昨日、歯医者さんに行ってきた。
この日は、「去年の年末の不幸な日」に外れた、奥歯のかぶせ物を、いよいよかぶせてもらうこととなっていた。
チェアーに座って、口を開けていると、歯の根元に麻酔が打たれる。
先生が奥歯を覗き込みながらこうおっしゃった。
「となりの親知らずは、将来的には、抜いちゃった方がいいですね。今は大丈夫ですが、これからどんどん悪さをするようになると思います。気をつけていてくださいね。」
思わず尋ねた。
「先生、それならいま抜いていただいてもいいですか?どうせなら早いほうがいいです。」
先生は、思わずのけぞった。ww
「今日ですか?抜いちゃいます?そうですよね!そうしましょう!!そのほうがかぶせる歯の治療もやりやすいですし♪」
ガタガタと準備をする音がした。
「麻酔を足しますね~」
ひぇ、また注射を打つんだ!
その時点では、まだ目を開けていた。
すると、目の前を、ペンチが走った。
ペ、ペンチだ・・・ほんとにペンチで引っ張るんだ・・・
思わず意識が遠くなる。
けれど、ここで気絶したら女がすたる!
ぎゅっと目を閉じた。
ギーコギコギコ トントトントントン
ギーコギコギコ トントトントントン
頭の中で、懐かしい童謡がぐるぐる廻る。
ズルズルゴキッという感じで、先生が口からペンチを取り出した。
抜けましたよ~
根っこが太くて曲がっているから、苦労しました。ww
悪かったわね、曲がってて!私の性格みたいだって、言いたいんでしょっ!
(恐怖のせいで、「本来は美しい心の鏡」が曇ってしまったようだ。ww)
思わず抜かれた歯をガン見する。
白と赤のツートンの、大きな歯だ。ww
「では、今から傷口を縫いますね。」
ぬ、縫うんですか?
・・・想定外だった。
怖いもの見たさで、目は開いたままだ。
今度は、視界を、キラリと光るものが横切った。なんだか黒い糸のようなものがついている。
針だ!
針と糸が口の中に入ったんだ!
お針仕事じゃあるまいし、なんでそんなものが口の中に入るんだ!
再び、意識が遠のきそうになる。
口から魂が抜けていく。
頭の周りを、妖精が廻っている。
しばらく放心していた。
「はい、終わりましたよ。口をよくすすいでくださいね。」
真っ赤な水が口から流れると思いきや、それほどのことはなかった。
意外とと口腔内の出血は少ないようだ。
「綿を入れますから、しばらく噛んでおいてくださいね。」
さて、これから、奥歯のかぶせ物にとりかかるのかな、と思っていると、
「では、来週抜糸しますから、今日はちゃんとお薬を飲んでくださいね。」
と言われて、治療は終了してしまった。
あれ?
被せ物は?
「あ、それは、傷が完全に治ってからです。最終的には3月頃に治療は終わりますよ♪」
・・・そういうことだったの?
がっくりとして、チェアーから立ち上がろうとしたところで、思い出した。
「先生!!抜いた親知らず、ください!!!」
「あ、いいですよ♪ 綺麗にして、ケースに入れますね。」
突然目の前の先生の評価がぐっと上がる。
なんていい先生なの!
若いのにしっかりしてて優しいわ♪
それに、よく見れば男前じゃない♪
将来有望そうね。
うちの娘にどうかしら?
あ、あの子はもうステキな男の子と結婚しちゃってたわ。ww
じゃあ、うちの息子にどうかしら?
あ、さすがにそれはムリがあるわね。ww
じゃあ、いっそ私が・・・以下略
麻酔と抜歯の衝撃で、頭の中身もクルクル廻る。
あれやこれやで、治療は終了。
当然昼ご飯は食べられず、左の頬は、飴玉を含んだようにぷっくりと膨らんでいる。
けれど、先のことを考えると、これでよかったのよね?
ブログ主注:「必死の抜歯(ひっしのばっし)」は、決して、「必死のパッチ」のパクリではありません。
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この日は、「去年の年末の不幸な日」に外れた、奥歯のかぶせ物を、いよいよかぶせてもらうこととなっていた。
チェアーに座って、口を開けていると、歯の根元に麻酔が打たれる。
先生が奥歯を覗き込みながらこうおっしゃった。
「となりの親知らずは、将来的には、抜いちゃった方がいいですね。今は大丈夫ですが、これからどんどん悪さをするようになると思います。気をつけていてくださいね。」
思わず尋ねた。
「先生、それならいま抜いていただいてもいいですか?どうせなら早いほうがいいです。」
先生は、思わずのけぞった。ww
「今日ですか?抜いちゃいます?そうですよね!そうしましょう!!そのほうがかぶせる歯の治療もやりやすいですし♪」
ガタガタと準備をする音がした。
「麻酔を足しますね~」
ひぇ、また注射を打つんだ!
その時点では、まだ目を開けていた。
すると、目の前を、ペンチが走った。
ペ、ペンチだ・・・ほんとにペンチで引っ張るんだ・・・
思わず意識が遠くなる。
けれど、ここで気絶したら女がすたる!
ぎゅっと目を閉じた。
ギーコギコギコ トントトントントン
ギーコギコギコ トントトントントン
頭の中で、懐かしい童謡がぐるぐる廻る。
ズルズルゴキッという感じで、先生が口からペンチを取り出した。
抜けましたよ~
根っこが太くて曲がっているから、苦労しました。ww
悪かったわね、曲がってて!私の性格みたいだって、言いたいんでしょっ!
(恐怖のせいで、「本来は美しい心の鏡」が曇ってしまったようだ。ww)
思わず抜かれた歯をガン見する。
白と赤のツートンの、大きな歯だ。ww
「では、今から傷口を縫いますね。」
ぬ、縫うんですか?
・・・想定外だった。
怖いもの見たさで、目は開いたままだ。
今度は、視界を、キラリと光るものが横切った。なんだか黒い糸のようなものがついている。
針だ!
針と糸が口の中に入ったんだ!
お針仕事じゃあるまいし、なんでそんなものが口の中に入るんだ!
再び、意識が遠のきそうになる。
口から魂が抜けていく。
頭の周りを、妖精が廻っている。
しばらく放心していた。
「はい、終わりましたよ。口をよくすすいでくださいね。」
真っ赤な水が口から流れると思いきや、それほどのことはなかった。
意外とと口腔内の出血は少ないようだ。
「綿を入れますから、しばらく噛んでおいてくださいね。」
さて、これから、奥歯のかぶせ物にとりかかるのかな、と思っていると、
「では、来週抜糸しますから、今日はちゃんとお薬を飲んでくださいね。」
と言われて、治療は終了してしまった。
あれ?
被せ物は?
「あ、それは、傷が完全に治ってからです。最終的には3月頃に治療は終わりますよ♪」
・・・そういうことだったの?
がっくりとして、チェアーから立ち上がろうとしたところで、思い出した。
「先生!!抜いた親知らず、ください!!!」
「あ、いいですよ♪ 綺麗にして、ケースに入れますね。」
突然目の前の先生の評価がぐっと上がる。
なんていい先生なの!
若いのにしっかりしてて優しいわ♪
それに、よく見れば男前じゃない♪
将来有望そうね。
うちの娘にどうかしら?
あ、あの子はもうステキな男の子と結婚しちゃってたわ。ww
じゃあ、うちの息子にどうかしら?
あ、さすがにそれはムリがあるわね。ww
じゃあ、いっそ私が・・・以下略
麻酔と抜歯の衝撃で、頭の中身もクルクル廻る。
あれやこれやで、治療は終了。
当然昼ご飯は食べられず、左の頬は、飴玉を含んだようにぷっくりと膨らんでいる。
けれど、先のことを考えると、これでよかったのよね?
ブログ主注:「必死の抜歯(ひっしのばっし)」は、決して、「必死のパッチ」のパクリではありません。
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