この絵本は、福音館書店発行の「たくさんのふしぎ傑作集」シリーズの1冊です。初版当時の1986年の横浜(関内・MM地区)を、空から見た風景画からはじまります。1656年から横浜の発展を語り、美しい水彩画で綴ってゆく、この本は子供だけでなく大人も楽しめる本です。
私がこの街に住むようになった頃の1986年の横浜の絵はとても懐かしい風景です。現在のMM21地区は、当時何もない埋立地で『帆船日本丸』だけが、ポツンと係留されていました。桜木町駅から、荒涼とした埋め立て地の中に作られた細い歩道をたどって、『日本丸』まで歩いて行けるようになっていました。その頃生まれた子供をベビーカーに乗せては、毎日のように散歩をしていました。
子供は成人し、街は素晴らしい発展をとげました。MM地区が何もない埋立地であった事など、いつもは忘れ去っていますが、この本を開くと、かつてのいろいろな想いが甦ります。とても好きな本です。
2005年5月には『復刊記念原画展』が、有隣堂本店ギャラリーで開催されました。
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