最近の大手メーカーさんの美白化粧品の皮膚トラブルは深刻な問題でしたね。
被害にあわれた方には本当に気の毒に思います。一日も早い回復を祈っています。
特に医薬部外品表示の化粧品(顔料・ヘアケア商品)は即効性がある代わりに副作用も考えられるので十分にご注意くださいませ。
さて、今回はセーヌ・ヘアケアシャンプーやラ・ポーデュベベの開発秘話を少しだけ紹介しましょう。
私が商品の開発コンセプトで一番大切にしてる事は『安全性』です。
いくら手触りが良くても、アレルギーなど症状が現れてしまうような物では良くないですからね。
まず、はじめに各原料メーカーさんの資料を見て原料リストを作り、その原料自体の粘膜検査や経口検査で安全性が確認されているか?を調べます。
その後、実際に配合する予定の全ての原料でパッチテストを行ない、処方箋を決めていきます。
以前にも、このブログに書きましたが、私はアレルギー体質で化学物質に凄く敏感に反応するので、辛いけど便利です(以前「神様がくれたリトマス試験紙」なんてブログで書きましたが・・・)
そこで、私が実際のテストをする様子の一例を掲載して見たいと思います。
この原料は超大手メーカーの原料で安全性や信頼性は問題ないと言われている物ですが、濃度によってはこのような反応が起こります(下の画像をご覧ください)
何も塗る前
塗布して5分後(赤くなり始めたのが分かりますね)
塗布して20分後(完全に赤くなりますが腫れや痒みはありません)
この症状は一時刺激性皮膚炎と言って原因物質との接触により起こる反応で、原因物質の毒性の強さによって反応速度や症状の重さが違いまが、アレルギーとは無関係なので誰にでも起こる可能性があります(アレルギー反応は2時間後に消える事はなく、また痒みや他の部位にも症状が出る)
そのため、濃度の調整をする事で、安全で良い効果を発揮するデータを取る事ができます。
でも、これも経験が無ければ単純にアレルギー物質と判断されて「この原料はダメだ」なんて言われてしまいますね。だから見極めが難しいですね。
話はずれましたが、何時もこの様に全ての原料を一つずつ検証し、反応濃度を確認し、使用感や仕上がり感などを全てチェックし、サンプルを作ります。
それから、実際に臨床データと抗菌テスト(チャレンジテスト)をしながら商品完成へとなるのです。
実際には、もっと複雑なテストをしていますが・・・・
こうして安全性や使用感、または仕上がり感を私たちの基準をクリアした商品がセーヌ・シリーズやラポーデュベベシリーズへとなり、消費者の皆様にお届けされるのです。
このテストの積み重ねが、小さなお子様からお年寄りなど年齢を問わず、また人間よりもさらにデリケートなワンちゃんたちにも安心して使って頂けるような商品へとなっていくのです。
また、厳選した高コストの原料にもかかわらず、適正な価格で(安いと思います)商品化できるのは高い技術を持つニッシン化研さんだからです。
これからも私は大切なパートナーとして色々な商品開発に協力していきたいと思っています。
長々と書きましたが、今回は開発の秘密を少しだけ書いてみました。