今回、松戸市岩瀬にあるハンドサイクルの輸入代理店「㈱テレウス」様からのご依頼で、輸入されたばかりの車体にシマノの電動コンポ(Di2)を取り付ける作業を承りました。既に2回ご依頼頂いているので簡単に終わるかと思いきや、最新のDi2は、ハンドサイクルには向かない点がいくつかあることが判明し、試行錯誤の末、本日納車させて頂きました。
まず、ハンドサイクルとは何かということで、まだあまりご存じでない方が多いと思いますが、クランクを腕を使って回して進む自転車で、写真にある競技用のほか、ツーリングや日常用のものがあるようです。
ハンドサイクルの歴史などはこちらをご覧ください ⇒ http://www.terreus.co.jp/01_products/01_handbike/01_handbike/history.html
パラリンピックでは、2004年のアテネから、ハンドサイクルを使った競技が行われているようで、今回作業させて頂いたバイクは、パラトライアスロンに転向した車イスマラソンの第一人者である土田選手が乗られるとのことです。2020年の東京大会に向けて、陰ながら応援させて頂けたらと思っています!
さて、以下、備忘録も兼ねて、取付けに際しての留意点を書きますが、興味のある方は是非一読ください。
ハンドサイクルは、腕のパワー頼みということになるので、リアの最大スプロケットは40T。これまで、キャパシティオーバーとなるロード用のコンポをちょっと無理して使っていた車体も多く、今回も新型8000系で試してみたら、最大歯に当たらないように調整すると、反対にトップ側とガイドプーリーが従来型より大分離れるため、変速に大きな支障が出てしまいました。また、シマノの説明では、リア変速機の取付ボルトのところにあるB軸と言われるスプリングユニットが、新型では無くなっているのが影響しているかもとのこと。
このため、MTB用Di2コンポを使用することに変更したのですが、新型Di2では、ロード用とMTB用をミックスで使うと、システムが全く動作しなくなってしまい、このため、フロント変速機もマウンテン用に変更せざるを得ず。。
ハンドサイクルでは、TT用のブレーキレバーを用いますが、新型のレバーに付いているシフトスイッチは、アルテグラも一つになってしまいました。このため、もう一つ何らかのスイッチを付けなければならず、今回、サテライトシフトユニットをレバー近くに配置してみました。ちなみに、より小型のスプリンタースイッチの装着も試みましたが、こちらは使用不可でした。
フロントの変速操作には、ドロップバーの上部に取り付けることを想定しているサテライトシフトユニットをコックピット部に装着。そして、その近くのスペースに、ジャンクションAがうまく納まりました。
MTB用のフロント変速機には、マウンテン用の専用FDバンドが必要となり、これを使用すると、何とかフレームぎりぎりのところで取り付け出来ましたが、これはハンドサイクルメーカーに少し改良(もう少し長くするか、直付け台座にするか)を求めたいところです。
最後の写真は、「Wブレーキで格好いい!」ということでインスタ映えしそうな1枚。でも、実は、上のブレーキキャリパーは、車でいうところのサイドブレーキで、ロック用です。
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