以前、デモについてその参加者が発信しようと書いた。その第二弾として、本日7月29日に福岡で行われたデモについて報告する。
今回は、福岡の大学生を中心に結成された団体Fukuoka Youth Movement = FYM の主催によるデモ。題して「安保法案いけんくない!? パレードデモ@福岡」。会場となった天神の警固公園には300人近い人たちが集まった。
抗議集会後は、デモへ。隊列のなかには、勇ましい年配者の姿も。
隊列を組み終えると、トランペットが We Shall Overcome のメロディーを奏でるなか、デモ隊は天神の町を行進。今回は、若者らしく鳴り物も入ってのデモとなった。
ドラム隊が打ち鳴らすドラムにあわせて、シュプレヒコールがあがる。まさかの高速ボー・ディドリー(?)に年配者たちは苦戦を強いられるも、時が経つにつれて次第に順応。最後はしっかりと声をそろえて、「安保法案はいけんばい」「集団的自衛権はいけん」「憲法9条がよかろうもん」と福岡の方言をまじえてコールした。
また、これも若者らしく、シャボン玉を飛ばすなどユニークな試みも。下はその画像だが、シャボン玉が飛んでいるのが見えるだろうか。
このシャボン玉のようなかすかな希望が全国でさらに広がっていくことを願おう。最近のシャボン玉は、簡単には割れないのだ。
途中で、安保法案賛成派と思われる市民に沿道から「日本のことを考えろ」と声をかけられる場面もあった。
もちろんそれで衝突など起きることはなかったが、あえてここで反論しておこう。
いうまでもないことだが、日本のことを考えるからこそ、学生たちは立ち上がり声をあげているのである。主催側のメンバーがスピーチで語ったところによれば、彼らのなかでは、これまで政治運動などに関わってこなかったという学生も少なくないようだ。これまで「政治のことに興味がなかった」という学生たちが、自分でこの安保法案について調べ、みずからこのデモを企画した。そこに、重要な意義がある。安倍政権というのはこの国にふりかかった大きな災いだが、政治に関心のなかった若者達が憲法について学び、立憲主義、平和主義の価値を再認識するきっかけになったとしたら、その災いを転じて福となすことにもつながるだろう。主催者の学生もスピーチで語っていたが、安保法案が廃案あるいは撤回に追い込まれ、この騒動が後になって考えてみれば「むしろよかった」といえる未来を期待しよう。