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旅に出てる間に一本のメールが。
その日会社では緊急召集がかかっており
社長がわざわざ来られるそうで
それなりに重大な発表があるんだろうな、とは思っていた。
メールは同僚さんから、その結果についてのこっそり報告。
支社の解散、支社長の退職、社員二名の異動。
来月からは本社に同居する関東支社に所属すると。
昨日は涙のお別れ会。
花束の手配を頼まれた直後に
お友だちの天才フラワーアレンジャー
五十嵐さんにメッセした。
入社以来長年に渡りお世話になった支社長と、
たった1年数ヵ月しか一緒にいられなかった本社お預かりの可愛い女の子に
特別なお花を渡したくて。
支社長が辞める理由の本当のところは想像するしかないけれど
辞めると決めたのは本人で
スピーチで
「これまでものすごくたくさんのマネージャーを採用し、そのなかのたくさんのマネージャーが辞めていった。
送別会で彼女らが泣くのを見て、
泣くくらいなら辞めてくれるなよ、と思ってたけど
今はその気持ちがわかる。」
って、感情を抑えた低いトーンでおっしゃった。
花束贈呈は、支社長代理の
武井のアニキ(女性ですが)から。
23年、苦楽をともにしてきた戦友。
あんなことやこんなことがあったねー、と別れを惜しむスピーチ。
アニキが彼女から辞めることを伝えられたのは、緊急召集の一時間前だったというのは聞いていた。
そんなにも薄情な話ってあるだろうか。
寂しいの手前にある怒りや焦りで煮えたぎるような二週間、辛かったろうなと思ったら泣けてきた。
同僚さんらと半分冗談のように言い合ってるのは
辞める時はせめて一年、いや半年前に教えてくださいね、ってことだけど
辞めることが決まってるひとと半年も一緒に働くのは
かえってストレスになるというのは経験上知っているので
なにをどうしたって
辞めるってことは
残るひとたちに様々なダメージを
与えることで
そのダメージについて慮ることが、
辞めるひとの出来る最大限のことなんだろうとおもう。
支社長の場合は健康的な問題もあって、それが足りてるとはいえなかったから
お別れ会には社長はじめ役員もいらして
残るみんなへの励ましに努めていた。
お預かりしてた女の子は、まあいつかはお返しするとは思ってたけど
まさかこんなに早いとは想像してなくて
しかも返却先の環境がものすごくハードだという噂なので
べしょべしょ泣いてる彼女のあたまを
よしよししながら一緒に泣いた。
ハートもガッツもある子だから、きっとうまくやれると思うし
修行のあと本社に戻ったらまた一緒に仕事させてもらえるはず。
誰かが言ってたんだけど
人との関わりは布を織るようなもので
せっかく交わるんならじぶんのなかの
綺麗な縦糸をあげて
相手からも綺麗な横糸をもらって
人生の最後ふりかえってそこに
うつくしい模様の布ができてたらいいなって。
お別れすることにはなったけど
もらった横糸を大事にして
また歩いていこうと思う。