未明から降り出した雨が、今朝もまだ降っていた。
いつもより早く家を出てみると、
色づいた紫陽花に春を感じるほどの冷たい雨となっていた。
風も時折強く吹き、傘を傾けて視線を横へ外すと、雨粒を弾きながら花は上下左右に揺れていた。
その姿に、これを連写で撮影するとどんな風になるんだろうと思った。
一枚一枚の躍動感を想像していた。
駅までの約20分。唯一の信号ゾーンでバッチリと信号待ち。
昨日見た太陽の塔を「あ~」って感じで思いだしていた。
雨の中、今日も立たされたままの塔を、きっと無表情に思っていた。
信号が変わって歩き出すころ、少し頬が緩んだ感じがしたので、少し恥ずかしいような気になった。
信号の赤に、体の中の赤が触発されたかな。
昨日の私はもういない。明日の私はまだいない。と覚悟に似たものに突き動かされていた。
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