【イスラム国呼称問題】 イスラム国とは何か2 ISIL国歌
★ISIL(イラク・レバントのイスラム国)国歌★
イスラム過激派「ISIL」によるシリアでの日本人人質2名の殺害事件を受けて在日トルコ共和国大使館は「シリアで日本人が殺害されたことに深い悲しみを覚えています。御親族並び日本国民へ追悼の意を表します」との声明を発表した。併せて報道各社に対して「イスラム国」という組織の呼称について「誤解を招きかねない表現である」との理由で変更を検討するよう呼びかけた。(⇒「トルコ大使館からのお知らせ」全文)
友好国トルコからの呼びかけなので当然検討すべき課題ではあるのだが、結論を出すとなると意外と難しい問題をはらんでいる。というのはもともと「イスラム国」というのはISの邦語訳である。
IS(Islamic State)→「イスラム国」
トルコ大使館が声明で他の呼び方として例をあげているものも、邦語訳するとすべて「イスラム国」が入ってしまう。
DAESH(al-Dawla al-Islamiya fi al-Iraq wa al-Sham)
→「イラクとシャームのイスラム国」
ISIL(Islamic State in Iraq and the Levan)
→「イラク・レバントのイスラム国」
日本政府はISIL(アイシル)を使用しているが、これだとイラクとシリアを実効支配していることを政府が認定してしまうことにならないか? しごく問題が残るような気がする。略語を使えばいいということではないだろう。日本人なら日本語で表記するべきではないのか?
「イスラム国=IS」ならただ彼らがイスラム国と自称しているだけという解釈を付加できるので便利だ。"自称イスラム国"と呼称するのが、より適切のように思える。
ちなみにイスラム法学では、私の調べた範囲の知識を述べるならば、イスラム教徒の義務としてイスラム国は必ず作らなければならない。イスラム教徒の住んでいる全領域はイスラム法によって支配されなければならない。そのイスラム法が実践される領域を称して「イスラム国」と云う。この「イスラム国」に対して、国家を自称するいかなる既成権力も、イスラム法上は権力の正統性(レジティマシー:legitimacy)を主張できない。
自称"イスラム国"の勢力は、イスラム諸国=既成権力のウイークポントを、ただ一語で突いた。彼らは戦争のプロであると同時に、宣伝戦=思想戦のプロでもあると思われる。
【諷刺画】●ネトウヨ国の裸の王様アベコベ氏のスピーチ風景 ●
※この諷刺画は作者NASCI様の了承を得て掲載させて頂いております。
●【 初当選して以来、わたしは、つねに「闘う政治家」でありたいと願っている 】●
(安倍晋三『美しい国へ』文春文庫より引用)
※関連記事※ 下は私なりにイスラム国を解明しようとした最初のエッセイです。
ご参照願えれば幸甚です。 【霊告日記】第三十一回 イスラム国とは何か トルコ国民の合唱
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