冬場の骨折のせいで自転車に乗れない期間が長くなり、久々にロードレースをTV観戦するようになりました。久々に観たロードレースは、とにかくエアロ一色模様。ディープリム・ホイールは以前からありましたが、今はエアロフレームにエアロヘルメット、さらには選手たちのエアロフォームも、私が知っているものとは大分違っていたのです。
私が知っているエアロフォームは下ハン(ドロップバー)を持って前傾を深くするか、ハンドルバーに腕を置いて前傾をさらに深くするというものでした。ところが、今は下ハンを持つ時間が減り、ほとんどの選手が内向きになったブラケットを握り込む姿を多く目にするようになりました。
これは、2021年にUCIがハンドルに腕を置いてエアロポジションをとる行為を禁止にしたことに起因するようです。ただ、ブラケットを極端に内向きにするとブレーキレバーの角度も大きく変わるため、今年からUCIが規制に乗り出しました。「ブレーキレバーを極端に傾けることはライダーのブレーキ制動力を制限し、意図された用途を超えた改造にあたる。このような(レバーの)配置は2024年に制限される。また2025年にはブレーキレバーのメーカーが定めた取り付けガイドラインの遵守を義務付ける、新たな規制が施行される」というのがUCIの主張です。
この規制を受けて、ロードバイクにも使用されるようになったのがフレアハンドルバーなのです。今、ジロ・デ・イタリアで大活躍しているタディ・ポガチャルはENVE SES AERO HANDLEBARを使用しているのだとか。TREKはコンフォート系の新型MADONEシリーズに既にフレアハンドルバーをアセンブルしています。
そもそもフレアハンドルバーはドロップバーの部分が「ハの字」形状に開いているハンドルバーで、もともとはシクロクロスやグラベルで使用されるアイテムだったのです。下ハンのグリップ幅が広がるため、荒れた路面や下り道、ダンシング時の安定感を高められるのが主な利点です。
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