眞ちゃんち

クラリネット奏者 橋本眞介Blog

何故!?

2018年03月30日 | Weblog




午前中、名古屋音楽大学入り。
明日からのスコアを読んだり練習したり。

昼過ぎにトランペットのコムシュケ教授が名古屋音楽大学に来られ、最初にミニコンサート。
その後は4人マスタークラス。

まず上手くいかない所はどうしてそういう演奏するのか?
と生徒に問いかけ、生徒自ら考えさせるレッスン。
生徒から答えが出てきたり出なかったり。
吹き手にイメージがなかったり何も考えない音出しであれば容赦なく質問が飛んでくる。
また諦めない我慢強いドイツの教え。

すぐに答えを欲しがる昨今の生徒達。
自分はこうしたいという強い意志がない昨今の生徒達。
まず何をしたいのかもわからない昨今の生徒達。

教わる前に色々考え、準備しなければレベルの高いいいレッスンと演奏にはならないし、プロの世界では到底歩んではいけない。

何故、自分はこの楽器を選んで何をどう伝えたいのか?
他人にこの楽器を選んでもらって頼まれて吹いているのか?
この曲は誰かに吹いて欲しいと頼まれたのか?
この曲の誰の演奏を聴いたのか?そしてどう感じその演奏は好きなのか?
何故そんなにつまらなそうに演奏するのか?
何故?何故?何故!・・・容赦なく質問が飛んでくる。

大学2年生の時にドビュッシーのラプソディを夏休み毎日さらっていた頃、悩んでいた事を思い出した。
自分はここはこう思う、こうしたい、この音色でないとダメだ、上手くいかない、抽象的な色んなイメージを欲しがる、いい奏者の録音を擦り切れる程聴く、身体の使い方もコントロールする、自然体でないと、楽器の振動、身体の振動、倍音を多く発する、ストレスが無いよう・・・しばらくしてやっと自分なりに答えが出る、客観的に聴いてどうか?まだまだ色々考える。飯を食べる時もドビュッシーppを描く。

ラプソディを納得して吹けるようになる事よりも、曲に立ち向かう姿勢を鍛えられたような気がする。後にもっと難度の高いソロや心が折れそうになる程のオケスタと立ち向かって行く時もそれがあったからこそ何とか対応出来たと思う。

とにかく考え、さらい、休み、考え、さらい、休み・・・・・・