古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第六章 鯨方一条・その四

2011年08月19日 10時31分35秒 | 古文書の初歩

鯨方一条第二ページ(上の写真の五行目から)

解読

 毎不正之以取計金子積置右金子之内其方并ニ○○

 ○○○○預り置商人共江貸出し且配分をも致始末重々不

 届ニ付尚吟味之上重々可申付候得共右金子不残相

 償候付用捨を以浦追放申付之

読み方

 (落札)ごと不正の取り計らいを以て金子積み置き、右金子の内其の方並びに○○

 ○○○○預かり置き、商人共へ貸し出し且つ配分をも致す始末、重々不

 届きに付き、尚吟味の上、重々申し付くべく候らえども、右金子残らず相

 償い候に付き、用捨を以て、浦追放申し付く。

解説 「以取計」・・・取り計らいを以て。 「金子」・・・きんす。お金。現金。 「并」・・・並びに。現在の「並」と同じ。 ここでは個人名は略します。 「預り置」・・・「預」の次に「り」が有ります。この様に送り仮名は読み方が複数あるときに付けます。「預け置」など。 「候得共」・・・そうらえども。 「不残」・・・残らず。 「相償」の次の「し」は「候」です。 「用捨を以て」・・・容赦とも書く。思いやりをもって。控えめにして。お情けを以て。 「浦追放」・・・村の外へ追い出す刑罰。容赦を以て追放とは少し厳しいと思いますが。


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