「漂流外国物語」第八十四ページ、上の一~三行目
解読 有之繁花之地なり、
一、外国人之寺拾六ヶ寺有之候、坊主ハ悉く惣髪ニ而中剃
致、筒袖なり、他出之節ハ上へ衣躰之物越着ス、土地之
読み これ有り、繁花の地なり、
一つ、外国人の寺十六ヶ寺これ有り候、坊主は悉く惣髪にて中剃り
致し、筒袖なり、他出の節は上へ衣躰の物を着す、土地の
説明 (何にても)これ有り。「繁花の地」・・・賑やかな土地。 「外国人之寺」
・・・「国」が何回ですが、回数も多いので見当はつきます。 「有之候」
・・・文字が薄くて解りにくい。 「惣髪」・・・男の髪の結い方。全体の髪を伸ばし、
束ねて結った髪型。日本の僧侶とは型が違います。 「中剃」・・・頭髪の
中央部を剃ること。この意味が解りません。「中別」と読む説も有ります。
「他出之節」・・・外出の時は。 「衣躰」・・・衣の様な。 「之物越」・・・の物を。
「土地之」・・・「土地」が読みにくい。