アポトーシスの科学―プログラムされた細胞死 (ブルーバックス) | |
山田武 大山ハルミ | |
講談社 |
中学理科では、細胞分裂は学んでも、細胞の死については学びません。
高校生物では、「免疫」でマクロファージ等による貪食や、「退化」は学んでも、
具体的にどのようになくなっていくかは学びません。
何らかの障害によって起こる「ネクローシス」は、
ミトコンドリアの機能が低下
→ATP産生停止
→細胞膜の浸透圧制御不能
→細胞の膨張
→破裂
対して、「アポトーシス」は、核と細胞質が凝縮・縮小し、断片化していく。
しかも、その行程はその細胞内で合成されるRNAに制御されているのだから、
まさに、 自ら消滅していきます。
しかも、ネクローシスのように「炎症」を起こさず、
細胞表面に「やられています」フラグを立てて片付け処理を待っています。
その必要性を、発生過程と免疫機構を中心に展開、 ガン化との関係や寿命等についても触れていますが、多分、今はもっと色々明らかになっているんだろうなと推測。
最近の出版されたものも探そう、と思いました。