港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

『11月21日』

2019-11-20 21:38:32 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆マリア・カザレス Maria Casares (1922.11.21~1996.11.22)



スペイン出身で映画『オルフェ』などにも出演して重厚な演技を見せてくれたフランスの演劇界を代表する舞台女優です
内務大臣のサンティアゴ・カサレス・キラーガの娘としてスペインのガリシア洲 ラ・コローニュで生まれました。マドリッドで
中等教育を受けた後に、スペイン内乱が起こりフランコが政権を握ったため一家は離散し、父親はロンドンに逃げマリアと母親は
パリに移り住みました。そこでルネ・シモンから演技術を学んだ後にコンセルヴァトワールを優秀な成績で卒業し、マチュラン座の
一員となり初舞台を踏みました。その後は悲劇女優としてパリ劇壇などで数多くの舞台に出演し、コメディー・フランセーズや
国立民衆劇場などの看板女優として大活躍を続けました。1944年にはマルセル・カルネ監督の『天井桟敷の人々』で芝居小屋の
座長の娘ナタリーを演じて映画にも出演し、数本の作品に出演した後に、1950年にはジャン・コクトー監督の『オルフェ』で
死の国の女王役で重厚な演技を見せてくれたものの数少ない映画出演にとどまり、舞台女優としての生涯を全うしました。
また、実存主義哲学者で不条理をテーマにした小説家のアルベール・カミュとの堅くて崇高な関係はあまりにも有名でした。

【主要監督作品】
1944年『天井桟敷の人々』Les Enfants du Paradis

1944年『ブローニュの森の貴婦人たち』Les dames du Bois de Boulogne
1948年『パルムの僧院』La Chartreuse de Parme

1950年『オルフェ』Orphee

1960年『オルフェの遺言』Le Testament d'Orphee



【ご命日】

★テディ・ランダッツォ Teddy Randazzo (1935.5.13~2003.11.21)



1950年代にソングライター兼ソロ歌手として活動したアメリカのロックン・ローラー。
日本ではほとんど無名で『ワン・モア・チャンス』が唯一のヒット曲。


『11月20日』

2019-11-19 15:49:48 | 明日は誰の日

【誕生日】

☆アンリ・ジョルジュ・クルーゾー Henri-Georges Clouzot (1907.11.20~1977.1.12)



リアリズムにより緻密な演出とモンタージュの確かさで一時代を築いたフランスのサスペンス映画監督です。
ドゥー・セーヴル県ニオールで生まれ、ブレスト市で中等教育を終えた後にパリに出て民主共和連合の政治家ルイ・マランの
秘書になりました。その後ジャーナリストになりその人脈で雑誌に映画批評を投稿する傍ら脚本にも携わるようになりました。
1930年代当初にはドイツに渡りアナトール・リトヴァクやE・A・デュポンの助監督をつとめてフランスに戻り、第二次大戦中の
1942年には『犯人は21番に住む』で長編監督として第一歩を踏み出し、続いて『密告』『犯罪河岸』と犯罪推理映画を発表して
その演出手腕が高く評価されて注目を集めました。
『犯人は21番に住む』ではパリの不気味な町の風景描写やミモザ館に住む風変わりな下宿人の描写、さらに影の使い方の巧みさ
でコクのある良質の雰囲気描写が冴え、出世作となった『密告』ではからすという匿名の密告状で疑心暗鬼に陥れられた人々の
内なる悪をみつめた人間性が描かれ、『犯罪河岸』では無実の罪を問われ反証を示せずに精神的に追詰められる主人公の恐怖感を
描き切りました。この三作品はすべてリアリズムで描かれており、描写の巧さとモンタージュの確かさに加えて演出の緻密さでも
犯罪推理映画としては群を抜いた作品となりました。
1949年には衝撃作『情婦マノン』を発表、原作の「マノン・レスコー」の時代背景を戦後社会の混乱時として大胆にアレンジし、
若者の破滅的な絶望をペシミズムを極力抑えながら執拗に描き切り用意された衝撃のラストシーンに向かって骨組みと肉付けを
施しながら誘導する演出手腕が絶賛されました。
また、1953年には直球型のサスペンス『恐怖の報酬』で極度の緊張感による生理的恐怖を盛り上げ、1955年の『悪魔のような女』
では心理的スリラー娯楽の頂点ともいえる衝撃的な結末で観る者をを釘付けにしてしまいました。
次いで1960年の『真実』では裁判シーンと回想シーンを往復させる構成で、我欲と打算に満ちた女の短い生涯を描き上げました。
この作品においてバルドーに一世一代の演技をさせた手腕が改めて高く評価されたのですが、バルドーとの熱愛がスキャンダルに
なり、長く連れ添ってきた夫人のヴェラが自殺、その後は急激に映画作家としての意欲が失われてしまい、1968年の異常心理作品
『囚われの女』を最後に映画界から引退してしまいました。

【主要監督作品】
1942年『犯人は21番に住む』  L'Assassin habite... au 21

1943年『密告』 Le Corbeau 【YOUTUBEより】

1947年『犯罪河岸』 Quai des Orfèvres

1949年『情婦マノン』 Manon【YOUTUBEより】

1949年『二百萬人還る』 Retour à la vie 
1953年『恐怖の報酬』  Le Salaire de la Peur【YOUTUBEより】

1955年『悪魔のような女』 Les Diaboliques【YOUTUBEより】

1956年『ピカソ 天才の秘密』 Le Mystère Picasso

1957年『スパイ』 Les Espions 

1960年『真実』  La Vérité【YOUTUBEより】

1968年『囚われの女』 La Prisonnière


☆レイモン・ルフェーヴル Raymond Lefèvre (1929.11.20~2008.6.27)



1970年代のイージー・リスニング界を代表するフランスの楽団指揮者、作曲家、編曲家そしてピアニストです。
フランスのカレーに生まれ、当初はフルート奏者でしたがパリ音楽院でピアノ、作曲・編曲などを学びながらアルバイトとして
ダンス・ホールなどでジャズを演奏していました。同音楽院を卒業後の1952年にはフランク・プゥルセル楽団に参加してプロの
道を歩みはじめ、1956年に「レイモン・ルフェーヴル・グランド・オーケストラ」を結成し、クラシック曲をアレンジした
「ポップ・クラシカル」で注目を集めました。1968年には『ラ・ラ・ラ』などが米国でヒット、翌1969年には『シバの女王』が
大ヒットして旋風を巻き起こし、フランク・プゥルセル、ポール・モーリアなどとともに1970年代のイージー・リスニング界を
代表する楽団となりました。

【主要演奏曲】
『シバの女王』La Reine De Saba【YOUTUBEより】

『愛よ永遠に』Allegro De La 40 Eme Symphonie De Mozart 視聴
『涙のカノン』 Le Canon De Pachelbel  視聴
『恋に祈りを』 Comme J'ai Toujours Envie D'Aimer  視聴
『わが心のアランフェス』Aranjuez,Mon amour【YOUTUBEより】

『ジュ・テーム』 Je T'aime Moi Non Plus 視聴
『哀しみの終りに La Maison est en Ruine 視聴
『オリーブの首飾り』 El Bimbo 視聴
『嘆きのサンフォニー』Sans Toi Je Suis Seul 視聴
『ラ・ラ・ラ』La La La 視聴
『哀愁のアダージョ』Adagio Cardinal【YOUTUBEより】

『ロミオとジュリエット』Romeo and Julliet 視聴
『ある愛の詩』Love Story 視聴
『イルカに乗った少年』Boy on a Dolphin 視聴

『11月19日』

2019-11-18 22:22:40 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆トミー・ドーシー Tommy Dorsey (1905.11.19~1956.11.26)



トロンボーンとトランペットの奏者で、世界的なビッグ・バンド「トミー・ドーシー楽団」のリーダーです。
バンドリーダーのトーマス・F・ドーシーの次男 (長男はジミー・ドーシー) としてペンシルヴェニア州のマハノイ・プレーンに
生まれました。1910年代前半からアトランタでピアニストとして活動し、1919年にシカゴに移って音楽学校で作曲・編曲を学び、
1921年からスタジオ・ピアニスト、編曲家として活動しました。1934年には兄のジミーと二人でドーシー兄弟オーケストラを結成、
グレン・ミラーもここに在籍していました。しかし、音楽の方向性の違いから約1年で解散し、新たにトミー・ドーシー楽団を
立ち上げ、楽団のアレンジャーにポール・ウェストンを迎えハリー・ジェームズ、 ピーナッツ・ハッコー、ネルソン・リドル
などの名演奏家に加えて、専属歌手にフランク・シナトラ、ジョー・スタッフォードというメンバーを擁するビッグ・バンド
として全米を代表する人気楽団となりました。1953年には対立していたジミーと和解し、あらためて兄弟のバンドを結成して
活動していましたが、1956年に多量の睡眠薬を飲んだことで帰らぬ人となってしまいました。

↓はトミー・ドーシー楽団の『明るい表通りで』【YOUTUBEより】


↓はトミー・ドーシー楽団とフランクシナトラの『スターダスト』【YOUTUBEより】


↓はトミー・ドーシー楽団の『二人でお茶をチャチャ』【YOUTUBEより】


【ご命日】

★マイク・ニコルズ Mike Nichols (1931.11.06~2014.11.19)



ブロードウェイ出身でアメリカン・ニュー・シネマのホープとして脚光を浴びた映画監督。
主な監督作品として『バージニア・ウルフなんかこわくない』『卒業』『イルカの日』などがある。


『11月18日』

2019-11-17 22:12:33 | 明日は誰の日

【ご命日】

★オスヴァルド・フレセド Osvaldo Fresedo (1897.5.05~1984.11.18)



バンドネオン奏者で、1920年代にアルゼンチン・タンゴの新たな側面を開発したマエストロ。
主なアルゼンチン・タンゴの作曲として『機関車』『エル・オンセ』『アラバレーロ』などがある。

↓はオスヴァルド・フレセド楽団の『機関車』【YOUTUBEより】



★ジェームズ・コバーン James Coburn (1928.8.31~2002.11.18)



西部劇やアクション映画でクールでタフな男を演じて人気を博したアメリカの映画俳優。
主な出演作品として『荒野の七人』『大脱走』『シャレード』『電撃フリントGO!GO作戦』などがある。

『11月17日』

2019-11-16 19:36:52 | 明日は誰の日

【誕生日】


☆トニー・ザイラー Toni Sailer (1935.11.17~2009.8.24)



「黒い稲妻」と称され、甘いスマイルで映画でも活躍した冬季オリンピックのアルペン三冠王です。
スキー選手の両親のもとにオーストリアのチロル州キッツビュールに生まれました。2歳の頃からスキーを始め、1956年には
コルチナ・ダンペッツオの冬季オリンピックにてアルペンスキーで回転・大回転・滑降の三冠を達成しました。しかし1957年に
映画に出演したため、アマチュアでなければオリンピックに出られないという厳格な規定に違反したとして資格が剥奪されて
しまい次期のオリンピックに出場できなくなったため、22歳で引退を表明し本格的に芸能活動に入りました。演技者としての
実力は?でしたが、甘いマスクと華麗なスキー・テクニックでファンを大いに楽しませました。
特に1959年の『白銀は招くよ』では自ら主題歌を唄って大ヒットさせ、『白銀に躍る』と『空から星が降ってくる』においては
銀盤の女王イナ・バウアーと共演するなどで話題になりました。

【主要出演作品】
1958年『ザイラーの初恋物語』Ein Stück vom Himmel
1958年『黒い稲妻』Der Schwarze Blitz

1959年『白銀は招くよ』12 Mädchen und 1 Mann

1961年『白銀に躍る』Kauf dir einen bunten Luftballon 

1961年『空から星が降ってくる』Ein Stern fällt vom Himmel
 
1962年『アイガー氷壁決死の救援』Sein bester Freund

↓はトニー・ザイラーの『白銀は招くよ』【YOUTUBEより】


↓はトニー・ザイラーの『初恋の人』(映画『白銀に躍る』主題歌)【YOUTUBEより】



☆ロック・ハドソン Rock Hudson  (1925.11.17~1985.10.02)



アクションやロマンティック・コメディなどで活躍したハリウッドの二枚目人気俳優です。
イリノイ州 ウィネトカで生まれました。5歳の時に世界大恐慌で父親が失業した挙句に家出したため不遇な少年期を送りました。
17歳で兵役につき、大戦が終わり除隊後は様々な職業を転々としていましたが、1947年にロサンゼルスに移った時にタレントの
エージェントをしていたヘンリー・ウィルソンに認められて映画界入りを果たしました。数年間は二枚目のアクション俳優として
映画に出演していましたがなかなか芽が出ませんでした。しかし、1956年のジョージ・スティヴンス監督の『ジャイアンツ』で
人気が急上昇したものの翌年の『武器よさらば』では興行的にも失敗して厳しい評価を受けたことで、ロマンティック・コメディ
路線に方向転換、これが成功して再び人気を取り戻しました。
1985年ににはAIDSを発症していることと同時にゲイであることを公表、同年のうちにAIDSによってこの世を去ってしまいました。

【主要出演作品】
1950年『ウィンチェスター銃'73』 Winchester '73

1951年『怒りの河』  Bend of the River
1956年『ジャイアンツ』 Giant 

1956年『風と共に散る』 Written on the Wind 
1957年『武器よさらば』 A Farewell to Arms

1959年『夜を楽しく』 Pillow Talk 

1961年『ガンファイター』The Last Sunset

1961年『九月になれば』Come September

1961年『恋人よ帰れ』 Love Come Back

1964年『男性の好きなスポーツ』Man's Favorite Sport?

1964年『花は贈らないで!』Send Me No Flowers
1964年『お熱い出来事』Strange Bedfellows
1965年『目かくし』Blindfold 

1967年『トブルク戦線 』Tobruk


【ご命日】

★フロ・サンドンス Flo Sandons (1924.6.29~2006.11.17)



映画『アンナ』の吹き替えや草創期のサンレモ音楽祭で活躍したイタリアのカンツォーネ歌手。
主な歌唱曲として『アンナ』『秋の並木路』『月影のマジョルカ』『17歳よさようなら』などがある。