ハンバーグで大量摂取した新婚夫婦が病院に運ばれる
幸せな新婚夫婦の食卓で起きた身の毛もよだつ出来事が、ネット上で話題となっている。
手作りハンバーグに入れたナツメグが多すぎたことが原因で、2人とも食中毒で病院に運ばれることになったというのだ。
夫の友人である良治堂馬琴(タッパたん) さんが2月27日、このエピソードをTwitterで報告したところ、4日間で3万回以上もリツイートされることになった。
ハフポスト日本版は、良治堂さんに細かい個人情報は伏せるという条件で、今回の事件の概要を聞いた。
それによると食中毒症状を起こしたのは、関東地方に住んでいる夫婦。2月に入って、妻がハンバーグを手作りしたのだが、その際に香辛料のナツメグの分量を間違えて1瓶まるごと入れてしまった。
ハンバーグを2人で食べた後、夫は脂汗垂らしながら卒倒。妻も倒れた。同居する親族が、2人を病院に運んで入院することになった。
妻は症状が重かったが、2人ともに意識があり、命に別状はなかった。
1瓶まるごと入れた理由は、妻がナツメグを使うのが初めてで、レシピ本の「適量」がどのくらいの量なのか分からなかったからだった。匂いがきついのもおかしいと思わず「そういうものなんだな」と思って入れてしまったのだという。
ナツメグは、コショウ、シナモン、クローブとならぶ四大香辛料の1つ。インドネシアのモルッカ諸島原産のナツメグの木の種子の胚乳を乾燥したものだ。
小学館の「食の医学館」によると、ナツメグは甘くエキゾチックな香りと、まろやかなほろにがさが特徴。その風味は挽き肉料理と相性がよく、ハンバーグやミートローフなどに欠かせないほか、クッキーやドーナツにも、好んで用いられている。
ナツメグの分量について、エスビー食品のレシピでは、ハンバーグ2人前で「小さじ1/4」と記載している。今回の夫婦が食べたナツメグのメーカーは不明だが「1瓶」は、明らかに多すぎて危険な行為だったのだ。
というのもナツメグは大量に摂取すると強力な幻覚作用や興奮作用を示し、逆に有毒となるからだ。
日本中毒情報センターの報告によると成人の場合、ナツメグを5グラム以上摂取することで中毒症状が現れる。呼吸困難になるとともに、めまい、幻覚、嘔吐などの症状に陥る。通常は24時間以内で回復するが、2~3日かかることもあるという。
同センターでは、ナツメグの実2個を食べた8歳男子が24時間後に死亡した事例があるので、小さい児童の場合は少量でも受診を勧めた方が無難だとしている。
歌手・作詞家の新良エツ子さんも2017年7月に、ナツメグの大量摂取で病院に緊急搬送されたことを公式ブログで明らかにしていた。
美味しいスパイスも分量を誤ると、大変なことになるという今回の出来事。ナツメグの入れすぎにご注意を!
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