イギリスの国民投票で、EU離脱という結果が出た。
なんだかんだいって最終的には残留になるだろうと私は思っていたが、その予想は裏切られた。EUの試みは、大きな試練に直面している。
グローバル化が世界中に偏屈なナショナリストを生み出すというのはつとに指摘されるところだが、それが行き着くところまで行き着いたということだろうか。離脱によってイギリスの経済がよくなる保障などどこにもない、どころか、むしろ悪化するかもしれないのに、勢いだけでここまで突っ走ってしまったように見える。
近年、特定の敵に対する反発をあおってその反発を糧にして勢力を拡大するような政治手法が幅をきかせているように思える。
フランスの国民戦線や、ドイツのAfdなどが有名だが、オランダ、ベルギー、ハンガリーなど欧州各地で排外的な右派勢力が伸張しつつある。それがアメリカではトランプ候補ということになるし、日本では安倍総理ということになるのだろう。
グローバル化のもとで、1%が富み、99%は貧しくなる。社会の中で持てる者と持たざる者が間近に暮らし、持たざる者は自分たちは触れることのできない豊かさを見せつけられて不満を募らせ、その不満をより弱い立場の者にむける。それが日本ではたとえばヘイトスピーチとして表れる。そういうダークサイドのエネルギーを養分にして、トランプのような人物が台頭してくることになるわけだ。
イギリスの話に戻ると、この国民投票キャンペーンのさなかに残留派の議員が射殺されるという事件があったが、その犯人は犯行時に「ブリテン・ファースト(イギリス第一)」と叫んだという。この言葉も、なにか無気味な未来を暗示しているように思える。
イギリスのEU離脱が、「統合の時代」から「分断の時代」への象徴とならないよう祈るばかりである。
なんだかんだいって最終的には残留になるだろうと私は思っていたが、その予想は裏切られた。EUの試みは、大きな試練に直面している。
グローバル化が世界中に偏屈なナショナリストを生み出すというのはつとに指摘されるところだが、それが行き着くところまで行き着いたということだろうか。離脱によってイギリスの経済がよくなる保障などどこにもない、どころか、むしろ悪化するかもしれないのに、勢いだけでここまで突っ走ってしまったように見える。
近年、特定の敵に対する反発をあおってその反発を糧にして勢力を拡大するような政治手法が幅をきかせているように思える。
フランスの国民戦線や、ドイツのAfdなどが有名だが、オランダ、ベルギー、ハンガリーなど欧州各地で排外的な右派勢力が伸張しつつある。それがアメリカではトランプ候補ということになるし、日本では安倍総理ということになるのだろう。
グローバル化のもとで、1%が富み、99%は貧しくなる。社会の中で持てる者と持たざる者が間近に暮らし、持たざる者は自分たちは触れることのできない豊かさを見せつけられて不満を募らせ、その不満をより弱い立場の者にむける。それが日本ではたとえばヘイトスピーチとして表れる。そういうダークサイドのエネルギーを養分にして、トランプのような人物が台頭してくることになるわけだ。
イギリスの話に戻ると、この国民投票キャンペーンのさなかに残留派の議員が射殺されるという事件があったが、その犯人は犯行時に「ブリテン・ファースト(イギリス第一)」と叫んだという。この言葉も、なにか無気味な未来を暗示しているように思える。
イギリスのEU離脱が、「統合の時代」から「分断の時代」への象徴とならないよう祈るばかりである。