英語な日々

京都在住の英語講師のと猫と英語と美味しいもののお話。
時々、脳動脈瘤のお話もね。

必死の抜歯

2015-01-29 | 日記
昨日、歯医者さんに行ってきた。
この日は、「去年の年末の不幸な日」に外れた、奥歯のかぶせ物を、いよいよかぶせてもらうこととなっていた。

チェアーに座って、口を開けていると、歯の根元に麻酔が打たれる。
先生が奥歯を覗き込みながらこうおっしゃった。

「となりの親知らずは、将来的には、抜いちゃった方がいいですね。今は大丈夫ですが、これからどんどん悪さをするようになると思います。気をつけていてくださいね。」

思わず尋ねた。
「先生、それならいま抜いていただいてもいいですか?どうせなら早いほうがいいです。」

先生は、思わずのけぞった。ww
「今日ですか?抜いちゃいます?そうですよね!そうしましょう!!そのほうがかぶせる歯の治療もやりやすいですし♪」

ガタガタと準備をする音がした。

「麻酔を足しますね~」

ひぇ、また注射を打つんだ!

その時点では、まだ目を開けていた。
すると、目の前を、ペンチが走った。

ペ、ペンチだ・・・ほんとにペンチで引っ張るんだ・・・

思わず意識が遠くなる。
けれど、ここで気絶したら女がすたる!
ぎゅっと目を閉じた。

ギーコギコギコ トントトントントン
ギーコギコギコ トントトントントン

頭の中で、懐かしい童謡がぐるぐる廻る。


ズルズルゴキッという感じで、先生が口からペンチを取り出した。

抜けましたよ~
根っこが太くて曲がっているから、苦労しました。ww

悪かったわね、曲がってて!私の性格みたいだって、言いたいんでしょっ!
(恐怖のせいで、「本来は美しい心の鏡」が曇ってしまったようだ。ww)

思わず抜かれた歯をガン見する。
白と赤のツートンの、大きな歯だ。ww


「では、今から傷口を縫いますね。」

ぬ、縫うんですか?
・・・想定外だった。

怖いもの見たさで、目は開いたままだ。

今度は、視界を、キラリと光るものが横切った。なんだか黒い糸のようなものがついている。

針だ!

針と糸が口の中に入ったんだ!
お針仕事じゃあるまいし、なんでそんなものが口の中に入るんだ!

再び、意識が遠のきそうになる。
口から魂が抜けていく。
頭の周りを、妖精が廻っている。


しばらく放心していた。

「はい、終わりましたよ。口をよくすすいでくださいね。」

真っ赤な水が口から流れると思いきや、それほどのことはなかった。
意外とと口腔内の出血は少ないようだ。

「綿を入れますから、しばらく噛んでおいてくださいね。」

さて、これから、奥歯のかぶせ物にとりかかるのかな、と思っていると、

「では、来週抜糸しますから、今日はちゃんとお薬を飲んでくださいね。」

と言われて、治療は終了してしまった。

あれ?
被せ物は?

「あ、それは、傷が完全に治ってからです。最終的には3月頃に治療は終わりますよ♪」

・・・そういうことだったの?

がっくりとして、チェアーから立ち上がろうとしたところで、思い出した。

「先生!!抜いた親知らず、ください!!!」

「あ、いいですよ♪ 綺麗にして、ケースに入れますね。」

突然目の前の先生の評価がぐっと上がる。

なんていい先生なの!
若いのにしっかりしてて優しいわ♪
それに、よく見れば男前じゃない♪
将来有望そうね。
うちの娘にどうかしら?
あ、あの子はもうステキな男の子と結婚しちゃってたわ。ww
じゃあ、うちの息子にどうかしら?
あ、さすがにそれはムリがあるわね。ww
じゃあ、いっそ私が・・・以下略

麻酔と抜歯の衝撃で、頭の中身もクルクル廻る。


あれやこれやで、治療は終了。
当然昼ご飯は食べられず、左の頬は、飴玉を含んだようにぷっくりと膨らんでいる。

けれど、先のことを考えると、これでよかったのよね?



ブログ主注:「必死の抜歯(ひっしのばっし)」は、決して、「必死のパッチ」のパクリではありません。


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コメント (15)
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