南米チリ沿岸でM6.2「空が異常に赤い」目撃相次ぐ 昨年のM7に続く
日本時間10日夜、南米チリ中部沿岸を震源とするマグニチュード(M)6.2の地震が発生した。この地震による津波の心配はないが、発生直後に夕焼けのように空が真っ赤に見える現象が目撃された。
米地質調査所(USGS)によると、10日午後7時19分、チリ中部コキンボ州オバエ近郊でM6.2の地震が発生した。震源の深さは76キロで、周辺で中程度の揺れが観測されたが、米太平洋津波警報センター(PTWC)は地震による津波の心配はないとしている。
現地の発生時刻は、朝6時19分で太陽が昇る前の早朝だったが(首都サンティアゴの日の出時刻は午前8時ごろ)、コキンボ州の港町ラ・セレナでは、空の色が怪奇映画に出てくるような不気味な茜色に染まったという。
気象災害ニュースの編集者ダビシート・デ・ザベドロスキーさん(Davisito de Zabedrosky)によると、この現象は昨年4月24日にチリ中部バルパライソ沿岸で発生したM7.1の地震直後に見た空と似ており、このときは震源近くの首都サンティアゴで夜9時を過ぎていたにもかかわらず、空が赤紫色に染まる現象がとらえられている。
この現象、実は大地震の前後に世界各地で報告されることから、大きな地震の前兆を示す「宏観(こうかん)異常現象」だととらえる人も少なくないが、いまのところ科学的な根拠は何もない。
一般的に大気中に水蒸気やチリなどの微粒子が多いと、波長が短い青い光が微粒子にぶつかって拡散されるため、波長の長い赤やオレンジ色の光が残って空が赤く見えるという。
国内でも京都大学で巨大地震の発生前に、上空の電離層(電離圏とも)で電子の数が異常に増えるという変化を観測している研究チームがいるが、「赤い空」との関係はあるのだろうか?関心は尽きない。
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