミクスの成果を強調している。経済指標というのはいくつもあるわけだから、当然よくなっているものもあるわけで、そういうよくなっている数字だけを必死でかき集めてきて成功しているかのような印象を作ろうとしているのである。しかし、古賀誠氏がいうように、よくなっている部分が多少あったとしたところで、全体としてみればもうあきらかに失敗である。
このブログで何度か書いてきたが、金融緩和や財政出動というのは、それなりに代償がある。大量のお金をばらまくということが何の代償もなしにできるわけではないということは、大人なら誰でもわかることだろう。財政出動は借金という代償を背負うし、日銀がいまやっているようなやり方での金融緩和は、はっきりとは見えにくいが、通貨の信認を損なうという代償がある。したがって、これらの手法でいくつかの数字がよくなったとしても、それは結局将来にツケを回して今の景気を買っているに過ぎない。重要なのは、一時的な刺激策ではなく、継続的に効果のある政策なのだ。
そして、その観点でみると、安倍政権が主張していたリフレはその理論通りに機能していない。以前も書いたが、マイナス金利導入は、彼らの理論が間違っていたということの証拠である。基礎となる理論の部分が間違っている以上、財政出動などで多少効果があったとしても、アベノミクスは失敗といわざるをえないのだ。いまの政策を続けて行っても、その先には泥沼が待っているだけである。日本を沈没させないために、この政策を転換させなければならない。
それは、野党議員の発言があまり報道されないという不均衡を少しでも是正しようということなのだが、今回は自民党側の政治家の発言を紹介したい。というのも、幹事長もつとめた重鎮である古賀誠氏が、アベノミクスを「失敗」と断じているのだ。以下、朝日新聞電子版に報じられたその発言を引用する。
アベノミクスは成功したところもあるかもしれないが、それはほんの一部分で、全体から言えば失敗だと思う。ただ、消費増税の先送りは、じゃあどういう状況ならできるんだと。これだけ政局が安定して、支持の高い総理のもとで増税ができないということになれば、いつやるんだという心配は正直ある。
麻生先生と谷垣先生は(予定通り増税すべきだと)発言された。さすがだと思ったが、まさか一日で変わるとは思わなかった。
これはTBSの番組収録で出てきた発言だそうだが、このように、身内の自民党からも、アベノミクスを失敗と断じる声があがっているのだ。
最近自民党は参院選向けの公約を発表し、そこでアベノミクスの成果を強調している。経済指標というのはいくつもあるわけだから、当然よくなっているものもあるわけで、そういうよくなっている数字だけを必死でかき集めてきて成功しているかのような印象を作ろうとしているのである。しかし、古賀誠氏がいうように、よくなっている部分が多少あったとしたところで、全体としてみればもうあきらかに失敗である。
このブログで何度か書いてきたが、金融緩和や財政出動というのは、それなりに代償がある。大量のお金をばらまくということが何の代償もなしにできるわけではないということは、大人なら誰でもわかることだろう。財政出動は借金という代償を背負うし、日銀がいまやっているようなやり方での金融緩和は、はっきりとは見えにくいが、通貨の信認を損なうという代償がある。したがって、これらの手法でいくつかの数字がよくなったとしても、それは結局将来にツケを回して今の景気を買っているに過ぎない。重要なのは、一時的な刺激策ではなく、継続的に効果のある政策なのだ。
そして、その観点でみると、安倍政権が主張していたリフレはその理論通りに機能していない。以前も書いたが、マイナス金利導入は、彼らの理論が間違っていたということの証拠である。基礎となる理論の部分が間違っている以上、財政出動などで多少効果があったとしても、アベノミクスは失敗といわざるをえないのだ。いまの政策を続けて行っても、その先には泥沼が待っているだけである。日本を沈没させないために、この政策を転換させなければならない。