大病をすると、価値観が変わる。
今まで大切でなかったものが、急に愛しくなったり、今まで何がなくでも守ろうとしていたものが、どうでもよくなったりする。
半数くらいは感謝の気持ちがふつふつと湧いてきたりして、昔からの日本人が大切にしてきた神様に対して手を合わせたり、お墓参りに行ったりするようになる。
中には病気を期に離婚する人もいるし、病気を期に離婚を思いとどまった人も多い。
とても不思議である。
さて、この部屋に集うガン患者も、やはり神社に行けば手を合わせる。
この間の第3回患者大集合での事。
患者Jさんは妹と旅行中、神社でお参りをしたという。
「あのねっ、この間、妹と神社に行ってお参りしたの。
そうしたら、その神社、子宝祈願だった。テヘッ(#^.^#)」
Σ( ̄Д ̄;)はぁ!?
Σ( ̄Д ̄;)はぁ!?
Σ( ̄Д ̄;)はぁ!?
ガン患者全員でツッコミ。
「神様を困らせていかんがねっ!」←ベタベタの名古屋弁
「子宮が生えてくるかも知れんにぃ」←ベタベタの名古屋弁
「不妊治療に通わないかんがっ」←ベタベタの名古屋弁
どうでもいい事で、死ぬほど盛り上がる。
悲壮感の欠片もない。
患者Gさんは、旦那さんがもらってきたガン封じのお守りを、先日お返しに行ったという。
そうしたら、身代わり地蔵のような神様があったので、再発をしないようにと、お地蔵さまのお腹や背中を突っついたらしい。
でもそのお地蔵さんは、肩こりや腰痛封じの神様だった。
rider「それは、お地蔵さまも専門外だに~」
Gさん「ダメかなぁ~」
rider「接骨院にガンを直しに行くのかよっ(;`O´)o」
ここに集うガン患者は、何かずれている時がある。