フィリピン・カンラオン山が山体膨張「マヨン爆発前と状況酷似」
フィリピン火山地震研究所(PHIVOLCS-DOST)は20日、ネグロス島のカンラオン山で山体膨張が続いているとして、「噴火のおそれがある」と警戒を呼びかけた。21日には噴気も観測されており、1月に大爆発したマヨン山と似たような状況だという。
同国中部ネグロス島の北部に位置するカンラオン山は、標高2465メートルで、国立自然公園が周囲を取り囲む。過去に大爆発を起こしたマヨン山やピナツボ山とは違って、従来は観測対象となっていなかったが、1996年8月に発生した突然の噴火で、24人の登山者が巻き込まれ、英国人の学生グループが死亡したことがきっかけで、現在は監視対象となっている。
PHIVOLCS-DOSTは20日、専門家会議を開き、カンラオン山では山体の膨張が観測されており、地下のマグマが上昇している可能性があるとして、ふもとのネグロス・オクシデンタル州とネグロス・オリエンタル州に対して、万が一の爆発に備えて避難準備を進めるよう注意喚起した。
21日の火山ガス放出量は1日あたり平均518トンと多くはないが、火山性地震の発生状況や地殻変動の観測データが、今年1月に大爆発したマヨン山の噴火前の状態と似通っている傾向があるという。
PHIVOLCS-DOSTは噴火警戒レベル「2」を発令して、火口から半径4キロ以内への立ち入りを禁じ、民間航空会社には突然の噴火に備えて火山上空への飛行を避けるよう注意を呼びかけるとともに、監視体制の強化を進めている。
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