白文鳥のピー輔君を紹介するのを忘れていたよ。
満五歳だから、もう、おじいちゃんだね。
お姉ちゃんがとっても可愛がっていて、
お姉ちゃんが「ピーちゃん」と呼ぶと、返事をするし、
こっちにおいでと言うと、飛んでくるんだよ。
昔、外の世界が見たくて家出したことがあるんだって。
家の裏山まで飛んで行ったのはいいけど、
初めて見る世界にどうしたらいいか分からなくなってしまった。
ちょうどその時、遠くから「ピー輔~~」と、
お姉ちゃんの声が聞こえてきて
思わず、返事をし、不覚にも
お姉ちゃんの手の中にパタパタと飛び込んでしまったそうだ。
家に帰ってからは、面目丸つぶれ。
てけろーさんには、
「なんだ、情けない。せっかく逃亡したなら、
もっと冒険して帰ってきたらカッコイイのに」と、
言われてしまったそうだ。
てけろうと言うのは、大きいお兄ちゃんのこと。
何でも適当だから、そう呼ばれるらしい。