鳥取中部地震から1週間、住宅被害が増え“避難生活”長期に
鳥取県中部で発生した最大震度6弱の地震から28日で1週間だが、今も450人以上が避難生活を余儀なくされている。
今月21日の地震では、鳥取県中部の倉吉市、湯梨浜町、北栄町で震度6弱を観測し、19人が重軽傷を負った。28日で地震から1週間。鳥取県では、3000棟以上の建物に被害があり、これまでに214棟が倒壊のおそれなどがある「危険」と判定されている。また、今も小学校などに452人が避難していて、避難生活の長期化も懸念されている。
気象庁は、今後も震度1から3程度の地震がしばらくの間、続く見込みだとして注意を呼びかけている。
鳥取県倉吉市の中心部にある成徳小学校です。ここでは、およそ50人が避難生活を送っています。鳥取県全体ではいまだ450人が自宅に帰れず、避難生活は長期化しそうです。
「やはり着替えがないのと、お風呂に入れないのと、夜やはり眠れない」(避難している人)
「店をしている。なるべく早く帰って開けないと。早く帰りたい一心」(避難している人)
また、今回の地震では、日を追うごとに住宅被害の数が増えていて、県の調べでは全壊2棟、半壊3棟、一部損壊は2644棟にも上っています。ブルーシートで覆われた住宅が増え、「町の風景が青一色に変わった」、そんな印象を受けます。
今回の地震ですが、これまで断層の存在が知られていなかった場所で発生しました。その理由について鳥取大学の研究者は「ひずみが解放されたから」と考えています。
「山陰の方向には東南東から西北西に向かうような力、圧縮がかかっている。その圧縮がかかっている力によって、今回の断層面が左横ずれした」(鳥取大学大学院工学研究科 香川敬生教授)
鳥取大学の香川教授によりますと、複数のプレートに押されることで日本列島には「ひずみ」がたまっていて、特に山陰は、その「ひずみ」がたまりやすい場所だといいます。そして今回、鳥取県中部で揺れが大きくなった原因については次のように分析します。
「東部は1943年の鳥取地震でM7.2を、西部は2000年の鳥取県西部地震でM7.3を起こしている。中部はまだM7級のひずみを解放しきれていない。何回かにわけてエネルギーとひずみを解放している場所になっていて、それのひとつが今回の地震だったのでないか」(鳥取大学大学院工学研究科 香川敬生教授)
震度6弱の地震発生から1週間、被災地では28日朝から断続的に雨が降っていて土砂災害への注意が必要です
まだまだ、油断禁物
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